土木学会誌1月号モニター回答

「GPS」ではかる

 GPSを用いた測量は、すでにある程度までは確立された方法なのかも知れないが、その利用方法と可能性は無限に広がっていると考えられる。本稿では、その測量方法が種類別に解説され、素人の私にも素直に理解できる内容であった。それと同時に「待てよ、自分の知らないうちに自分の居場所がバレてしまっているのでは...」と不安に駆られてしまった。ポケベル、PHSは勿論、ちょっとした電子機器やICを組み込んだクレジットカードなどで位置確認が容易にできるシステムができたとしたら、プライバシーなどあったものではない。ただし、この技術は新しいマーケティング手法や人間行動学の分野で大きく活躍すると思われる。便利さと便利さ故の新しい規律。情報を利用する側の人間性が問われる。
((株)竹中工務店 溝上裕二)

 土木の世界では、測量は、最も重要で、根元的な技術であると認識している。これなしには、土木構造物は造れないといっても過言ではない。ト−タルステ−ションが登場した時には、さぞ驚嘆の面持ちで、これを受け入れただろうが、今は、「宇宙からの目」で全世界的な測量が、少ない労力で、正確に出来るようになったことには、非常に驚かされたとともに、これからもっと身近に、手軽に利用できるようになることを期待してやまない。GPSは、インタ−ネットと同様、アメリカが軍事目的で開発した経緯があり、これが、平和的な利用に用いられることは非常に喜ばしい。本記事では、GPSの現況とこれからの可能性について、非常に分かりやすくまとめてあった。「宇宙からの目」に、伊能忠敬さんも宇宙から驚いて見ているに違いない。
(日本鉄道建設公団 松田康治)

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