土木学会誌7号モニター回答
エックスハイウェイの開通とその効果
四国の高速道路網も徐々に充実して、ついに各県庁所在地間が結ばれるようになった。島内各県間の移動が実質的に鉄道に限られていた時代と比較すると隔世の感がある。今後、四国内の交流・連携がさらに進み、地域活性化につながればと思う。
(東京大学 糸山豊)
この度、エックスハイウェイが開通し、四国の都市間も3時間ほどで行き来できるようになりました.何かと投資効果に疑問符のつけられる四国のインフラ整備ですが、地元に住んでいるものとしては、非常にありがたいことです.今後、継続的に高速道路の利用を高めるために各主要地域に物流拠点を設けるとか、観光拠点の整備拡充をはかるとかして四国の発展と活性化に役立っていって欲しいものです.
(愛媛大学 二神 治)
四国の高速道路網の整備の実情を知ることができた。私自身,5〜8歳までの4年間,愛媛県松山市に住んでいた経験があるが,その間,香川県の琴平に1回行った以外,四国の他県に観光に出かけたことは一度もなかった。インフラの整備が進み,当時に比べて交流が活発化したことは,今後の地域の発展に結びつくことが期待できよう。ただし高速道路事業には採算性の問題,環境に対する問題などが付きまとう。本文では,「開通前に比べて交流が活発化した」との記述にとどまっていたが,土木技術者としてはそれ以上の内容に興味が持たれる。特に革新的な取り組みで知られる橋本高地県知事に,エックスハイウェイ構想に対する取り組み,今後の展開などお考えを伺う内容の記事など掲載いただけたらおもしろいと思う。
(大成建設技術研究所 石井裕泰)
四国におけるエックスハイウェイの効果について述べられていた。インフラであるから多少の効果はあるに決まっているが,事業の採算に関する評価がかなり甘いと感じた。ただし,このようなインフラは将来必ずや国の財産になるであろうから当面の採算だけで評価することもまた意味がないとも考えられる。これまで日本の経済発展は優秀なインフラ設備に支えられてきたことは事実であり,今でもなお,地方の経済発展の可能性を信じて膨大なインフラ投資がなされている。しかし,今後必ずやってくる維持管理・補修時代までの念頭においたインフラ計画が日本全体で今本当になされているのか多少不安に感じてしまった。
(東京大学 細田 暁)
本年3月の,四国におけるエックスハイウェイ(文字通り,X字の高速道路ネットワーク.地理的に分断されている四国の各都市を有機的に結ぶ交通基盤として期待されている)の開通がもたらした効果が,速報的にご報告頂いています.その効果がもたらす影響を長期的な交通への影響を含めた多角的な側面からの効果を,いずれかの機会に,引き続きご報告頂くことを,楽しみにしております.
(京都大学 藤井 聡)
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