北海道横断自動車道北見中央IC及びオロムシ地区、訓子府IC、道道北見白糠線の切り替え工事、三豊橋上部工事見学
現場見学について
北見地区の現場見学会は10月28日に北海道開発局網走開発建設部北見道路事務所の方のご協力の下、北見工業大学の学部生3名、大学院生3名(修士2名、博士1名)の計6名が参加し、北海道横断自動車道北見中央IC及びオロムシ地区、訓子府IC、道道北見白糠線の切り替え工事、三豊橋上部工事を見学させていただいた。
北海道開発局網走開発建部北見道路事務所が運営している道路監視システムについて
北海道開発局網走開発建設部北見道路事務所管内の峠、自動車専用道路などに設置されているライブカメラおよび道路情報を管理する情報処理室が北見中央ICの道路事務所にあり、その中を見学させていただいた(写真-1)。情報処理室は、昨年までは北見道路事務所内に存在していたが、北海道横断自動車動北見西〜訓子府ICが開通したことにより、北見中央ICに隣接する施設内に移転した。施設内では管轄内の全てのライブカメラの映像が映し出されており、常に道路状況を把握し、その場の状況に応じた情報を電子掲示板に表示すること出来る(写真-2)。今まで、私達が旅行などの遠出をする際に利用していたライブカメラなどの情報が道路事務所内で管理され、市民の生活に有用な情報を提供していることを知り、貴重な体験をすることが出来た。
写真-1 北見中央ICに隣接する施設内にある情報処理施設 |
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写真-2 情報処理施設内における情報発信操作画面 |
北海道横断自動車道のオロムシ地区、訓子府IC、道道北見白糠線の切り替え工事について
北海道横断自動車道は、道央道と接続する千歳市の千歳恵庭JCTを起点とし、北見市までを繋ぐ高規格幹線道路である。その中で今回は、足寄ICから北見方面へと建設される道路である、北海道横断自動車道のオロムシ地区と平成26年度供用予定の訓子府IC、道道北見白糠線の切り替え工事を見学させていただいた(写真-3、写真-4、写真-5)。
当日は、北海道横断自動車道のオロムシ地区の盛土・切土の工事現場、訓子府ICの工事現場、道道北見白糠線の切り替え工事現場を見学させていただき、実際にどのような流れで工事を進めていくのかなどを教えていただいた。オロムシ地区の見学場所ではやぐらに登り、高いところから盛土・切土の工事現場を眺め、大量の土砂をトラックで運ぶところを見学させていただいた。
訓子府ICでは、自動車の合流箇所の様子や最新の10t振動ローラを実際に見せていただき、GPSを使用した方法で地盤面を効率よく、かつ十分に安全を見込める最低限の回数で踏み固めをしているということを説明していただいた。また、道道北見白糠線の切り替え工事現場では、現在迂回路を敷いて切り替え道路を施工しており、今後訓子府ICへと道路を結ぶことで北海道横断自動車道の利便性が高まる予定である。
写真-3 オロムシ地区の盛土・切土の工事現場 |
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写真-4 訓子府ICの工事現場 |
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写真-5 GPSが搭載された振動ローラ |
三豊橋上部工事について
現場見学の最後の地点として、三豊橋上部工事現場を見学させていただいた。現場見学時は脚頭部施工の最中で、その後柱頭部施工に移り、トラベラーを利用し三豊橋を作り上げていくことを説明していただいた(写真-6)。橋の上部構造の特徴として、高耐久性能を意識した内ケーブル式・プレストレストコンクリート箱桁橋を採用していた。これは、所期品質の確保と劣化外力に対する向上技術を高めることが採用要因である。また、高性能AE減水剤を使用することにより、減水性能を向上させ、高い流動性を保つことができる。それによりコンクリートの充填性がよくなり、初期品質を向上させることが可能となる。内ケーブルでは、鋼材の防錆を確実にする為PCグラウトには超低粘性型混和剤を使用し、充填性能が向上して注入作業時の閉塞トラブルが軽減されるとともに、高耐食性を実現すると教えていただいた。その他、細かい質問にも親切にわかりやすくお答えいただいた。自然豊かな山の中に見事な橋を作り上げていくことを想像し、先輩である技術者の方々に一同尊敬するとともに、今後技術者として働いていく私たちにとって、とても勉強になる機会であった。
写真-6 三豊橋上部工事現場場 |
終わりに
今回私たちは、北海道横断自動車道北見中央IC及びオロムシ地区、訓子府IC、道道北見白糠線の切り替え工事、三豊橋上部工事を見学させていただいた。見学では、北見中央ICの道路事務所の情報処理施設内やオロムシ地区高速道路の建設現場、訓子府ICや道道北見白糠線の切り替え工事、三豊橋上部工事など、普段の生活ではなかなか詳しく見ることや体験することが出来ない現場を見学させていただき、私達学生が講義等で学んだことが現場でどのように生かされているのかということを実感することが出来、非常に貴重な体験をすることが出来た(写真-7)。今回は学生6名の参加だったが、このような貴重な体験をより多くの学生に経験してもらい、より深く土木への関心・興味を抱いていただきたいと思う。
<謝辞>
今回VISIT事業北見地区の現場見学会に、お忙しい現場作業の中、快くご協力いただいき時間を割いてくださった、国土交通省 北海道開発局 網走開発建設部 北見道路事務所の皆様には大変お世話になりました。ここに感謝し深く御礼を申し上げます。
写真-7 北見道路事務所の皆さまおよび日本高圧コンクリート株式会社の皆さまと |