土木学会誌
土木学会誌12月号モニター回答


特集 リモートセンシング最前線
昨年の火星大接近を機に学生以来休んでいた天体観測を始めた。最近は携帯電話があれば惑星星座関連のウェブサイトからお目当ての星の出現情報を探し出し視界にとらえることが出来るようになった。人工衛星も同様にデータ検索出来るので本記事中の熱帯降雨観測衛星TRMMなどは肉眼でも見ることが出来る。オリオン座の三ツ星付近をゆっくりと移動する光の点を見ていると人類繁栄の為に活躍してくれること,誤って暴力や専制に利用されない様に祈るばかりである。
(国際建設 佐々木幸一)

最近,土木分野全般でよく耳にするリモートセンシング技術ではあるが,断片的な情報を知っているに過ぎない状態の学会員は,私同様に多いのではないだろうか。この特集は,リモートセンシングを用いた地球規模の状況把握から,小さな地域での防災に関するような事例まで様々に紹介されており,今後,さらに有効に利用されることが期待できる気持ちになる文章でつづられている。実際の衛星画像も多く取り入れられており,興味深く読み進められる特集であった。
(九州大学 宮脇健太郎)

・土木工学と言い難い部分が多すぎて解かりづらい。
・確立した技術でなく研究実験段階のものがある。
・情報の量と質に問題点があり利用はあまりなされていない現実。
・純国産でやって来た日本の宇宙開発であるがロケット及び打ち上げ技術が未熟な内はどんなに周辺技術が高度でも総合的集約技術であるリモートセンシングが色褪せて見えるのは私だけの偏見でしょうか。 以上の点であまり面白くありませんでした。
(復建エンジニヤリング 永田成正)

リモ−トセンシングが種々の分野に使われていることは知られているが,一般市民レベルにおいては,研究レベル,身近なものとしては認識されていないと思う。学会誌という極めて読者の限られた雑誌ではあるが,土木業界を見る市民,官公庁土木関係以外の部署の理解を得にくいことから市民レベルで利用されている具体的な事例記事を特集末尾にでも追加し,その有効性を説明してあれば良かったと思う。
土木初心者でも読めるような編集を心掛けられているのならもっと身近な例も必要と思う。
(本州四国連絡橋公団 池末泰輔)

リモートセンシングは私の日常業務とは全くの異分野であるため,広く会員外の専門家から最新技術情報の解説を受けることができ有意義であった。
土木学会会員外の専門家によるリモートセンシング技術の論説・解説に対して,会員によるリモートセンシングの活用例が3件掲載されていたが,この例により土木分野でも活用例があることがわかった。特に,断層地形の発見や地殻変動による応力分布の推定は地震に対する防災計画に活用されることが期待される。
一方,論説に「高解像度データによる都市3次元モデルの構築で都市災害や環境の監視・評価ができる」とあり,続く記事において兵庫県南部地震での被害地域分布の抽出例が解説されていたが,人工衛星リモートセンシングによる災害監視が土木分野でどのように活用できるかが私には想像できなかった。リモートセンシングによる被災範囲の把握がヘリコプター等による現地調査に先行する時代が来るのだろうか。
(鉄道・運輸機構 玉井真一)

今回のメインであったが,私には非常に難解であった。ことばの一語一語が聞きなれないものであって,読んでも読んでも頭に入らず理解できなかった。折をみてじっくり読み直し理解したい所存である。
(東京都 宮代 尚)

衛星からの観測データが様々な分野で利用されていたことは知っていたが,最前線では地殻変動の解析などにも応用されていると知り,興味深く読ませていただきました。衛星からの観測データというと気象関連の解析が多いような印象をもっていましたが,異なる衛星のデータや地上での観測データとの組み合わせで,土木でもいろいろなことが可能になるのではないかと思いました。ただ,どうしても解像度の問題からマクロ的な研究に使用されることが多く,一般の土木技術者では利用することはほとんどないと思われ,活用を進めるという点では難しいものがあると思います。
ページ等に余裕があれば,企業の宣伝にならない程度に特集本文で掲載されなかった応用例や,学会で発表された関連する論文などについても数行程度の簡単な紹介があってもいいのではないかと思います。
また,アルファベットが並んだ観測衛星の名前など,普段なじみのない用語についても,解説を入れてくれたのはわかりやすくてよかったが,特集末ではなくそれぞれ用語が出たページの下側に入れた方がよりよかったと思います(編集が複雑になりそうですが)。
(清水建設 児玉浩一)

リモートセンシング技術が,私の想像以上に細かい高精度の情報を得ることができることを知り驚いた。しかし,データの精度を高める技術だけが進んでも実際に有用な「情報」に変える技術を整備しないと,データを活かしたことにならない。特集で述べられていた「知識モデル」という観点がまさにこのことであろう。知識モデルの向上のためには,実際に情報を必要としている,防災や環境保全といった現場の視点に立った検討が必要である。現場の視点と先端技術が融合し,リモートセンシングが本当に必要な情報を得られる技術として発展することを期待する。
(電源開発 栗原 哲)

論説 リモートセンシング技術の新たな展開【安岡善文】
航空機や人工衛星を利用した観測技術(リモートセンシング)が,ここまで進んでいることに驚かされた。特に感心したのが,三宅島から放出されるガス濃度分布画像である。理屈を聞けばこのような画像を描けることは理解できるが,目に見えない気体の分布が分かるのには驚いた。
(清水建設 太田博啓)

私にとってこの記事の内容は分かりづらかった。勿論,原因は私の勉強不足,能力不足である。しかし,特集の導入部ということなので,具体的な事例を多く引用するなどして,分かり易く,ワクワクするものにして頂きたかった。
(東北工業大学 引地博之)

2-1 筑波宇宙センター(取材)
 
ナビ等につかわれている道路地図作成の仕事をしていますので,地図等をふくめた今後いろいろな分野に活用されることが想定される国家的プロジェクトの状況がよくわかった。
(日本デジタル道路地図協会 安居邦夫)

宇宙開発に興味があり,とても楽しく読むことができました。
土木分野でも,かつて月面基地など宇宙開発に関する研究開発が多数行われていた様に記憶していますが,最近はあまり話を聞きません。土木学会誌にそういった記事が掲載されるようになるのが楽しみです。
(横河ブリッジ 水越秀和)

コラム 実際的なリモートセンシングの活用へ向けて【宮ア早苗】
特集の専門的な記事のなかでも気楽に目を通すことができた。図-1は良くある図とも言えるが,こんな図をつくれるのがリモートセンシングの楽しみの一つだと思う。
『組み合わせの妙』。こうした画像はきれいだが,単なる絵でもなく情報が盛り込まれている。そんなところが魅力なのだろう。
(崇城大学 上野賢仁)

第3章 リモートセンシング最前線
 
興味のもてる内容,もしくは役に立った記事
(鹿島建設 田中俊行)

3-1 GPSを利用した地殻変動モニタリングの試み【堀 宗朗】
 
この分野は自分の専門分野と全くかけ離れているため,一般の読者の立場で読ませて頂いた。GPSの測定結果から,日本各地の地殻変動による応力が推測可能のレベルまで達していることには驚いた。応力逆解析理論の説明は,判りづらい内容であった。理論自体が難しいため,判りやすく説明しようとした筆者の苦労を察する。いつどこにどんな地震が発生するかを知ることは,全国民が必要とする情報であり,一般国民が土木の世界に最も期待する分野である。国がこの研究にどのくらいの予算を計上しているかは知らないが,土木分野においては,さほどメジャーではない(?)といった感がある。その結果,研究自体は未だに実務レベルには達しておらず,精度も悪いようである。今後の精度の向上を期待する。
(西松建設 南部亮太)
兵庫県南部地震で震度7を体験した個人的な思いとして,やはり地震災害は恐ろしく,これを事前に予知できることができればと願ってやまない。GPSを利用して日本のひずみ状態を計測し,応力状態を逆解析するというアイデアはシンプルだが,モデルと現実との整合を図ることの困難は多大であろう。しかし,このような分野の研究こそ日本が最先端であるべきだろうし,地震被害を被る世界各地に貢献できる技術となってほしい。
(日本道路公団 谷口 寧)

コラム 成層圏プラットホームによる大気観測【吉田 弘】
このプロジェクトは比較的に成層圏が安定していているという理由で,上空20kmに無人飛行船を滞空させようとしている。でも,この高高度飛行体になんらかのトラブルが発生したなら,どうなるだろうか。地上から20kmしかないのでは,墜落しだしてからの対策は間に合うのだろうか。その辺をもう少し詳しく知りたいと思いました。
(岡山大学 井保大志)

用語の解説
リモートセンシングの記事をよんでもわからない用語がつかわれていて理解しがたい場合がありましたので用語の解説があり大変ありがたかった。
又,事典として利用できるとおもいます。実用的な価値もあります。
(日本デジタル道路地図協会 安居邦夫)

記事の理解を助ける目的としてまとめられたものだが,この欄に目を通すだけでも有益である。特に,まったくの門外漢が,当該分野の情報を整理する必要に迫られた時には,非常に役に立つ。関連するサイトのリンク集があればなお有用である。
また,この欄で取り上げた用語についてはウェブ上にデータベースとして公開してはどうだろうか?検索機能などを備える必要はなく,アルファベット順に並べてあるだけで十分である。
土木学会のウェブサイトを利用しやすいものとする,土木学会員以外の利用を促すのに好適な題材である。
(シンクタンク嘱託 河合菊子)

技術リポート 自由線形および工費縮減への挑戦 スーパーミクロ工法【中村憲司】
現在の社会資本で最も古いものの1つに上下水道が挙げられる。維持補修の観点からも同技術は将来的に有効であると感じた。
(復建エンジニヤリング 青木喜一郎)

内径が400〜600mmという細い管の新設工事についての話題で,興味ある内容であったが,ミクロ工法とスーパーミクロ工法の違いを図や絵で示してもらえると,素人の私にも違いがよく分かったと思う。
(鉄道建設・運輸施設整備支援機構 清原靖文)

ここ数年現場から離れているためかこの記事を読んで「ついにここまできたか」というのが率直な実感である。下水道工事にインターネット,測量ロボット等のハイテク機器を導入し遠隔操作することにより汎用性・経済性を追求した。しかも掘進到達位置での高精度さは目を見張るものである。さらに,本格普及にむけて関係者の健闘を祈りたい。
(東京都 宮代 尚)

浅深度の空間はライフライン等が輻輳し,下水管の新規の敷設が難しくなる中,急曲線の施工も可能なスーパーミクロ工法は,今後その需要がますます高まってくるのではないかと思います。今後施工実績が増えていった場合,どの程度距離を稼げるようになるか,また,従来工法と比べて,どの程度のコストと工期が縮減できる見込みがあるか,検討してもらいたいと思います。
(鉄道・運輸機構 神田 大)

技術リポート [投稿]予防保全型管理手法を取り入れた外貿埠頭施設の維持管理【関 博・尾田俊雄】
予防保全については,既に各方面で議論されているので,外貿埠頭施設に特有の課題等をふまえた紹介をしてほしかった。内容が,一般的であるので,固有の知見等をふまえた内容でないとよんでも面白くない。
(日本デジタル道路地図協会 安居邦夫)

土木構造物の維持管理は,事後保全から予防保全へと移りつつあるが,年度毎に必要な予算が確保出来ての話である。本当に必要最小限のコストとはだれが判断し,担保してくれるのだろうか。補修計画の見直しは,最新の知見を元に常に修整すべきであるが,コスト縮減の名のもと,予算が削られており,後送りにされる補修工事も多い。必要な補修においては最小限のコストで行うのが当然であるが,コスト縮減の名のもと,必要以上の削減が無いこと願っている。
(匿名希望 現在予算関係部門に所属しており,予算が必要と理解していても,別の要因から下部組織に対しコスト縮減を強いています。今後の業務に支障が出ることが懸念されるため匿名でお願いします。)

わが国の公共構造物では完全な事後保全型の維持管理を行っている管理者はいないと思う。そうでなければ構造物の損傷により利用者が被害を受ける事故,いわゆる第3者災害が多々発生しているはずである。本記事の主旨は,予防保全手法のレベルアップによりLCCの低減を図ることと理解した。
部品の定期的な取替えによる予防保全を前提としている機械等に対して,これまでの土木構造物は耐用年数中の取替えを前提としていなかった。しかし,LCC算出による予防保全手法の検討が進めば,定期的な更新を前提とした被覆を施すことが常識となる日が訪れるのかもしれない。
(鉄道・運輸機構 玉井真一)

長期的視野に立った場合,事後保全よりも予防保全の方がLCCを少なく抑えられる事は,既往の各種研究によって明らかになりつつありますが,短期的に見た場合には予防保全の方が費用がより多く掛かるように見える事から,予算手当て等の面で難しい面もあるように思います。また,施設利用者の理解を得ることも事後保全に比べると難しいのではないかと思います。
否定的な事柄を並べてしまいましたが,予防保全は事後保全に比べると,その実行に対するハードルはやはり高く,管理者の強い意志が必要なのではないかと思います。関係者には今後の適切な維持管理の遂行を強く期待します。
(本州四国連絡橋公団 薄井稔弘)

私は,施工者の立場であり,構造物を造り,顧客に納め,一つの仕事を終えるわけだが,その後の維持管理,ライフサイクルコストについて書かれていたので興味深く拝読させて頂いた。
今回のリポートは,埠頭施設についてであるが,すべての構造物において取り組むべき問題であり,いかに多くのデータを蓄積し,より精度の高い劣化予測を行うことが,さらなるコストの低減につながるのではないかと思う。
(東急建設 加地正宗)

「事後保全型の維持管理から予防保全を取り入れた維持管理への転換」というテーマは,特に環境の厳しい港湾構造物にとって避けて通れないものであり,重要事項の一つです。今回は,公社埠頭施設の例をわかりやすく解説して頂きましたが,このような取り組みを施設毎でなく,港湾全体や国全体のネットワークとして検討を進めることにより,更に,効率的に経済的な取り組むが可能であると考えます。
(東亜建設工業 川島 仁)

頁数の問題もあるかとは思われますが,基本的な考え方等を文章にするとどうしても淡々としてしまう所があるので,実際に予防保全を行なった事例を参考に出して頂ければ更に分かりやすかったと思います。
(水産庁 宮園千恵)

技術リポート [投稿]鉄道営業線との交差部におけるニューマチックケーソンによる道路トンネルの施工首都高速大宮線【古谷時春・下間 充】
道路トンネルにニューマチックケーソンを用いるという大胆な発想に驚いた。平面図を見る限りでは,この工区の6函体のうち3〜5函体以外は,鉄道構造物にさほど近接していないので,開削工法でも施工が可能であったのかと思われる。全てに対してニューマチックケーソンを用いる必要は無かったのではないだろうか?原設計の段階からニューマチックケーソンが計画されていたことだと思われるが,この工法が採用された経緯について,開削工法と比較した表で知りたかった。
レポート全体はうまくまとまっており,最後まで興味を持って読むことができた。
(西松建設 南部亮太)

忙中ペンあり 第一回 博士号と専門分野【高崎哲郎】
数年前,ちょうど私が就職活動をはじめた頃,「これからはゼネラリストではなくプロフェッショナル(専門家)の時代だ!」と,就職関連書籍には必ずと言って良いほどこの言葉が載っていた。この言葉は,意味を取り違えると大変なことになる。「自分の専門は○○である。だから,○○以外に目を向ける必要などない。」このようになってしまうと「専門家」ではなく単なる「専門バカ」である。本稿は,土木工学の大家が土木工学以外の分野にも深い造詣を持っていたことを紹介することで,真の「専門家」とは何かを伝えようとしているように思われた。まだ若い今のうちに,私も様々な知識を貪欲に吸収して行こうと思った。
(鉄道建設・運輸施設整備支援機構 清原靖文)

博士号と専門分野というタイトルで,短い文章であるが,本質をついた記事となっていると感じた。
博士号の意義について,あらためて問い掛けるとともに,専門分野について土木工学というだけではなく,「人間学」といえるものを持たなければならないという著者の意見は,是非多くの方に読んでいただきたいと思わせるものがある。第1回ということで,今後も期待を持てるコーナーであると考えた。
(九州大学 宮脇健太郎)

今では,博士号は大学教員や研究者になるための資格ととらえられているように思います。しかしながら,著者が言われるような面が確かにあると思います。厳しい指摘ではありますが,正しいように思います。「大看板になれるかどうかの自己との戦いがここから始まるのである。・・・」大変なことだとは思いますが,少しでも大看板に近づけるように,日々の精進が求められているのだと思いました。
(崇城大学 上野賢仁)

今回の内容は,広範な知識を持っており土木界の大家と言われる方の言葉で,技術とは人間が楽をするために発展してきたものであることを,改めて気づかされた。
しかし,どのような目的でこの「忙中ペンあり」が掲載されるのか第1回では理解できない。新規掲載事項は編集後記にその目的を1行程度触れて頂きたい。
(本州四国連絡橋公団 池末泰輔)

「忙中ペンあり」専門問わずのエッセイだったのでとても読みやすかった。毎回交代で,多くの人に登場していただきたい。
(匿名希望)

つまらない,もしくは分かりにくいと感じられた記事
(鹿島建設 田中俊行)

『人類の明日に「進歩」「英知」という名の大きな光明を投げかかけるような・・・』という文章と「人間学」が心に残った。私は,研究者ではないが,土木技術者としての基本がこの言葉の中に凝縮されているような気がする。
技術的な記事ではないが,この記事が今回の号で一番印象深かった。
(東急建設 加地正宗)

この記事では「博士号」取得の意味を落語家の世界で例えていたが最後の一文で「真打であることを名刺に書き込んでいるような落語家に会ったことがない。」と記されていたが,では"博士号を取得されている方々の名刺はどうすればよいのか?"というのが私はこの記事から感じたことだ。
この記事を書いた方は"いっそのこと名刺から「博士」の文字を消してしまえ"と思っているのだろうか…?この記事からはそういったことが読み取ることが出来なかった。
(東北工業大学 堀原 順)

日本の土木会の先駆者廣井勇先生の言葉「若し工学が唯に人生を煩雑にするのみのものならば何の意味も持たないことである。・・・」を紹介されていた一文が印象に残りました。
我々技術者が持つべき,いついかなる環境でもぶれることにない,仕事の目的と価値・判断基準にあたるものを示唆しているのではないでしょうか。
最近の公共事業をとりまく環境変化の中で,採算性など単なる数字合わせで批評するマスコミ報道や世間の風潮等に流されることなく,社会資本整備を「人間学」の視点で考えてみたいと思います。
(日本道路公団 高卯和博)

博士号に対しては,同じような意見をお持ちの方が多いと思います。私も今春,授与式を迎える身ではありますが,多くの方々に同様の叱咤激励を頂きました。これからが真価が問われると思うと身が引き締まる思いです。確か去年の秋頃だったと思いますが,ある落語家がラジオ番組の中で,真打ちについて話しておられました。詳しくは覚えておりませんが,昔の真打ちは,相撲の横綱ぐらいの地位だったが,現在は,そうとは言えないという趣旨だったと記憶しています。博士号も昔と今とでは,違うのでしょうか。
(清水建設 櫻井英行)

ミニ特集 素材を活かす 土木の原点を使った構造物
 
今回のミニ特集は,土木の原点である「土」と「木」に着目した興味深い内容でした。
単なる仮設物としか思っていなかった土のうが,実は優れた性質を有しており,土のうの本設資材としての幅広い利用可能性を感じました。また,木製のダムや木道路橋は,コンクリートや鋼材の構造物にはない味わいある景観を醸し出しており,素材の妙を感じました。癒しの求められる現代人の生活において,有機的な温かさを感じさせる木材を利用した構造物が,周りに増えることを期待します。
(鉄道建設・運輸施設整備支援機構 清原靖文)

多くの人は,新しい材料,工法ほど優れているという印象を持つと思います。しかし,今回の記事では,古来より土木の材料として用いてきた土と木が,現代の材料に比べて大きく引けを取らないということが書いてありました。特に,興味深かったことは,土のうを基礎材料としたときの耐荷を計算している点でした。コンクリート強度の約1/10にもなるそうです。昔の多くの人が,経験を積み重ね,苦労をして見つけだした工法が,十分に効果があることが証明されたような気がしました。
(西松建設 大谷達彦)

私は,「土のう」「木の橋台」「木の橋」といった構造物が紹介されたミニ特集を読んで,「自然素材を活かす」土木技術,すなわち,忘れかけていた原点「築土構木」を顧みることができました。近代の土木技術は開発中心型で発展し,少なからず自然環境を破壊していた面は否めないと思います。しかしながら,「土や木を活かした構造物」は,地球にやさしい資材や長年のノウハウを集約した成果であり,これからの土木の発展の方向性を示唆した技術ではないでしょうか。土木技術は,自然を破壊するだけの技術ではなく,自然を守り大切にする技術であることを再確認しました。
(京都大学 稲積真哉)

土や木は我々の身近にあるものである。自然に存在するそれらを利用するのに費用はかからない。景観重視になってきた建設事業でも,それらを使用したダムや橋梁ならば自然のものが自然に溶け込み素晴らしい風景をつくる。大自然の中にむき出しになっているコンクリートの塊は人を不愉快にさせることもある。木は永久的なものではないためその維持管理が大変であり問題も多くあると思う。しかし,忙しい現代だからこそ今後はこうした自然のぬくもりを感じる材料での公共事業が盛んになってもよいのではないかと思う。
(横浜国立大学 栗崎敬子)

「土のう」,「木材」は,土木の世界では簡易な仮設構造物または 応急対策等でのみ用いられる材料というイメージが大きい。それは, コンクリートや鋼材と比較して強度が小さく,耐久性に劣るからではないでしょうか?ところが,この特集を読んで土のうや木材がその性能と使用方法を考えれば,特長のある有用な材料であることがよく理解できました。
過去に私は,タイ国でODAの事業に従事しました。その経験から,確かに発展途上国にODAによる長大橋の建設などのビックプロジェクトは必要でありましょう。その一方でこの特集のような技術を積極的に輸出すれば,巨額の投資をせずに,現地の予算,人材で建設可能な施工技術となり,地域の発展に寄与できると思います。
(三井住友建設 金重順一)

そのなかでも木を使ったダムに関心をもった。間伐材の利用率は50%にとどまっているという現状でありそれを公共事業で活用することは大いに結構である。アメニティ性,景観性,環境保全といいこと尽くしである。事例が少ないため安定計算が難しく長期的な現場計測が不可欠でありこれからのデータ蓄積が課題である。コンクリート,鋼製ダムと同様の供用期間を設定しているのでさらに全国各地で実用されたい。
(東京都 宮代 尚)

興味のもてる内容,もしくは役に立った
(鹿島建設 田中俊行)

比較的身近な素材といえる土や木材を用いた構造物を紹介していたなかで,とくに土のうを用いた施工事例には興味をひかれました。
補強盛土のように何層にも盛土材を敷き均して締め固めをする必要もないため施工性に優れ,材料費は再生材等を使うことで安価で済みます。
結構いいことずくめで有利な点が多い上に,耐荷力が優れていることは正直意外に感じました。
振動の低減効果もあるとのことなので,周辺の環境にやさしい工法といえるでしょう。
今後,さらに多様な現場での適用を期待します。
(鉄道・運輸機構 神田 大)

「土木紀行 道の道標 男木島灯台」の香川県産御影石の記事とともにとても興味深い特集でした。我が国の土木技術は,高度成長期以降,積極的に技術開発に取り組み,様々な分野,様々な土木構造物を建設してきましたが,土木の原点とくに「土」との関わりは,ますます深くなっています。素材と真正面から向き合うことで,その特性を理解し,活かし,活用する,こうした取り組みは,これまでもそしてこれから先も土木技術の伝承の重要なテーマの一つであると考えます。
(東亜建設工業 川島 仁)

土木に携わるものとしては非常に貴重な意見であった。世間から見た「土木」に関するイメージとしては,“若い学生に少しでも興味を抱かせようと大学の学科名を「土木」から「建設社会」等に学科名を変更”,“土石流・斜面崩壊等の自然災害の恐ろしさをメディア等により十分に思い知らされたりしている”といったマイナスのイメージ感覚をもっているだろうと思う。
日本の建設技術は世界的にみてもかなり高度化しているが,こういった素材の特性を十分に生かした土・木の技術はまだまだといった感じであると思う。それよりも土・木がこんなに素晴らしい特性を持っていることを知らない人が多いのであろう。従ってこういった土木に対するイメージを徐々にプラスに変えていくためにも,土・木の素晴らしさを一般の人々に何らかの形で「伝えていく」ことが必要であろう。そしていずれは一般の人々に評価されたいものである。
(三井住友建設 小野和芳)

事業を行なうときに,元々ある素材を活かして設計することはとても合理的であり,こういった特集を読んで,これからの事業を行なう上での一層の実用を期待しています。特に土のうについては袋に包むだけと言う明快であり手軽と言った興味をそそられる箇所が多く,一般社会へのアピールに対しても分かりやすい点で効果的なのではと思いました。
(水産庁 宮園千恵)

最近,メンテナンスの煩雑さに押されて,鋼製の本設でさえ嫌われてきているなかで,木を活用した橋やダムなどが作られているのは,うれしい限りである。素材は変えずにデザイン的なアプローチで自然との調和をうたうものも見受けられるが,自然に溶け込むものと考えると,やはり,木や土で作られるものの方がいいように感じます。今後のこういった取り組みをしてくれる発注元が増えてくれることを願います。
(清水建設 児玉浩一)

ここで取り上げられた土のうの活用や木ダムは,単に「環境にやさしい」といったイメージだけに終わらず,土木工学的な検討に基づいて設計された構造物であるところが,興味深く感じた。「環境にやさしい」といったイメージが先行すると,その場限りのものに終わってしまうように思われるが,本来,材料は構造物の安全性を確保できることが前提されなければならない。今回の土のうや木ダムの事例はそのような観点に立って,身近な素材が立派な材料として機能している。他にもこのような観点から,素材の有効活用が図れると面白い。
(匿名希望)

土を使った構造物 性能表示された「土のう」の活用【松岡 元】
土というものはベーシックでかつ奥の深い「モノ」と思っていたが,今回の発見は多方面にわたり活用が期待できそうだ。
実用例など興味津々であり続報にぜひ期待したい。
(国際建設 佐々木幸一)

私の持つ「土のう」のイメージは,現場の養生シートやバリケードが風で飛ばされないようにするためのおもりや,災害復旧時の仮設材というものであった。その「土のう」が,多くの特性を持っているということに非常に関心を持った。工事費の削減や環境への配慮といったことが求められている現在,「土のう」による地盤補強は,今後の地盤補強の有力な1手段になる可能性を感じる。その実現のためには,今後様々な条件の下で「土のう」の試験を行うことによって,設計を行うための各種定数の設定法を明確にし,材料としての「土のう」を確立する必要があるだろう。また,各発注機関や設計・施工業者に「土のう」を用いる利点を広く知らしめることも重要であろう。今後の「土のう」に注目していきたい。
(東亜建設工業 菅本清文)

土のうというと,記事にも書かれているとおり,水防団が洪水時に用いたり,災害復旧時に仮設工として積み上げるものというイメージで,容易に用いることができるため,しばしば用いられているものだと思っていました。しかし,土のうの性能を詳しくみてみると,強度のみならず,免震効果や防振効果といった効果をももちあわせているという。こんなに容易に誰もが用いることができ,これほど役に立つものとは思ってもみませんでした。これには素直に驚嘆しました。
(岡山大学 井保大志)

我々が「超短期(?)」の仮設材として通常用いている土のうの長所・短所を,材質面・土質力学の観点から判りやすく説明されていた。コンクリートによって作られた基礎は,撤去時に苦渋作業を伴うため,環境側面からも土のうの優位性は高く評価できると思う。今後,実験結果の積み重ねによる規準等の整備が進み,土のうが広く有効に活用されていくことを期待する。
(西松建設 南部亮太)

 木を使ったダム 間伐材でつくる木製治山・砂防ダム【佐々木貴信】
近年,こういった自然素材を用いた事例が増えてきているように感じられます。その理由としては,環境や景観に配慮したり,資源の有効利用といった様々なものが挙げられるのでしょう。
そのような時勢の中で,この記事で取り上げられたダムのように強い腐朽条件下における木材の耐久性には少々疑問を感じていたところでしたが,工夫次第で50年以上の共用にも耐えられる事に感心しました。
木材はその特性上均質な部材とはなり得ないため,構造部材への適用やマニュアル化にあたっては難しいところもあるとは思いますが,今後の技術開発に期待します。
(本州四国連絡橋公団 薄井稔弘)

公共事業に対する「負」のイメージが広がっている中,「脱ダム宣言」に代表されるように,近年特にダム建設に対する風当たりが強くなっている。そのような中で,間伐材を治山・砂防ダム等に利用することにより,一石二鳥(あるいはそれ以上)の効果が期待できるこのような取り組みは,広く一般に紹介することにより,ダム事業はもとより,公共事業に対する近年の風潮を変える一助になり得るのではないか,という印象を受けた。世論の形成は,マス・メディアによる影響が非常に大きいと考えるが,このような「正」の取り組みを,草の根レベルに加え,マス・メディアを通じてもっと広く伝えることにより,公共事業に関する企業者と利用者・受益者の意識をより共有できるのではないか,と考える。
(鹿島建設 嶋村知久)

木を使った橋 古の材料になるさらなる活躍の場を【入江達雄】
土木の名が示すとおり「土」と「木」の工学で非常に心に響く内容であった。
(復建エンジニヤリング 青木喜一郎)

温帯樹林にある日本は元来木工の国であった。江戸時代までは琴帯橋,両国橋,日本橋などに代表される大橋梁はほぼ木橋であり,寺社仏閣を初めとする和風建築物の小屋梁,柱,桁から室内の設えに至るまで材料は主に木材であった。又生活用具や工具,美術工芸品,装飾品(櫛,根付など)等の高度な木工製作技術は今見ても驚嘆すべきものがある。その技術的伝統を踏まえた上に,最新の技術を駆使して長大木橋を架けるという壮大な内容は興味深いものでした。
デザインは米良三山をイメージしたとの事ですが,写真で見たところでは私には少々トップヘビーに感じられましたのでサイドスパンの小トラスを含めた意匠のデザインコンセプトの説明に触れて頂きたかったと思いました。
防腐処置等を施した集成材使用といってもやはり素材は木材だけに設定供用年数が気になりました。維持管理費特に観測,点検のコストが相当かかるよう見受けられましたが他材料との大雑把なトータルライフサイクルコストの比較についても知りたいところでした。集成材使用の日本一の長大木橋が「これ一点物の橋」なのか,他にも応用の可能性があるのかなどが気になるところです。
(復建エンジニヤリング 永田 成正)

木材は環境にやさしく,森林保全にも役立ち,地域経済の振興にも貢献する。というように,木材を橋梁の部材として用いることには多くのメリットがあるようだ。「かりこぼうず大橋」は宮崎県で生産された杉を材料として造られたそうだが,地元で生産された材料を使用することによって,景観に地域の特色が出せたということだけではなく,地域の人々が愛着を持つことができる橋になったのではないだろうか。「地元の木が立派な橋になった」ということが分かれば,普段は橋に無関心な人も,多少は関心を持つようになるかもしれない。「木の文化」を持つ日本,木材を利用して土木構造物を造ることは,様々な効用をもたらす可能性があると思う。木材のこれからの活躍を期待したい。
(東北工業大学 引地博之)

古の土木材料としての認識が強い「木」を現代の土木材料とすることに,とくに橋梁などの場合に,どの程度の経済合理性があるのか知りたかった。もちろんランドマーク的な要素やアメニティ効果を目的として,またリサイクルを視野に入れた考えにより「木」が土木材料として利用されることは否定しないが,金属やコンクリートと組み合わされた「木」にはややデザイン面でも配慮がほしいと感じた。
(日本道路公団 谷口 寧)

コスト面ばかりを重視したコンクリート橋梁が森林や農村の景観にマッチせず不自然な景観になってしまうことは経験的に知っていたが,この木を使った橋梁の場合は全景写真を始めて見た時から周囲の景観によくなじんでいる,非常に自然な橋だと感じた。
やはり日本は西洋のような「石の文化」ではなく「木の文化」の国である事を確認させられた記事だった。
(東北工業大学 堀原 順)

土木紀行 海の道標 男木島灯台【塩山壽男】
ウォーキングブームは定着した感がある。JRは駅周辺散策マップ,専門誌にも各地方の史跡をめぐるマップなどが掲載されており個人が小旅行的に見たり聞いたり楽しみながら歩く傾向にあるようだ。
本記事においては施設の案内だけにとどまらず周辺ウォーキングマップを掲載すると大ブレイクしてしまうかも。
学会誌記事のコピー片手に歩いている人を見られる日も近い?
(国際建設 佐々木幸一)

今までに灯台の建設時期や構造,灯台の管理など考えたこともなかったが,男木島灯台の記事を読んで,灯台にも様々な歴史があることを感じた。灯台は海に面して設置されることから,有人での灯台の管理は,厳しい環境の中でのものであっただろう。その中でも,男木島灯台は離島に設置されている灯台なので,非常に厳しい環境での管理であり,想像を絶する物語が残されているだろう。男木島灯台は建設当時の姿を残しており,現存している明治期の灯台68基の中でも特に貴重な灯台として,保存方法を検討する必要のある灯台に選定されているとのこと。男木島灯台が舞台になっている映画「喜びも悲しみも幾年月」でも,今度見てみようか。
(東亜建設工業 菅本清文)

明治期に建設された灯台約200基中68基が現用施設として稼働中である事に強い驚きと深い感銘を覚えました。こういった,現在まで残っている建設物をもって直ちに明治期の建設技術の全てを持ち上げるのは短絡的ですが,良い仕事をしたものは後世まで高い有用性を保って残っていくのだという事を強く感じました。これは土木技術者に限らず,肝に銘じておかなければならない事なのではないかと考えさせられました。
また,庵治石の石材としての品質の高さにも驚きました。外壁の塗装が省略されていたり,素材として風化・変質に強い事など,いわばメンテナンスフリーの元祖のような感を受けました。
(本州四国連絡橋公団 薄井稔弘)

親土木入門 公園編 動物園の設計【斉藤文彦】
動物園の設計業務の存在をはじめて知りました。(もちろん誰かが設計しなければならないわけですが)次に動物園を訪れるときには,普通に楽しむ以外の違った見方ができて2倍(以上?)楽しめそうです。
(横河ブリッジ 水越秀和)

動物園には私もいくどか訪れたことがありますが,動物園の配置や空間の作り方という観点から動物園を楽しんだことはありませんでした。今度訪れたときには,違った視点から動物園を楽しんでみようと思います。また,設計者はその設計を誰のために行っているのかを考え,様々な視点から眺められるようになることが,必要なんだとかんじました。
(岡山大学 井保大志)

3人の子持ちである私には,動物園の設計についての記事は非常に興味深いものでした。中でも,オランウータンの檻のボルト設計が,オランウータンの指の力が非常に強いことを考慮して,溶接したり特殊なボルトを使っていることは勉強になりました。このような各動物の特徴は,実際に飼育している人にしかわからないため,何度もヒアリングしながら設計を進めるそうです。このように,机上の資料のみで設計条件を決めるのではなく,自分の目・耳で現場をみて設計条件を設定することは,動物園に限らず,全ての構造物の設計で重要であると感じました。つぎに子供を連れて動物園に行くときには,この記事に書いてあったことを話しながら見学しようと思います。
(西松建設 大谷達彦)

動物園には時々行くがその設計者を知ることはなかった。とても興味深い記事であったのに内容が短くて残念であった。
また,ゴルフ場の設計については,環境問題についても取り上げて欲しかった。
(横浜国立大学 栗崎敬子)
動物の配置,植栽の配置など普通の公園設計+αの工夫が考えられている点に興味がもてた。
(柏市 居原田淳司)

動物園の設計が,個々の動物の個性,飼育方法まで考慮した,創意工夫に満ち溢れたものだということを知って驚いた。そして,土木技術者が「縁の下の力持ち」として楽しい動物園を造っていることに誇りを感じた。これから動物園を訪れる時は動物だけに見とれていないで,動物園の構造や動物の配置も観察し,設計者の考えを少しでも汲み取れるよう努力したい。
(東北工業大学 引地博之)

『(運営のための)利益の追求』と『「種の保存」と「環境教育」』という相反する目的を有する動物園での設計は考慮すべき点が多々あり,設計者の苦労が伺えた。動物園にたまに行くと,一部の動物園の一部の動物ではあるが,展示スペースで自傷行為や徘徊などのストレス行動をしている動物を見ると大変いたたまれなくなる。“もっと見やすく(見え易く)”という声もあるだろうが,動物達に不便を強いている以上,人間側にも多少なり不便(見難さ)を強いて良いのではないかと思う。「種の保存」,もしくは開発の代替法として動物園の建設が横行することを危惧すると,個人的に動物園は「環境教育」の場であることに重点をおいて欲しいと思う。
(土木研究所 中田典秀)

今までは動物園と言えば行楽のひとつとしか考えていなかったのですが,設計をする観点から見ると様々な要素を含んでいて,大変そうだと感じながらも非常に関心が持てました。中でも設計に対するマニュアルが存在しないと言うことは現在のマニュアルや手引きと言った画一化が溢れている時勢に意外であり,一層の業務の繁忙さに対する懸念がありながらも,マニュアルの無い事による設計者の努力とセンスの直接的な表現の期待は大きいものだと思いました。
(水産庁 宮園千恵)

親土木入門 見て魅せる空間づくり 対談:屋外および屋内スポーツをとおして【谷平 考・亀岡 健・市坪 誠】
タイトルに対して,パッと見のページ構成に少し物足りなさを感じました。なぜ,肝心の写真が1枚で,あとは顔写真だけなのだろうと思いました。あとがきを読んで見開きの意図はわかりました。モニターでなければ,内容まで読まなかったかもしれません。“人”がみえる記事なので,これからはもう少し気をつけて目を通したいと思います。
(崇城大学 上野賢仁)

選手主体か,観客主体かという発想の違いが面白い。
(柏市 居原田淳司)

体感できる土木ミュージアム-10 石油の知識と備蓄の重要性を教える 串木野地下石油備蓄基地「ちかび展示館」(鹿児島県串木野市)【鳥井原誠】
施設の紹介は興味深いものでした。残念なのは,実際の利用者の意見(感想)がなかったことです。
(横河ブリッジ 水越秀和)

わが国は,近年代替エネルギーの開発も進められているものの,エネルギー資源として外国から輸入する原油に依存する割合が依然として高く,その中でも中東への依存度は高いといわれている。残念ながらイラク情勢は依然不透明な要素が多く,エネルギー資源の安定確保が大きな問題となる可能性をはらんでいる。しかしこのような状況においても,エネルギー危機発生の可能性とその対策について,日々の生活の中ではあまり意識されていないのが現状ではないかと考える。本記事では,石油備蓄の重要性や地下備蓄の仕組みを分かりやすく紹介している展示館を紹介しているが,エネルギーの安定供給について,エネルギー資源輸入大国の一国民としての意識は勿論のこと,土木技術者として貢献すべきことは何かを問いかけられているようであった。
(鹿島建設 嶋村知久)

平成15年度全国大会報告
「土木界に対する不信感がかつてないほど広まっている」のは,「公共事業を巡っての汚職が跡を絶たない」からだけではないのではないだろうか。
巨額の税金が投入される土木関連の公共事業に対し,納税者が厳しい目を向けるのは当然のことである。土木学会員ではあるが,土木とは直接関係のない仕事をしている私には,問題は土木技術者が「作れといわれたら何でも作る」技術者たちの集団と見られていることにあるように思える(本当にそうなのかどうかはわからないが)。このあたりにも「土木社会と一般社会の乖離」の原因があるだろう。
また,「技術者が世間から正当に評価されている」と考える土木技術者が少ないという調査結果も,土木技術者に限った話ではない。たとえばIT関連の業界でも,「日本では技術者は正当に評価されているとはいいがたい」と言う技術者は多い。
土木学会として,あるいは土木学会会長としては,「土木」技術者だけでなく,「技術者」が正当に評価されるために,技術者をどうサポートするか,社会へどう働きかけるかについて,提言するべきではないだろうか。
さらに講演のタイトルにも用いられている「気概」は,土木技術者に限らず個人が自ら持つべきと判断したときに,自らが持つべき努力を払うものであり,職業や地位などを同じくする人がみな持つべきであるとは,私は考えない。
なお,グラフなどに引用されているアンケート調査について,サンプル数を明記することは不可欠である。国民意識調査と大学院学生に対する調査のサンプル数には大きな差があるであろうから,比較する際には注意が必要である。
(シンクタンク嘱託 河合菊子)

ボリュームが大きく読み通すのに労力を要するが,全国大会に参加できなかった者にはありがたい記事である。
しかしながら,パネリストの各氏は多方面で発言をする機会の多い方々であり,発表の内容はある程度想像がつくものである。学会誌では割愛された質疑応答の内容を掲載してほしかった。討論会には1400名もの聴衆が集まったとあり,土木の世界と一般社会の認識の違いがどこにあるかを垣間見ることができたのではないだろうか。
(シンクタンク嘱託 河合菊子)

現代の若者は「有能,頼もしい,信念,個性」といった言葉の裏につきまとうネガティブイメージー(強引,こだわり屋,オタク等)を嫌っている。従って一般生活人としての生活信条アンケートでは当り障りのない「正直,平凡,優しい人」に落ち着くのはごく自然であると思います。
質問を変えて職業人,特に技術者としての理想像を問えば恐らく筆者が行った土木学生と同様な「有能な技術者,頼もしい技術者,信念を持った技術者,個性豊かな技術者」等が上位に入るのではと思います。
この二面性は若い世代に公私(仕事と個人生活)をはっきりと峻別する考え方が浸透している結果だと思われます。若者が仕事を大事だと思うと同時に余暇を楽しむ生活も非常に大切に考えていると言う事の表れだと思います。私はこの余暇を楽しむ事の重要さに注目したい。楽観論的過ぎるかも知れないが,我々旧世代が生活を楽しむ事を忘れて突っ走った結果,日本に蓄積されなかった文化,社会資本を新しい考え方の次世代が構築してくれるものと期待しています。
しかし筆者が結びで言われているように「とりあえず安心,しかし気懸かりもある」には全く同感です。難しい国際情勢,脱し切れない国内経済の不況,悪平等体制下での行過ぎた個人主義的風潮の中で「土木技術者」を続けるには「どんな困難な事態にも負けない気概を持つ」ことが必須であることは論を待たないと思います。
その気概を持たせるための動機になる「現代の若者が欲しがる目の前の人参」が当面見当たらないことが問題であると思います。しかし,これに対しては筆者の「自らの経験や信念を,身近な後輩たちにしっかりと伝える!」の言葉に尽きると思います。
どんな時代でも年配者の若者に対する苦言は必要です。いつかは判るときが来ると思います,我々が若い頃先輩たちから頂いた小言を今になって有難く身にしみて感じているように。
(復建エンジニヤリング 永田 成正)

私に限らず,日常,研究業務に就いていない者は,自分の論文発表があったり,開催地が勤務地の近くでない限り全国大会に参加することが少ないと思うが,学会誌で特別講演や特別討論の内容を伝えていただけることは大変ありがたい。
(鉄道・運輸機構 玉井真一)

地震防災と社会基盤と題された討論内容が掲載されていたが,学会に参加したものの討論会を聞き逃してしまった自分にとっては,ありがたい記事だった。
現在,マスコミなどで大地震特集を目にする機会が多くなった。真偽がよく分からないままそうした情報を流されると困惑してしまう。地震大国である日本では確実に地震は起こるだろう。
地震専門家である先生方の話はとても貴重であり,現在の科学でどこまで分かっているか,それをどのように理解すればよいのか。この記事を参考に,災害が起こったときの対応をしっかり考えておくべきである。
(横浜国立大学 栗崎敬子)

土木技術者として日々感じ,またその認識が強くなる一方の社会資本に対する世の中と土木との間の齟齬について,土木学会長に認識いただいていることにやや安堵した。気概という面で,すでに国家プロジェクトといった華々しい舞台はなく,必要な社会資本も概ね整備された現代では,より広範な分野で土木技術を生かした社会へ貢献できる仕事に我々は努力を向けるべきなのかも知れない。しかし,マスコミをはじめ世の中の土木業界への批判や誤解は根が深く,それに影響されずに気概を持ち続けることは困難ではないだろうか?世の中とのコミュニケーションを密にすることの重要性は勿論だが,多くの発注者である行政やそれを操る政治との関係を健全にすることがまず必要と思えてならない。土木技術者が世の中に後ろ指を差されることがないような制度や仕組みについても考え,土木学会として活動していただきたいと感じた。
(日本道路公団 谷口 寧)

「近頃の若い者は!」のような一方的な批判ではなく,表1に見られるような時代背景を勘案した考察に共感を覚え,一若手研究者として大変興味深く拝読させていただいた。土木技術者個人の内面に起因する問題,土木界全体の問題は山積しているが,活動の場を世界へと広げ,世界に通じる土木技術を構築していくことこそ現代の土木技術者の目指すべき気概であり,コスモポリタンという考えが広まっている現代において,それはまさに『人類ノ為メ国ノ為メ』という原点に通ずるのではないかと思われる。
(土木研究所 中田典秀)

学会誌全般へのご意見,編集委員会への要望等
他の雑誌に比べ,やや文字の大きさが小さいので,長時間読むとかなり目が疲れるような気がします。できればもう少し大きい字にして欲しいと思いました。
(鉄道建設・運輸施設整備支援機構 清原靖文)

marketingの方法の一つにbrand価値の向上がある。土木については,残念ながら必ずしも高いとはいえません。大学の学部の改名も一種のbrand価値向上の戦略だと思います。学会名の改名をふくめてbrand価値向上の戦略を検討すべきではないですか?名は体を現すとの言葉通り時代に応じて土木学会も進化していかないと太古の恐竜と同じで滅んでしまいますよ!
 改名案
土木学会→社会基盤学会
土木技術者→シビルエンジニア
(日本デジタル道路地図協会 安居邦夫)

特集とミニ特集の二本立ては,とても良い試みだと思います。来月からもミニ特集の小回りのきいた"旬"の記事を楽しみにしています。
(横河ブリッジ 水越秀和)
これから半年モニターとしてお世話になります。よろしくお願いします。
(岡山大学 井保大志)

学会誌の内容が公開されているウェブサイトには必要ではない画像が多く非常に重い。
出張先のホテルなどではダイアルアップで接続するケースが非常に多く(今日,この原稿を書いている新東京国際空港そばの大手航空会社系列のホテルですら…),その環境では,トップページを表示させるだけでかなりの時間を要してしまう。そして,そういう環境にあるときに限って,アクセスするニーズが生じるものだ。
ウェブサイトは「軽く」,「ユーザビリティ」を考慮したシンプルな,どのような環境からもアクセスしやすいものにして,「土木のことならまずここへ」と思えるものにすることは,ウェブサイトの閲覧者の増加を呼ぶだろう。
(シンクタンク嘱託 河合菊子)

特に気になる点はないのですが,全国大会報告の特別討論は,やや行間が狭くぎっしり詰まっている感じが強く,最後まで読むのをためらう感じをもってします。ページ数の関係もあるとは思いますが,もう少し,読みやすい行間だと良かったのではないでしょうか。
(九州大学 宮脇健太郎)

土木分野の裾野が広がり広範囲に目を向ける必要があるのは理解できますが,最近の編集方針はやや一般世論に阿っていないか老婆心ながら少々心配になります。
メディアからの公共事業性悪論に押されてか言い訳特集気味とも思える記事が見受けられます。バブル景気華やかなりし頃にも実体感のない夢物語が大分混ざっていたように記憶しています。
今後も時局に流されない硬派で,「ぶれ」のない編集方針を望みます。
(復建エンジニヤリング 永田成正)

今は環境がとても大事な時代ですが,一方で土木の魅力がなかなか表にでてこない時代でもあるように思います。魅力が無いというわけではないと思うのですが,どうしても一歩引いてしまっているように思います。日常の現場でも,そう感じることがあります。土木は単にハードをつくるだけではないんだと言っても,なかなか魅力とまではつながらないように思います。学会誌には,環境ももちろんのことですが,土木本来の魅力や輝きを見出せるようなものを期待します。
(崇城大学 上野賢仁)

特集のテーマ設定は大変な作業と思いますが,各号のテーマがそのまま土木の対象分野の広さを表していると思います。今後とも広い分野の特集に期待しております。
(鉄道・運輸機構 玉井真一)

学会誌モニターを引き受けて,土木学会誌を初めて読みました。土木の分野を広く浅く取り上げているためか,他の専門的な学会誌に比べると,非常に読みやすく,判りやすい内容だと思います。今後も,専門性を高め過ぎないことを望みます。
(西松建設 南部亮太)

今回のミニ特集は大変興味深く拝読させていただきました。今後もこのような土木の原点,新技術の紹介に期待しております。
(三井住友建設 金重順一)

今回から初のモニターであり土木学会誌も初めてであります。毎号読むのが楽しみになりいつか職務で活かせる機会がくればとおもっております。今後ともよろしくお願いいたします。
(東京都 宮代 尚)

表紙などから感じられる雰囲気がかたい。内容の難易度がすごく高い感じがしてとっつき辛い。
(柏市 居原田淳司)

私は今月からモニターをさせて頂く者です。本誌の記事は勉強不足な私には難しいものもありましたが,役に立つ記事もたくさんあり,楽しく読ませて頂きました。来月の学会誌も楽しみにしております。
(東北工業大学 引地博之)

特集とミニ特集の2本立てでは他の記事の掲載スペースが圧迫されると思います。多様な紙面構成を図る上でも,各種リポートや連載,学生のページなどにページを割いた方が良いのではないでしょうか。
特集は大型のもの1本のみ又はミニ特集を2本の構成にした方が良いと思うのですが。
(本州四国連絡橋公団 薄井稔弘)

最近の学会誌は,土木的な記事よりも環境的な記事が多いように思います。
技術レポ−ト等のぺ−ジを増やすことを希望します。
(鹿島建設 田中俊行)

過去に(土木技術者を目指して)土木を学び,現在,他の世界に飛び出して活躍されている著名な方々に,土木技術者に対する思いや意見をお聞きする機会を誌面に設けることはできないでしょうか。
たとえば,経営工学分野で活躍されている斉藤嘉則さんは,東大工学部(土木?)→ハザマ→国費留学を経て,競争戦略や問題解決手法の良本を出しており注目されています。
また,安全保障・国家戦略等の分野で著名な志方俊之先生は京大土木出身の工学博士とお聞きしました。このほかにもたくさんおられるはずです。
私たちとは違った視点で土木技術者を見ているはずであり,有益な意見やアドバイスをいただけるのではないでしょうか。
(日本道路公団 高卯和博)

まだまだ技術者として未熟な者としては,特集や連載記事は読み易く,また勉強になりました。これからも色々な角度で土木を表現して頂けたらと思います。
(水産庁 宮園千恵)

特集などの編集段階で,ページの関係や内容の統一性のためにカットされた資料や,特集を組むにあたって集められた資料や論文について,参考になるようなものがあれば簡単な紹介ページみたいなものを特集末に加えて見てはいかがでしょうか。学会で発表された論文など,活用できる財産はいろいろあるわけですから。
(清水建設 児玉浩一)

12月号に対して寄せられた「会員の声」に対する編集委員会からの回答

特集:PFIの考え方と実行上の問題
今回の記事は総合地球環境学研究所施設整備にあたって、PFI事業が導入され、総合評価型一般競争入札が実施されたという紹介でした。その結果、質的な側面での評価が価格の評価を覆し、応札者を決定したということですが、その過程では、十分な説明責任が必要だと述べられています。その説明の内容をHP上ででも閲覧出来たらと思います。一般に公開が出来ないとしても、会員だけなら閲覧可能というようなことは出来ないのでしょうか。
(大阪府庁 岡田敏男)
(編集委員会からの回答)
今回の総合地球環境学研究所のPFI事例につきましては、ご執筆いただきました山内先生ご自身が審査委員長を務められており、非常に貴重なご意見をまとめていただきました。実施方針や事業者選定の審査結果、審査講評など一連の内容が、総合地球環境学研究所のHP(http://www.chikyu.ac.jp/pfi)で公開されていますので、ご参照ください。
(B 班 寺本)

特集:2-2神戸空港の整備
「財源」を題材とし、それに対する様々な工夫・問題点が論じられている他の記事と比べ、本件記事は、いかにもマニュアル的な事業紹介のように見え、浮いていた印象である。
私は、関空との関連から事業に疑問符のつく事業と思っているが、それは何も変わっていない。需要予測もよくある右肩上がりのものが示され、肝心の「財源」や、「コスト」の部分でも、本特集で取り上げるべきものが書かれているようには思えなかった。
(鉄道・運輸機構 水越 潤)
(編集委員会からの回答)
今回の特集においては、具体的な取り組み事例を掲載することにより、読者にも理解していただきやすいものになるよう心がけました。ただし、神戸空港のように事業中の事例については、執筆に際して非常に書きにくい面がある中で、執筆をお願いいたしました。特集の主旨に関して十分に書ききれていないというご指摘については、今後の糧として、紙面の充実に努めていきたいと考えております。
(B班 寺本)

事故災害 [投稿]2003年台風14号による風力発電設備の被害とシミュレーションによる強風の推定
近年,日本でも風力発電のための風車建設が増加している中での倒壊事故であり,興味を深く記事を読んだ.写真に示された被害状況によれば,風車の破壊パターンは風車設備,タワー,基礎など多岐に渡っていることに驚かされた.風車固有の構造や荷重特性がこのような多くの破壊パターンを引き起こしたのでしょうか?風力発電にはスケールメリットが存在し,今後大型化が進むとされていますので,今回確認された様々な破壊のメカニズムを設計法に反映させる努力が重要だと感じた.
また,初めて目にする風車固有の名称がいくつか出てきたため,記事を読み進むのが多少つらかったです.これらの簡単な解説図などあればよかったと思います.
(東電設計 高橋秀明)
(編集委員会からの回答)
日本独特の気象条件や地形条件に適合した風車の設計・建設技術は未だ確立されておらず,今後この分野の研究・開発がますます重要になってくると考えられます.編集委員会としても,このような新しい分野の動きに今後も注目していきたいと考えています.また,新しい分野のため,聞き慣れない風車固有の名称がいくつか出てきたものと思われます.できるだけ読みやすい記事になるよう,今後とも努めていきたいと思います.
(RP班 比江島)

親土木入門
取り組む課題はその時々で変わっても「攻め方だけは一つの財産になる」という言葉は、鉄道会社に所属し様々な課題に取り組む機会を与えられた私にとって貴重な教訓であるとともに、大変励みになるものでした。今後とも様々な分野の諸先輩方の経験談や教訓などを、出来ればもう少し詳しく聞かせて頂ける記事をお願い致します。
(JR東海 山内公介)
(編集委員会からの回答)
貴重なご意見を賜り誠にありがとうございました。親土木入門は1月号で終了となりましたが、経験談や教訓などを踏まえ今後も読者にとって興味ある内容や企画を随時掲載したいと思っております。今後とも宜しくお願いします。
(編集委員会 or RS班 市坪)

編集委員会関連
「性能設計」が使われるようになって久しい。ところが、各機関(道路・鉄道・港湾等)によって考え方がまちまちである。素人目には限界性能は1つのような気がするが、なぜ考え方が異なるのであろうか?特集で「性能設計」を取り上げて頂けないでしょうか? ?
(中央復建コンサルタンツ 小阪拓哉)
(編集委員会からの回答)
性能設計の分野は編集委員会でも重要な分野であると認識しております。これらの分野の話題につきましては、なんらかの形で記事になるように検討して参りたいと思います。

編集委員会関連
土木ミュージアムの記事を冊子にしたら、子供と一緒に行こうと思って買う人もいるのではないか。最近は公共事業=悪という風潮があるため、私の仕事は家庭で理解されていない。子供が小さい時にこういう博物館に連れて行けば良かったと思う。
(東京都新都市建設公社 宇野久実子)
(編集委員会からの回答)
ご提案ありがとうございます。今後の出版企画に反映させていきたいと思います。なお,土木学会では,土木学会誌に掲載された特集の中から評判のよかったものを叢書シリーズとして出版しており,現在,「緑」が出版されています。また、今後、「合意形成論」「土木とコミュニケーション」の2冊が発刊される予定となっており、是非一度お手にとって頂ければと思います。

編集委員会関連
今後、他部門の方(ジャ−ナリスト養老先生など)の批判的な記事を掲載して欲しい。
(大林組 佐村維要)
(編集委員会からの回答)
これまでも「時局を論じる」では他分野の方々にご投稿頂いております。今後も積極的に他分野の方々に登場して頂く予定ですので、ご期待下さい。

編集委員会関連
特集で今回のような政策・制度面が取り上げられると読みやいのだが、技術に偏ると読みづらい。両者を常に組み込み、分散させると毎回読めるが、確かに特集のインパクトが薄れる。それでも個人的には、分散されたほうが毎回読む意識が高まり、有難いのですが。
(鉄道・運輸機構 水越 潤)
(編集委員会からの回答)
技術特集をして欲しいという声も少なからずございます。できるだけ多くの方に読んで頂くように、適宜、配分を考えながら検討していきたいと思います。

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