土木学会誌12月号モニター回答
ミニ特集 はかる!
実験でも、実施工でも様々な局面で「これはどうなっているのか?はかりたい。」という対象が出てくるたびに、「では、何ではかろうか?何をはかれば現象の本質に迫ることができ、数学モデルとしての記述ができるだろうか?」と思うこと屡です。はかることは「あくまで手段」とはいえ、「はかる!」は大変興味深い記事でした。
(新日本製鐵(株)木村秀雄)
従来、土木工学の分野では速度、変位、重さと言った物理量を計ることが殆どであった。昨今では環境影響評価の重要性から、土木工学においても動植物のすみやすさ、とか人間の美観、不快感と言う自然状態や、人間の感性を'はかる'必要性が生じてきているので、特に「魚のすみか」をはかる掲載記事は大変興味深かかった。今後はこういった既存計測技術の応用による計測・評価手法のニーズが益々高まるのではないか。
(電源開発(株)茅ヶ崎研究センター 下越 仁)
「はかる」という斬新な視点で特集された各記事について,興味を持って読んだ。以下に,それぞれの記事に対する意見・感想を述べます。
○「地下水の動き」をはかる
同位体を調べて地下水の軌跡をたどるところなど,推理小説で科学捜査によって犯人を追いつめていく感覚で読んだ。
○「魚のすみか」をはかる
生態系と物理量との相関から「すみか」の選好を探る手法は,魚のみならず生物全般に適用可能であろう。さらに,人間の居住地域の選好を探り,過密過疎を解消する地域計画にまで応用されることに期待したい。
○「世界最速で線路」をはかる
270km/hという検査速度に技術の粋を感じた。一方で,人力に頼っているトンネル内の点検とのギャップを感じた。
○「交通」をはかる
「ブラックホール現象」から,データに対する盲目的な信頼が,時として大きな過ちを呼ぶという教訓を学んだ。
○「水質」をはかる
数値化されたデータの裏に隠された「データの有効性」を判断することの難しさを感じた。
(戸田建設 関口高志)
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