土木学会誌
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2007年度・河川技術に関するシンポジウム―新しい河川整備・管理の理念とそれを支援する河川技術に 関するシンポジウム―の開催と「河川技術論文集第13巻」の論文募集

河川部会は1997年度に土木学会水理委員会(現水工学委員会)に発 足した部会です。既存の3つの部会(基礎水理部会、環境水理部会、水 文部会)の連携協力を推進するとともに、学術と技術との間の橋渡し、 官・学・民の連携、従来の河川工学以外の河川にかかわる学術との学 際領域への展開など、河川の技術に求められるさまざまなインターフェ イス的側面を追求することを目的としています。
河川部会では2007年度も標記シンポジウムを下記のように企画い たしましたので、ふるってご参加いただきますようご案内申し上げます。
(河川部会部会長 清水義彦)

開催期日  :  2007年6月7日(木)・8日(金)
開催場所  :  東京大学農学部 弥生講堂
文京区弥生1-1-1
参 加 費  :  一般6,000円、学生4,000円(論文集代含む)
シンポジウム募集課題
本シンポジウムは、1つの会場で特定の課題について時間をとり 全体で議論を進めるオーガナイズドセッションと、一般の河川技術 に関する課題のポスターセッションから構成されます。そこで、以下 の特定課題および一般課題について論文を募集します。なお、河川 部会の目的に則り、特定課題、一般課題とも「実際のフィールドに 基づいた考察がなされ、研究された論文であること。たとえば、現 地を対象とした数値計算や模型実験、現地観測・調査から見出され た知見等のもとに問題設定がなされ、研究が展開されている論文で あること。」を論文投稿の条件とします。
(1)特定課題
ア. 治水施設の維持管理技術とそれを支援する観測・モニタリング
平成17年4月に社会資本整備審議会河川分科会豪雨災害対 策総合政策委員会から「総合的な豪雨対策の推進について」が 提言され、わが国の治水対策は防災から減災へ大きく舵を切る ことになりました。減災の基本は、現在の河川安全度と氾濫し た際の現象を正確に把握することですが、それと同時に治水施 設の機能を担保する維持管理が極めて重要となります。治水施 設が期待される機能を十全に果たすことのできる維持管理手 法、かつ限られた予算の中での効率的・経済的に維持管理する 方法が今問われています。本オーガナイズドセッションでは、河 道、堤防、護岸など広範囲に治水施設をとらえ、これら治水施 設の維持管理手法、すなわち維持管理水準の設定方法からア セットマネジメントまでを議論し、今後の維持管理の高度化に役 立てていきます。よって、治水施設の維持管理技術、また維持 管理のための観測やモニタリングについて広く論文を募集しま す。
イ. 河道特性と生息環境の関連性
−現地観測に基づく生態系の素過程の解明とモデリング−
近年、水域生態系に関わる研究が実にさまざまな観点から取 り組まれおり、それぞれ進展しつつあります。しかしながら、生 態系に関しては未解明な部分が多く、生息場の評価・改善・再 生に向けては、いまだ手探りの状態が続いています。そのため、 現地観測に基づく水域生態系にかかわる素過程の抽出や、長 期のモニタリングによる、生態系と河川物理環境とのかかわり の解明などで、さまざまな知見をさらに蓄積していく必要があり ます。特に工学的な立場からは、河川の生態系がその地のどの ような河道特性に支配されているのかを解明し、今後の河川管 理に活かしていくことも求められています。
そこで、本オーガナイズドセッションでは、自然状態あるいは 改変された河道の物理構造や流況が、どのような物理的・生態 的仕組みを経て河川生態系に影響をおよぼしているのかに焦 点をあて、いくつかの研究事例を紹介しつつ、今後の河川管理 に資するために、これまでの研究のうち有用な観点、今後求め られるべき観点について議論します。現地観測・モニタリング をベースとして、河道の構造や流況と生態系との関連性の解明 に取り組んだ論文、あるいは観測・モニタリングにより得られた 知見から生息場をモデリング・シミュレーションした論文等を募 集します。
(2)一般課題
河川部会が目的とする河川技術にかかわる研究および報告。 たとえば、河川とその流域および氾濫域について、水の循環、 総合治水対策や超過洪水対策など流域・氾濫域との関係に着 目した治水計画および氾濫原管理、河川管理施設の新しい管 理手法・技術、河川環境の保全や河川利用とのかかわりなど。
論文集投稿ジャンル
シンポジウムでの発表は、次のジャンルの論文投稿を対象とし、 いずれも、論文要旨、全文の2段階審査(河川技術論文集編集委員 会を設置します)を実施します。
(1)論文
(2)総説(既往の事実や論文を総括することによって河川技術に関す る課題を比較考察し、今後の研究開発の方向性を考察した論文)
(3)報告(調査報告、研究プロジェクト報告など)
発表形式
特定課題に投稿された論文は、オーガナイズドセッションにて発 表していただくこともあります。その場合の発表形式は各課題のオ ーガナイザーより連絡いたします。一般課題では、ポスター発表と 1分間程度の口頭による概要説明を行います。特定課題に応募され た論文の多くは基本的に一般課題論文と同様の扱いとします。
論文要旨による応募方法
応募方法は、2006年12月中旬までに河川部会ホームページに掲載しますのでご覧ください。同ホームページに掲載された形式で下 記内容(1)から(6)を記載していただきます。なお、河川部会ホームページアドレスは、下記となります(土木学会水工学委員会ホームページからも入れます)。
http://www.ce.gunma-u.ac.jp/~gucewhl/river_sm/index00.html
(1)論文題目
(2)論文要旨
a)目的、b)内容、c)得られた成果を1,000字(40文字25行)以 内で明記してください。この字数制限は厳守してください。要旨は 文章のみとします(図面、写真は不可)。また、既往の関連論文が ある場合には論文名および論文集名を別記し、投稿論文と既往 の関連論文の違いを明確に要旨に記述するようにしてください。 第1段階審査はこの論文要旨をもとに行います。上記項目を明確 でわかりやすく書いてください。なお、論文審査要領については、 土木学会水工学委員会河川部会のホームページをご覧ください。
(3)募集課題:(特定課題[ア、イ]or 一般課題)
(4)論文投稿のジャンル:(総説or 論文or 報告)
(5)著者、発表者、発表者所属
(6)連絡先(代表者の氏名、郵便番号、住所、電話、FAX、E-mailアドレス)
応募締切  :  2007年1月31日(水)
スケジュール
論文要旨による応募に対して第1段階審査を行い、2月中旬に代 表者に審査結果、シンポジウムでの論文執筆要項をお送りします。 全文論文は、A4用紙で4,6ページ(様式は河川部会ホームページ に掲載)で、2007年4月5日(木)を提出期限とします。提出された論 文は、編集委員会で審査し、期日までの修正を求める場合や、掲載 を見送る場合があります。なお、シンポジウムでの発表形式は第2 段階査読後5月中旬にお知らせいたします。シンポジウムのプログ ラムや投稿方法や発表形式は、河川部会のホームページに掲載し ます。
問合せ先  :  〒376-8515 群馬県桐生市天神町1-5-1
群馬大学工学部建設工学科清水義彦
TEL:0277-30-1642/FAX:0277-30-1601
E-mail:sympo2007@ce.gunma-u.ac.jp

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