● 委員会名称
混和材料を使用したコンクリートの物性変化と性能評価研究小委員会(333委員会)
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● 提案者
委員長:名和豊春(北海道大学)
幹事長:石田哲也(東京大学)
幹 事:梅村靖弘(日本大学),入江正明(ジャパン・ザイペックス)
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● 委員会設立の主旨と目的
近年,コンクリートの高機能化・高性能化を図るために,さまざ
まな有機系/無機系の混和材料が使用されている。例えば,フレッ
シュコンクリートの性能を向上させるための高性能AE減水剤および
材料分離抵減剤,また乾燥収縮によるひび割れを回避するために膨
張材や収縮低減剤が用いられている。さらに,既設構造物の維持補
修材としても,表面改質材等に関する研究が活発になされ実用化に
至っている。
このように,コンクリートに種々の機能を付与する混和材料であ
るが,その使用にあたっては単一の性能だけではなく,構造物に求
められる複数の要件に対して,適切に性能を担保することが肝要で
ある。例えば,所定の流動性を確保するために混和材料を用いる際
には,フレッシュコンクリート時に求められる性能だけではなく,
若材齢時の硬化性状,ならびに供用期間中の耐久性能までを含めた
性能照査を行う必要がある。しかし,これまで混和材料がセメント
硬化体に与える影響に関する研究論文は多数存在するが,体系的に
水和反応と長期耐久性の観点に着目した研究はなく,性能評価法に
ついても整理されていないのが現状である。
本委員会は,混和材とコンクリートの品質・性能の連関を明らか
にするために,以下の手順で活動を行う。すなわち,1)実事例に
基づく実態調査および問題点の抽出,2)混和材料の反応メカニズ
ムの解明(水和反応,硬化プロセス,劣化現象),3)性能評価方
法(試験方法,モデリング)の提案と設計へのフィードバックであ
る。コンクリート標準示方書が性能照査型設計に整備され,新材料
の活用とコンクリートの高機能化を実現する土壌が整っている。そ
の枠組みの中で本委員会は,幾つかの事例をケーススタディーとし
て取り上げ,現状の問題点の抽出と性能照査設計の長所を生かした
方策を検討することを目的とする。
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● 活動方法
全参加メンバーによる全体会合を始めに実施し,研究委員会の主旨と目的の明確化,および具体的な方法論に関して議論を行った
後,WGを設置する。通常の活動は,WG会合,E-mail等を通じた
情報交換,宿泊をともなう全体委員会による集中議論を柱とする。
活動期間は,活動開始から2年間とする。
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● 応募の方法
本委員会に委員として参加希望の方は,氏名,所属,連絡先を明記の上,幹事の石田哲也(東京大学)まで,E-mail(アドレス:
tetsuya.ishida@civil.t.u-tokyo.ac.jp)でご連絡ください。その際,応募理由,興味のある研究内容または貢献可能な研究内容を簡潔に添えてください。
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