土木学会誌11月号モニター回答
学会誌全般へのご意見、編集委員会への要望等
モニタをやって何回か拙稿をまとめた。ここ数ヶ月の記事を読んで痛感するのは、土木がサポートすべき分野がつい数年前に比べてもさらに広がっているということである。官公庁においても、社会資本がただ「必要だ」だけでは理解を得ることは出来なくなってきている。さらに普段の業務の内容が以前に比べ確実に変化してきており、技官だからということもだんだんと通用しなくなってきている。様々な分野に対応できる広い知識が必要であると痛感する今日この頃である。
(国土庁 松永康司)
11月号の構成を見ますと、プロジェクト?リポートが1件、技術最前線が1件、トピックスが1件と、技術に関する記事が少ないように感じました。
(大林組 上垣義明)
正直なことを書きますと、最初モニターをお願いされた時は大変なことになったぞ、と思った。何を書けばいいのかなあ、と頭を悩ませたものである。しかし、数ヶ月経つと、読んでいて非常に興味深い記事が多いのである。きっと、編集委員の方々の苦労があってからなのでしょう。自分もその業界にいながら、「土木」というと非常にかたい、色のないイメージがあった。今回モニターをやらさせてもらって、視野が広がったような、色がついたようなイメージを持っている。これからも、興味深い記事を楽しみにしています、宜しくお願いします。
(都市基盤整備公団 天野 昇)
この二ヶ月(10月号、11月号)の表紙写真は気に入っています。最初は何となく気になり、あとで目次下の解説を読むと、偶然にも二つとも現在住んでいる東北地方の景色を撮った写真でした。景色の中に土木構造物が取り入れられているのは前からだと思いますが、この二つは、景色がなじみ深いことや構図が面白いことで印象に残りました。
より大胆な構図、斬新な被写体の写真にも期待しつつ、これからの表紙も楽しみにしています。
(日本鉄道建設公団 岡田良平)
学会誌として興味のもてる時とそうでないときが激しいと思います。難しいかもしれませんが、年間の大きな特集など柱を一つたててそれに枝葉をつけて学会誌をだしてみるのも一つかな?と思います。(でも、興味がないものを1年間読むのもつらいかな。会員も減ってしまうと土木学会の存続に係わるし・・・)
(清水建設梶@小宮山由起江)
10月に東海村で起きた放射能汚染の特集を組んでほしい。今回の事件での人間への影響,現在の状況,茨城県への影響,我が国の体制,日本のエネルギー問題,土木の分野で考えなくてはならないこと等々,あらゆる角度で。
(片平エンジニアリング 齋藤彰宏)
世界的規模で生態系に対する関心が高まる中、生態系をめぐって開発と自然保護の対立が全国的に広がっている。今月号のトピックスに取り上げられていたダイオキシン問題と同様、環境の価値を評価し、公共事業の採択、正当性を追求した事例など、 例えば、
・道路事業の新規事業採択時の評価事例
・環境マネジメント(EMS)と地域社会へのアカウンタビリティの関係
・環境評価法の一つであるCVMの事例
など、身近な公共事業で、どの程度「環境評価」を取り入れ、盛り込んでいるのか特集を組むことはできないものでしょうか。
(アジア航測株式会社 野手幸洋)
今月号の特集”インフラストラクチャーのデザイン”について、何故デザインが必要なのか?とあったが、私は問いたい。何故いまデザインなのか?建設費の縮減が求められているなか、モニュメント的な意味を持った構造物に疑問が投げかけられている時期なのではないだろうか。であるに企業のデザイン戦略等は逆行したものではないのだろうか。構造的に優れたものは景観にも優れたものであるという記述があったと思う。人にやさしいデザインという役割も必要であるが、これこそが真のデザインたるべき姿であるのではないだろうか。
はやり廃りの早いデザインまでもをインフラに持ち込むことは罪悪である。
(住友建設 浅井宏隆)
学会誌には、次号の目次案の掲載がありませんが、たとえば、11月号を出版するときには、12月号の目次案は未だできていないのでしょうか。もしできているのなら、掲載してもよいのではないでしょうか。
(建設省土木研究所基礎研究室 西谷雅弘)
毎月78名のモニター諸氏より回答が上げられているが、“学会誌へのご意見、編集委員会への要望等”も相当数が寄せられていることと思う。もちろん誌面に掲載されるものは毎月多くてもひとつであろうが、このモニター制度は編集委員会と読者(代表)との数少ない意見交換の場でもある。そこで、せめて誌面に掲載された意見については、それに対する編集委員会の見解を示していただけないだろうか。
モニター回答は全部が学会ホームページ上に掲載されるということであるから、その全てに編集委員会のコメントが着くのが理想的である。しかし、その手間や労力を考えると、残念ながら現実的ではないだろう。その点、誌面掲載に選抜された意見は多くても数件であるだろうから、これについてコメントをつけることは困難ではないと考えられる。
より開かれた学会誌とモニターの活性化のために、是非検討をお願いしたい。
(東日本旅客鉄道梶@太田正彦)
11月号は全体的に興味を持って読まさせて頂きました。
特集等個別記事に対して、様々な意見がEメールで寄せられると思いますが、意見の多かった内容に関しては、その意見の集約、特集記事第2弾への発展、土木学会としての検討テーマの抽出などによる対処が、学会員への会員サービスに繋がっていくように思われました。
(日本道路公団 中川裕明)
学会誌が国際的な視野にたって、外国の事情を掲載して居られる努力を多とします。しかし現在のような、国内と国外を区別するやりかたは、外国を依然として特別視する認識のままであり、本当の意味での国際化ではないと思います。米英の学会誌のように、国境、国籍を取り払い、国内外を問わないかたちに、と思いますが。
(足利工大 小林康昭)
←戻る
Copyright 1996-1999 Journal of the Society of Civil Engineers