長崎県長崎市江戸町
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| 所在 |
長崎県長崎市江戸町 |
| 文化財 |
選奨土木遺産 |
| ランク |
A |
| 管理者 |
長崎県 |
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中島川変流部護岸は、野蒜港(宮城県)、坂井港(三国港、福井県、ともに土木学会選奨土木遺産)に次いで明治政府が行った我が国3番目の大規模港湾事業である第1次長崎港改修事業の唯一の遺構である。
第1次長崎港改修事業には、明治政府から派遣されたデ・レーケが調査・設計に携わった。中島川の変流工事では、長崎港へ直進する中島川を出島の背後に屈曲させ、出島側を18～20m掘削して拡幅し、河口部に石積みの導流堤が築かれた。導流堤の基礎にオランダ式の粗朶沈床(そだちんしょう)が用いられたことが技術的な特徴である。
平成28年には、防災・減災の必要性から長崎県による中島川河川改修工事が行われたが、創建当初の護岸の歴史的・文化的価値が評価・尊重され、入念な調査にもとづく石材の再利用や当時の設計にもとづいた改修が行われた。これにより、デ・レーケによる石護岸が当時のまま残る左岸側護岸と右岸側護岸基部に加えて、右岸側護岸上部も明治期の石材の再利用と現代の材料および技術によって創建当初に近い姿を取り戻したといえる。
