将来の鉄道の有るべき姿と発展を目指して,1996年に発足いたしま
した構造工学委員会鉄道力学小委員会(設置期間:4年間)では、イノ
ベーション(鉄道の進化と変質),メンテナンス(経済性に裏打ちされた
メンテナンス),プリペアドネス(災害想定とその対応のための力学)と
いう3つの分科会を設け,鉄道に特有かつ重要な工学的課題について,分
野横断的な検討を重ねてきました.
一方,最近になって,トルコ,台湾で希有の規模の断層変位を伴う地震
が頻発し,また国内外で脱線事故が起こるなど,これらは鉄道システムの
安全性や非常時の対応について,従来の設計や対応の予想の枠を超えた課
題を提起する形になりました.これらは鉄道力学小委員会で検討してきた
課題そのものであり,これまでの検討成果を踏まえ,新たなフェーズの活
動を始めることが必要と考えます.
鉄道構造小委員会(委員長 西岡 隆(筑波大学))は,日常の輸送に
おける費用効果の追求,突発的な地震など災害時における鉄道システムの
頑健性の確立,さらには鉄道の適用分野の拡大を指向して,ハードウェア
の妥当性を追求してゆきます.それらを進めるために,これまで必要性が
明らかにされてきた重点課題を選んでプロジェクトを設け,検討を進展さ
せることを企図しております.具体的には,@地方線区ならびに大都市に
おける高速運転化(効果と許容コストおよび技術的課題)A曲線における
走行性能の解明B地震時における走行性能C災害時走行のフェールセーフ
という4つの課題を考えております.これらの課題に関わる調査研究と,
関連する議論を,国内会議,あるいは国際会議の場を通じて深度化すると
ともに,新進の研究者に十分魅力的な研究の発想を提供し,新たな発展を
はかることをめざしております.これに際して,新たな鉄道力学の展開に
向けての具体的な提案をお持ちの方,またこれらの研究や討議に積極的に
ご参加いただける方を委員として広く公募いたします.なお,採否につき
ましては小委員会にご一任下さい.
1. |
応募方法 |
: |
本小委員会活動に参加を希望される方は,A4判用紙(1枚)
に氏名,所属,連絡先住所,TEL,FAX,Emailアドレス,
専門分野および参加希望理由,特に関心のあるプロジェクト,
その他要望などをご記入の上下記宛郵送にてお申し込み下さい.
申し込み期限は会誌到着後2週間とします. |
2. |
応募先 |
: |
土木学会事務局研究事業課
((事務局担当:河西貴志(カサイタカシ))
〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目無番地
E-mail:an-yu307@jsce.or.jp
FAX 03-3579-0125 TEL 03-3355-3559 |
3. |
問合先 |
: |
小野重亮(小委員会幹事)
(財)鉄道総合技術研究所軌道力学研究室
E-mail:shigeono@rtri.or.jp
FAX 042-573-7291 TEL 042-573-7360 |