土木学会誌
行事 四国支部

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土木学会四国支部フォーラム
「アジアの土木遺産に学ぶ」
わが国の土木技術は世界において広く認められ、近年では技術の優位性を背景に、海外事業を積極的展開していく動きも目立ち始めております。このような時期に、アジアの土木遺産に目を向けて、その時代背景と当時の最新技術やその導入経路、経緯について学ぶことも意義深いことであろうと考え、今年度のフォーラムを下記のとおり企画いたしました。
最初の講演では、わが国ダム築造技術が草創期にあった大正から昭和初期の時代に、当時の常識を打ち破って全国でただ1つのマルチプル・アーチダムの画期的なダム形式を採用し、学術的に高い評価を受けている日本が誇る土木遺産である地元香川の豊稔池ダムおよび豊稔池の築造についてご講演いただきます。
2番目の講演では、古代農業土木の画期的な事例であり、同時に稲作の歴史を語り伝える貴重な溜池として名高い同じく地元香川の「満濃池」について、数少ない歴史資料や伝承を工学的見地から検討を加え、弘仁12(821)年5月27日に空海によって着工したとされる当時の満濃池の姿を想定復元した結果についてご講演いただきます。当時の満濃池は、現状の満濃池より若干小ぶりではありましたが、きちんと取水設備や洪水時の余水吐きも備えた現代のアース・ダムと同定してよい構造形式を有していたこと、堤高22.0m、堤長150m余のアーチ型をしたダムが工期9ヶ月、延べ作業員数38万3,000人で築造された経緯などを歴史的背景を踏まえてご講演いただきます。
最後の講演は、現在のカンボジアを中心に開花したクメール王朝の最も栄えた9世紀から12世紀にかけて建造された、アンコールワットの遺跡を中心とした話題ですが、現在ユネスコ文化遺産保存日本信託基金によるプロジェクトとして、「日本国政府アンコール遺跡救済チーム(団長中川武早大教授;1994年)」が結成され、活動しています。その活動を通して学んだ、当時の新しい建造技術や文化についてご講演いただきます。
上記のごとく講演内容は土木の専門分野の方のみならず一般の方々にも大変興味深い内容となっており、遺跡について学び、また後世に残る先人の土木技術について考え、理解を深めていただくうえでまたとない機会であると存じます。多数の方々のご参加をお待ちしております。
主 催  :  土木学会四国支部 国際問題研究委員会
日 時  :  2005年12月5日(月)13:00〜16:40
会 場  :  マリンパレスさぬき
(高松市福岡町2-3-4 TEL:087-851-6677)
参加費  :  一般3,000円、学生1,500円
定 員  :  120名
プログラム
13:00〜13:10 開会の挨拶 鈴木幸一(土木学会四国支部国際問題研究委員会委員長)
13:10〜14:00 豊稔池の築造
長町博(香川用水土地改良区相談役)
14:00〜14:10 ディスカッション(質疑応答)
14:10〜14:20 《休憩》
14:20〜15:10 弘法大師空海のダム「満濃池」の復元
林 章(都市・建設文化ライター、元大林組PR誌 『季刊大林』編集長)
15:10〜15:20 ディスカッション(質疑応答)
15:20〜15:30 《休憩》
15:30〜16:20 アンコール遺跡における地盤工学上の問題と遺跡保存
岩崎好規((財)地域地盤環境研究所常務理事)
16:20〜16:30 ディスカッション(質疑応答)
16:30〜16:40 閉会の挨拶 杉村淑人(土木学会四国支部副支部長)
申込方法
氏名、勤務先(所属)、連絡先(住所、電話番号、E-mailアドレス)を明記のうえ、2005年11月18日(金)までに下記宛にFaxまたはEmailでお申込みください。
送金方法:現金書留または下記口座までお振込ください(なお、参加費の払戻はいたしませんのでご了承ください)。
振込口座:百十四銀行 松福出張所 普通 0388126 土木学会四国支部
申込み・問合先
土木学会四国支部事務局
〒760-0066 高松市福岡町3-11-22 建設クリエイトビル4階
TEL:087-851-3315/FAX:087-851-3313
E-mail:doboku7@mail.netwave.or.jp
URL:http://www.netwave.or.jp/~doboku7/

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