土木学会誌
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20.コンクリート委員会「コンクリート−地盤境界問題研究小委員会」(3種委員会)の委員募集

コンクリート委員会では,下記の研究小委員会を発足させることになりました。積極的に活動に参加してくださる委員を募集しますので,奮 ってご応募ください。なお,本委員会はコンクリート委員会3種委員会 のため,委員会出席のための旅費等は支給されません。

● 委員会名称
コンクリート−地盤境界問題研究小委員会(332委員会)
● 構成
委員長:前川宏一(東京大学)
幹事長:牧 剛史(埼玉大学)
幹 事:内村太郎,半井健一郎(東京大学)
委 員:公募による委員
● 委員会設立の主旨・目的と活動内容
コンクリート工学と地盤工学は独自の技術・学術体系を展開しながらも,両者にまたがる境界問題にも取り組んできた。構造物と地盤の動的相互作用問題では,過去10年間の精力的な研究から,両 者一体とした性能設計基準類が,両分野の共同作業によって作成さ れた。セメント改良土等の中間材料の登場で,コンクリートと土を, 連結及び不連結空隙を有する連続体として整理,再体系化すること の重要性も従来に増して高まってきた。コンクリート構造物の安 全・耐久設計に加え,地中環境の予測と評価においても,コンクリ ートと地盤の境界領域を含めた学術の再構築の意義は深い。本小委 員会では以下のWGを設置し,領域横断的に委員を募集し,複合境 界領域の問題を検討することを目的とする。将来のコンクリート標 準示方書改訂を念頭におきつつ,学術の総合化の視点を重視する。
WG1:構造に関する課題(地中構造物の設計合理化のための静止土圧評価)
動的非線形応答解析の発展と耐震設計の合理化が進んだことで,多くの地中構造物の諸元やコストが静止土圧と構造物側の常時応力の規定で決定されるようになってきた。したがって,静止系での地 盤−構造物の安全性と安定性ならびに耐久性を合理的に確保するこ とが重要な課題となっている。WG1では,構造物の設計の合理化 という観点から必要となる,常時の静止土圧の評価を地中構造物と 地盤の力学的挙動と直結させた形で調査研究を行う。コンクリート と地盤材料の時間依存変形に伴う,土圧の変化と構造応答の両者に ついても検討し,長期にわたる構造物の安定性能と耐久性能に関し て検討を行う。
WG2:材料に関する課題(地中環境保全のためのイオン溶出評価)
セメント硬化体からの化学物質の溶出は,構造物の耐久性のみな らず,周辺地盤環境と人間生活環境に関わることが想定される。高 レベル廃棄物等の地層処分,地盤中の溶存物質による地中構造の劣 化なども領域境界の課題である。コンクリート材料では長期の問題 として扱われるカルシウム等の溶出も,セメント改良土からは数十 年という一般供用期間の問題ともなり得る。加えて,溶出物質の地 中環境への移動拡散予測では,地下水の移流を含めた検討も不可欠 である。WG2では,コンクリート構造・セメント改良土・未改良 自然地盤における各種イオンの移動・平衡・劣化現象を包括的に調 査研究し,地中構造物の長期耐久性能と地盤環境の評価方法に関 して議論を深め,技術開発の方向について提案を行う。
● 活動方法
年間数回の委員会およびE-mailによる集中的な審議を通じて活動を行う。
● 応募の方法
本委員会に委員として参加を希望される方は,氏名,所属,連絡先を明記の上,応募理由,興味のある研究内容または貢献可能な研究 内容を簡潔に沿えて,下記連絡先へご連絡ください。
● 申込先
埼玉大学工学部建設工学科 牧 剛史
TEL/FAX 048-858-3556
E-mail:maki@mtr.civil.saitama-u.ac.jp

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