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九州の近代土木遺産

轟泉水道(ごうせんすいどう)

熊本県宇土市
轟泉水道
所在

熊本県宇土市

文化財等

選奨土木遺産

ランク  
管理者

轟泉簡易水道組合

轟泉水道は、初代宇土藩主・細川行孝により、轟水源から宇土城下町までの総延長約4800m、標高差5mの区間を水道塘(堤防状の盛土)や桝(コース変更や分水、水田への灌漑の機能)などの技術を駆使し、1663(寛文3)年完成(瓦質管)させたものである。

 宇土の城下町は海に近く、標高が3mほどの低地であったため、地下水は少なく、塩分や鉄分が多く、水質が非常に悪かったことから、良質な飲料水の確保は切実な問題であり、約6200トン/日の湧水量がある轟水源から城下町の各屋敷まで水道(自然流下)を引き、いつでも水を利用できるよう考えられた。

幹線工事(約3150m)は約4ヶ月、支線工事(約1500m)に約1年をかけ完成した。武家屋敷には戸別の井戸を、共同井戸は13ヶ所、防火用や農業用の取水口も造られた。

 当初は瓦質管で敷設されたが、100年ほど後、水道管の老朽化から石管と「がんぜき」という接合材に取り替える改修工事が行なわれた。現在も、大半が現存しており、100戸ほどが生活用水として利用していることから、現存する日本最古の上水道である。


アクセス

  • JR三角線 宇土駅より車で約11分
  • 九州自動車道 松橋ICより車で約21分

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