土木学会誌10月号モニター回答

　市場の閉鎖性が建設産業の構造へ及ぼした影響において，筆者はその閉鎖性のメリットを指摘し，その根拠を数行で説明している．しかし，この問題は世間一般の考え方と相反するものであることから，より突っ込んだ説明をして頂きたかったと思う．
（若築建設　酒井久和）

　「建設業のグローバル化」といっても、閉鎖的な日本社会ではなかなか進まないだろうと思っていた。もう海外市場しかないとわかっていても、日本流のマネジメントは海外では通用しないとはよく言われているし、むやみな海外進出はバブル期の二の舞になりかねないとも思っていた。
　しかし、本文を読み認識を新たにした。「経営的に不安のある日本企業を買収することによって日本市場に進出を考える企業も出てくるであろう」という指摘は非常に現実味があり、近い将来に外的刺激が国内に入ってくる可能性は十分に考えられる。このような形で海外企業が日本市場に参入してきた場合、非常に速い速度で建設産業構造が変化していくのではないだろうか。淘汰される企業があるにせよ、競争原理が働き活性化することは、今後の日本の建設産業にとっては重要であろう。
（清水建設　藤田宗寛）

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