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八代の石造干拓施設群 |
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評価情報 |
人口約13万人の熊本県第二の人口規模を持つ八代市の中心市街地が位置する八代平野は、遠浅の八代海(不知火海)の東側に形成された南北に細長い沖積平野で、平野の半分近くが近世以降の干拓地である。主な流入河川は、球磨川・氷川・砂川等であり、これらが扇状地や三角州を形成してきた。現存する八代の干拓施設群は、江戸時代の干拓施設と近代以降の干拓施設に大別される。 江戸時代の干拓施設として、高島新地旧堤防跡(未指定)、大鞘樋門群(県指定史跡)及び七百町新地の樋門跡3基(未指定)がある。近代以降の干拓施設として、旧郡築新地甲号樋門及び郡築二番町樋門がある。旧郡築新地甲号樋門と潮受堤防は、明治32(1899)年に着工された郡築新地の干拓に際して築かれた樋門及び干拓堤防跡である。郡築新地では、甲(三番町)、乙(七番町)、平(十一番町)の3つの樋門が設けられた。郡築二番町樋門は、昭和11(1936)年に郡築新地の干拓堤防が高潮のために決壊したため、翌12年に新たに設置された樋門である。 管理:(一財)松高会,八代市経済文化交流部文化振興課,八代平野北部土地改良区 【参考文献】文化財オンライン(http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/202809)、八代市教育委員会、「八代干拓遺跡群調査報告書」、八代市文化財調査報告書、第48集、2018. |
(写真) |
「旧郡築新地甲号樋門」写真(文化財オンラインより) |
高島新地旧堤防跡 |
七百町新地樋門跡 |
二番樋(大鞘樋門群のひとつ) |