土木学会誌7号モニター回答
土木学会に海外支部誕生 台湾支所

 「JSCE2000-土木学会の改革策」の中で、海外支部設立について”JSCEの情報収集・発信能力と我が国建設業の国際競争力を高めるのに効果的である。”とある。今般、海外支部の下部組織である海外支所が台湾に設立され、さらに韓国支所設立に向けて動き出すなど、JSCEの国際化は今後益々活発になることであろう。
 本記事の中では、海外支所設立と存在意義が語られたものの、その活動内容については簡単に触れられた程度であった。活動内容として本記事で挙げられていたのは、学会誌の送付、事業支援・連絡調整であった。海外支所ホームページ作成、日本企業の現地法人のリクルート情報の公開、留学生達の帰国後の活動支援等含まれていれば、海外支所に対しての理解と更なる追い風が得られるのかも知れない。海外での利点を生かした今後の活動が期待される。
 また、昨年度発足したACECC(=アジア土木学協会連合協議会)についても、同時並行的に組織・運営の基盤作りが進められている。ACECCの存在は海外支所の開設と相互に関係しているものと思われる。技術立国日本の中で、土木技術は特に世界に誇れる、リード出来る分野である。本協議会は日本の発案によって実現したのであり、日本の積極的なリーディングを期待したい。
(国際協力事業団 望戸昌観)

 海外に支部あるいは支所を作って、具体的に何をしたいのか読みとることができなかった。
(水資源開発公団 大島伸介)

 土木学会の海外支部が誕生することは驚きませんでしたが、台湾駐在の土木学会会員の内20名が日本人以外と知って大変驚いた。支部設立以前には、何か活動をしていたのか、土木学会誌を個人宛に国際便で送付されていたのか、学会誌は日本語なので、解読できたのかどうか他愛のないことが頭に浮かんだ。
 ニッポン土木のオリジナリティ考の記事にもあったが、海外の技術を知らないとオリジナルかどうか判断できないので、このような海外支部を通じてもっと技術交流が活発化することを期待します。
(五洋建設 佐々木広輝)

 米国とは異なり,国際語として通用しにくい日本語を使用する我が国では,日本の土木学会を中心として周辺諸国を交えて活発に議論を進めていく,ということは難しいのかも知れない.しかし,それにも関わらず,台湾支所が誕生したとの報は,非常に喜ばしいものと感じた.また,フィリピンや韓国での支所設立に向けての動きがあるとのこと,この動きが,双方にとって有益なものとなることを大いに期待したい.
(京都大学 藤井 聡)
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