土木学会誌11月号モニター回答
常識にとらわれないひとりであるわたしは、まちづくり、ひとづくりにマニュアルなどいらないことを提言します。1か2ではなく、これらを踏まえ、新たな3を創りだすことを議論しています。あんぐりと口を開けて何かを待っている時代はすでに終焉を迎え、「民」が動き出せば、金はなくても結構楽しく生きていけます。全国各地の行政区の「民」が力をつけて、いろいろなサンプルを全国に発信すれば、他の同じような問題を抱えている地域人がそれを真似して、さらにオリジナリティーを発揮して、お互いに協働して、全国各地のすべてが実行すれば、日本という国がどうであれ、わたしたちは元気でいられ、地域社会のメンバーとしての価値観を見出し、それぞれの「バランス型信頼社会の創造」に貢献できる地域社会の一員となるのではないかとおもいます。
(シーエーアイ技術本部 畔柳剛)
昨今の財政状況から、特に地方においては公共事業の縮小が目立つ。立谷市長が述べられておられるように、必要な公共事業とは何かを十分議論し、それを一般の人に訴えコンセンサスを得る仕組みを自治体が確立する必要があると痛感する。地球温暖化との関係は明白ではないが、渇水と異常降雨の振幅が増大しているのも事実である。平成16年の10個の台風上陸や中越地震、今年の福岡西方沖地震等災害が多発し「安全・安心」が社会のキーワードとなっている。ソフト対策が主体として議論されているが、やはり直接国民の生命・財産を守るのはハードの構造物である。不釣り合いな箱物や談合等が公共事業不要論に拍車を駆けている。我々も技術者倫理を遵守し、襟を正して今後の日本の発展のためにも必要な公共事業があることを積極的にアピールしなければならない。
(南海測量設計(株) 友近榮治)
今回のお話では地方自治体のあり方を明確に示されており、その中でも高速道路の必要性については非常に関心がもてました。現在の公共事業では、その投資効果に観点が集中しているが、投資効果以上に、本来必要であるものは必要であるとされるその考え方こそが公共事業の本来あるべき姿だと、改めて感じさせられました。 今後もあらゆる方面の人からのお話を伺い、時には新しいことに、また時には改めて本質に気づかされるような記事として続けていただきたいと感じます。
(清水建設(株) 牧野洋志)
少子高齢化や過疎化の進展が深刻化する地方部には活気あるまちづくりが必要であり,地域の活性化や再生が重要であるなどと言われる中で,その解決策として地域住民の利便性を向上する地域社会整備や老朽化した既存ストックのリニューアルなどを思いつくが,今後増大する社会保障関連費や少子化による貯蓄率,労働力の低下,社会資本投資の減少などの現実が覆い被さり,非常に難しい問題であると考えていた。
市長は少子化や過疎化の打開策として地場産業の活性化を挙げ,地場に十分な雇用先を確保することで少子化や過疎化に歯止めをかけ,地域が活性化する。公共事業という手段を用いて地域の活性化と住民の安全を手にするため高速道路が必要であると述べられていた。地域整備により得られた利便性により連鎖的に地域が活性化してゆく。地域の活性化についてはそれぞれの地区で様々な着眼点のもと取り組んでいる。
公共事業と地域活性化に関する特集も面白いのではないか。
(伊藤組土建(株) 滝澤嘉史)
平成の大合併や地方分権といった言葉がメディアでよく見掛けますが、やもすれば財政・経済的な視点や情緒的・感傷的な面がクローズアップされることが多かったように思います。しかし、立谷市長のインタビューを拝見すると「持続可能な地域をつくる」ことが地方自治の最大の目的であることがよく分かります。持続可能な地域を作るために産業の確立を図り地域の特色を活かす、そのために必要なインフラを整備するというのは一見当たり前のようですが、実際には簡単にできることではないと思います。産業の確立やインフラ整備という本来手段であるべきものが目的となり、地域作りという本来の目的が忘れられてしまうということが見られるからです。都心部に住んでいると、自分は便利な生活をおくっているのに、地方に工場が立地したり道路が開通したりすると自然破壊や伝統を壊すといった論理で反対してしまうのが人間の一面と思います。しかし、自分が生まれ育った場所で就職することが難しく、運良く生活できても都会並みの救急医療が受けられないのであれば、どれほどの人が地方に居続けるでしょうか。人がいなくなれば、どんなにその地方が素晴らしいところでも結局は廃れてしまいます。それを防ぐには立谷市長のようなバランス感覚があり、目的と手段を混同しないリーダーが必要でしょう。しかし、どんな自治体であっても持続可能な地域を作れるかといえば、それは難しいと言わざるを得ません。そこで初めて適切な規模やかたちといった地方のあり方が見えてくるのではないでしょうか。
(国土交通省 林智樹)
医師出身の市長さんらしく独自の観点からの街づくりを目指していることが良く理解できましたが、後半の部分では疑問も感じました。高速道路の必要性を救急医療時高度医療施設へのアクセスの観点から述べられていますが、図1を見るといわき市にも医療施設があるのですから、国道6号を救急車で走れば間に合うの
ではと思われました。また、国道115号線が出てきますが、この地方出身者でない限りこの道路が何処と何処を結んでいるのかなどの注釈を入れていただかないと読者には理解し難いと思います。それとも、インタビュアーもこの地方に関わりがあるために、市長の言葉をすんなりと理解できたということでしょうか。
また、前半のところで、土地の単位として(ha)が出てきた直後に(u)で建築面積を表現するなど読者にとって読み難い部分があります。
(匿名希望)
人命的見地から高速道路が必要というのは,なかなかに衝撃を受けました.特に,必要性と方法の分離というのは,極めて興味深いです.この概念はどのような公共事業においても考慮すべき事項ではないでしょうか.
(東京工業大学 田辺篤史)
現在、公共事業を費用対効果、採算性だけで判断し、必要なものまで造らないという風潮になりつつある。そんな中、「公共事業は手段、目的が大事」という原点に戻ったような言葉には新鮮さを感じました。いろいろな意見はありますが、必要な社会資本はしっかり造ると共に維持管理を行い、次の世代に引き継いでいきたいと思いました。
(匿名希望)
高速道路などの公共事業は手段であり、目的でないというのはもっともな意見と思う。さらにその一例として、元医者という立場から、周産期死亡率について言及され、全国平均5.8人、福島平均6.9人、相馬市は8.1人と非常に高いから、高速道路が必要と訴えられている。記事でも指摘されている公共事業による景気対策、地域振興は、私自身は必ずしも不要とは思わないものの、人命に係るような公共事業が優先されていないのであれば、非常に大きな問題であると思う。
(関西電力 梅澤孝行)
今までの多くの経験と体験から災害の発生により、広域で甚大な被害が想定される中、的確に対処するためには、(社)土木学会が防災研究成果を早急に確立するとともに、当該地域の防災関係機関と住民が一体となり、その上で応急対策を実施することが求められる。被災した都道府県、市町村は、早急に災害対策本部を立ち上げ、必要な初動対応を行うこととなる。このとき、災害状況によっては職員(担当者)が参集できず計画どうりの防災対策の実施が困難になることや、必要な情報が得られない状況のもとで、災害対策本部は応急対策のための意思決定しなければならない状況が想定される。実効性のある防災体制を整備するためには、こうした状況が起こり得ることを考慮した取り組みが必要となる。また、災害時には都道府県、市町村の防災活動が被災地に満遍なく行き届かないことに加え、広域的な災害であることから、被災地外からの早期の応援も期待できないため、被害が想定される地域・地区の住民は、地域の実情に応じた自助・共助に立脚した対応(自力対応体制)が必要となる。さらに、津波や土砂災害等にともなう交通途絶による孤立(物理的孤立)や、電話等の輻輳による情報不足(情報的孤立)に見舞われる地域が生じ、救出・救助、応援物資の供給・輸送などの防災活動に支障が生じることが想定される。このように孤立地域特有の対策も必要となる。会員のひとりとして、貴会の活動に尽力していきたいとおもいます。
(シーエーアイ技術本部 畔柳剛)
これからの安心・安全と題して本特集では巨大災害発生の確実性を明らかにし,減災に対する地域での取り組み,住民の災害意識の現状と啓蒙の重要性を列記した上で我が国の対応策について取りまとめたものでり,土木技術者として安全,安心を考える上非常に判り易く取りまとめられたものであった。自然災害による被災を最低限度まで減らす『減災』についてはハード,ソフト両面での対策が必要といわれており,特に社会資本整備に従事する我々にとっては前者が身近である。しかしながら,自然災害により倒壊した土木構造物のほとんどが予想外の外力を受けた結果であり,これらの外力を予想することは現状では困難である。『災害発生メカニズムを科学的に明らかにし,減災対策手法を示すことが土木技術者に課せられた責務といえよう。』と本文中にあるようにハード対策に特化した特集があればより興味深いと考え,今後に期待したい。
(伊藤組土建(株) 滝澤嘉史)
近年、新潟中越地震や、台風14号による集中豪雨・土砂災害等、被害が甚大な災害が立て続けに起きていますが、特集でも指摘されている通り、恐ろしいのは今後ますます災害規模は大きくなることが予想されることです。東海・東南海・南海大地震や、地球温暖化に伴い海水温度が上昇することによる大型台風の発生等、大規模化する天災に対して、現在の確率年での災害対策では対応できない可能性が高く、これをハード対策のみにより万全な備えを行うならば、公共事業への投資額は必然的に増加し、全国においてこれらの対策を完了するのに相当の時間を要することが考えられます。ハードのみの対策では、十分な防災、減災に繋がらないことを考えると、群馬大学 片田教授が述べておられる通り、住民の災害情報リテラシーの向上を図っていくのが最も被害の軽減に効果があるように考えられます。災害に対する意識を住民・自治体ともに高め、住民・自治体双方向で被災状況の情報提供を図るとともに、個々人がリスクを考えて、避難を行う判断を下せるだけの知識を獲得するための教育・啓蒙活動を今後展開していくことが重要であるように感じました。
((株)オリエンタルコンサルタンツ 小林昌季)
私は防災業務を担当していますが、今回の特集ではこれからの安全・安心な社会づくりに対して、具体的な取り組みや提言が紹介されているので、とても参考になりました。それぞれの立場からの防災についての
考えを読んで、ハード面及びソフト面の防災対策の充実・現地調査の実施による危険箇所の把握・行政と住民の関係の見直し・防災意識の向上・災害救援活動の取組み・危機管理体制の充実など、様々な項目に対して自分はどう対応すべきか考えさせられました。これらの取組みについては、決してこれで十分というものはなく、予算面や人員面などの様々な制約があり、更に防災システムの構築は難しい面もありますが、工夫しながら効果的な防災対策に取り組んでいくためのきっかけになりました。 要望としては、自助の面から被災した住民の防災に対する取組み状況や、警察・消防の防災システムなどを紹介して欲しかったです。
(国土交通省 杉浦健太郎)
地震災害に対して防災先進県である静岡県の取組みが紹介されていました.地域の防災力を向上させるためには,自助,共助,公助という3つの観点から対策を行う必要があるが,まず各自の防災意識を向上させることが重要であると思います.静岡県では,地図を見ながら災害時のイメージトレーニングを行う災害図上訓練「DIG」やドームシアター,原寸大の住宅耐震補強に触れることのできるコーナーなど,参加者が実際に体感できる取組みが行われており,防災意識の向上に非常に効果的であると思いました.
(京都大学 音田慎一郎)
首都直下型、東海、東南海、南海地震等の被害想定については、少なくとも一度は目にされている方が多いと思う。しかし実際自分の持ち家に耐震補強などのハード対策をされた方は少ないのではなかろうか。本記事においては、1981年以前の木造住宅に限られているが耐震補強に対して30万円の補助を行っていることが紹介されている。個々の家の規模によるが、30万円という額でもそれなりの補強工事は可能だと思うし、その結果、家の倒壊による道路の寸断などを防げるという2次的な効果も見込めると思う。”防災先進県静岡県”だけでなく、震災が予想される都道府県では同じような取り組みが必要であると思う。
(関西電力 梅澤孝行)
確かに住民の多くが避難していない状況を正当化する傾向がある気がする。ごもっともな意見である。私も実際に災害が生じた時に避難していない現状を正当化しようとすると思う。わが国は災害が多いにもかかわらず、案外危機管理能力が劣っていると思う。避難情報があればすぐにそれに反応し、行動する力、また避難情報がないにしても、現状を理解し、どのように対処するべきかを判断する力はない気がした。実際に被害にあった人は二度と合わないように対策するだろうが、私を含めて実際に被害を被らないと理解できないということもある。このような人に少しでも危機管理能力を身に付けることは非常に難しいことである。
(清水建設 石橋正弘)
大災害が起こるたびに避難勧告の発令時期などが話題になることがあります。避難勧告を出して大災害が起こればその避難勧告は大正解であり、災害にまで至らなければ不正解といったように単純に捉えられているのではないでしょうか。住民自身も正常化の偏見で結局のところぎりぎりまで避難しない。しかしながら、自分自身の居住区域の災害に対する備えは、行政のみに依存するのではなく、あらかじめ危険認識を持つことは居住するにあたり当然のことではと考えます。常に情報があるという考えを改めるべきでしょう。一方、行政も「避難勧告」ではなく、むしろ、「避難か勧告がなくともこのような状態になれば自主避難してください」というようにあらかじめ危険度を判定し、住民に周知することが重要であると思います。結局のところ、最終的には自分自身の生命は自分自身で守るという観点に立ち、情報を精査していく必要があると思います。
(シバタ工業(株) 西本安志)
安心・安全な社会づくりという企画のなかで,災害が起きたときの住民の心理面に触れていたこの記事に興味を持ちました.実際に人には「正常化の偏見」が存在し,避難をしなけらばならないほどの災害が来るはずがないと思っています.情報提供者も受け手も,それぞれの心境を理解し,情報が一方通行にならないようにしていけたらと思います.
(匿名希望)
今、住民に求めるべきは、避難できない人の特性を理解し、理性的に自らを非難に仕向ける自助であるという内容は、非常に興味深い内容でした。そのような場合、初動体制が重要である災害時は、情報があれば非難するという固定観念にかかわらず、自ら周囲を巻き込み、積極的に非難活動に対して行動することが重要になるのではと思いました。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)
この記事では,災害時の情報提供のあり方と住民の避難行動について記述されていました.その中で,住民が災害情報に対して過剰依存していること,災害過保護の状態にあることが指摘されており,自らの命は自らが守るという基本原則を再認識させられました.また,情報提供のあり方を考え直すためにも,住民と行政が意見交換を行うことが必要であると思いました.
(京都大学 音田慎一郎)
もし自分が災害に遭い、行政からの情報がない場合にどのように行動するだろうかと考えさせられる記事でした。情報が溢れている現代だからこそ、情報に振り回されてしまうのは人ごととは思えませんでした。情報の迅速化、充実化が図られれば更なる情報依存が進むという負のスパイラルを生んでしまうのは、災害情報に限ったことではないでしょう。死んでしまったり大切なものを失ってしまった後で、いくら行政批判や自己正当化をしても取り返しがつきません。行政ができることとできないこと、発信できる情報とできない情報は何か、行政ができないことや発信されない情報に対して、住民一人一人がどのように対処すればよいかを日頃から行政と住民がよく対話をし、そして一人一人が自分で考えなければ結局災害時に自分にはね返ってきます。
危機管理に必要なことは、あらゆる事態を想定して備えるだけではなく、想定外の事態に遭遇したときにこそ適切な行動が取れるように、自分にとって必要な情報を選別し、その情報を活かして自らの生命や安全を守れるようにすることではないでしょうか。
(国土交通省 林智樹)
避難勧告が出されても避難しない住人が多い,という話は以前にも聞いたことがありましたが,やはりどこか他人事のように思っていました.なぜ避難しなかったのだろうか,と.
しかし,自分が避難勧告を出された場合を考えてみると,やはり避難できないのではないかと思います.正常化の偏見,避難しないことの正当化,これらがまさに自分にも当てはまってしまいます.「自分の命は自分で守る」というのがこんなに難しいことだとは.とりあえず「勧告を無視してテレビに映されないように」ということを心にとめて,正常化の偏見に囚われないように頑張ろうと思います.
(大阪大学大学院 橋本基)
著者が記載されているように、住民を避難に仕向ける自助行動が重要と考えます。このためには、日頃からの隣近所との密接な人間関係の構築が重要と考える。小生の実家は、小さな河川の直近にあり、20年に1回程度の確率で床下浸水を受ける地域にある。ただ、いえることは田舎にあり、常日頃から「村組織」が構築されていることから、ある一定の降雨量に到達しそうだと、隣近所から1Fの荷物を2Fに上げるために集まってくる。実家が、都会にある場合には、こういう避難行動が採れるかと聞かれると、答えに窮すると思う。このような事例は、我国の多くの地域に共通するといえるのではないだろうか。常日頃、地域住民が密接に連携していることがポイントと考える。今後の課題として、著者が記しているように、行政にばかり頼るのではなく、行政と一体化して、地域住民の災害に関する情報の取扱方を醸成していくことが必要と考える。できれば、住民の自治組織の中に、防災部などを設立し、常日頃から行政との情報交換を行うとともに、地域の避難訓練などの中核として活動できるようにしておくことが望ましいと考えている。神奈川県の茅ヶ崎では、こういう活動をし
ている地域があると耳にしたことがあるが、参考になる先駆的な事例といえる。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)
今回の記事により、避難勧告が発令されても、避難しない住民が多いことを知りました。大きな災害がおこる度、行政の対応が問われることが多いが、それは、災害時には行政がたよりにされている裏返しでもあるため、情報があっても避難しない人の特性を理解したうえで、パニックにならず、住民自らが避難できるような情報提供の仕組みをつくっていかなければならないと感じた。
(匿名希望)
安全確保の観点で考えたとき、土木分野に属する科学技術は重要な位置にあり国民の期待は非常に大きいといえるというご意見は最もだと思いました。特に昨今、技術者の倫理が疑われる事象が発生しています。公衆の安全を第一に考えることが我々技術者の使命だと考え、引き続き、安全を最優先に考え、技術力の確保ならびに新技術の導入によるコスト縮減に努めていきたいと思います。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)
相撲の土俵と同じく、トンネルの中に女性が入ることは禁じられているということは知っていましたが、この記事にあるような議論が進んでいることは、全く知りませんでした。確かに、男女雇用機会均等法により、女性の進出が様々な分野ではかられていますが、重労働や危険作業を伴う坑内作業と管理する職種とは確かに異なり、きっちりとした線引きは必要だと思います。しかしながら、”神秘的な文化である”という意見も確かに理解できる面もあり難しいことだと思います。このような神秘的な部分もあっても良いのではという複雑な気持ちもあります。結局のところ、そこで作業する人と管理者が女性の場合には、その人々の相互理解、相互解釈(コミュニケーション)が最も重要であると思います。時代は流れ、文化も時とともに変化していくものであり、きっと将来にはトンネルの女神は微笑むのではと思います。
(匿名希望)
最近は男女が平等に扱われることが多くなってきているのにトンネルに関してはいまだに根強く差別が行われているのを改めて実感しました。以前、学校の建設現場見学でトンネルの施工現場を見学したことがありましたがクラスに女性がおり、現場監督から昔なら見学すらさせてもらえなかったという話を聞きました。その時の理由はいわゆる山の神の嫉妬でしたが、実際に働くことになると法律で制限されていることを初めて知りました。せっかく大学などの努力で土木の3Kのイメージを改善して土木を学ぶ女性が増えてもこの法律がある限り女性の土木離れが増すことが考えられるのでなるべく早く男女が平等にどんな現場でも仕事ができるような法律を作って欲しいと感じました。
(長崎大学院 岡崎久典)
私は採用関係業務に携わっており、以前から女性の坑内労働の禁止については注目していた。労働基準法が改正される、ということは聞いていたが、女性の坑内労働禁止規定の変遷から最新の情報まで、大変詳しく書かれていて非常に参考になった。この記事に関しては、最新情報を逐次報告していただきたい、と思う。
(鉄道・運輸機構 高島健爾)
直接、トンネルの工事現場への立ち入りを拒否されるという経験はありませんが、私も女性であることから、この仕事に就いてから、工事中のトンネルには入れないという話を聞いてきました。法が改正されたからとしって、現場では、しばらく混乱があるかもしれませんが、女性技術者が自らの手で、トンネル建設をてがけることができるようになるのは素晴らしいと思う。
(匿名希望)
昔に比べると大分改善されてきているのかもしれないが、他業界と比べて建設業界はまだまだ女性の活躍の場に制限があるように思う(法だけでなく意識的なものも含めて)。我々の職場でも女性の技術者も見受けられるが、雀の涙程度の数でしかない。しかしながら、女性ならではの感性が仕事に生かされる場面も多々あるように思うし、何より女性から見ても魅力的な職場(業界)に変わっていく必要があるのではないかと思う。
今後も記事のように仕事をするうえでの制限があるようであれば改善し、女性が活躍しやすい環境の整備が進めばよいなあと思うとともに、何かできることがあれば積極的に協力していきたい。
(オリエンタルコンサルタンツ関西支社 佐藤貴行)
2005年に日本を襲った台風の規模の大きさ、また被害状況を理解できた。今回は速報ということで、台風による被害状況、避難体制の実態のみがかかれていたが、それ以降の復旧工事、減災対策などをどのように行ったかが非常に興味があるのでそれについての報告を今後掲載していただきたい。
(清水建設 石橋正弘)
最近、世界各地で大災害が発生している。ただその原因を調べてみると共通しているのは、ハード、ソフト両対策とも遅れているか行われていないことである。ニューオリンズの被害も専門家の間では予見されていたことである。後進国は技術力や経済面から大きな災害には無対策である。人間は一度痛い目に遭うとそのことを忘れずに教訓とするが、他人の不幸は対岸の火事であり次第に忘れてしまう。また、人間の寿命から50年程度災害がなければやはり災害の恐ろしさが風化してしまうのである。行政機関は民・学・メディアと共同で、「この場所にはこのような災害が発生する危険性がありますよ」ということを住民にはっきりと通知・認識してもらって防災の意識向上に尽力しなければならない。
(南海測量設計(株) 友近榮治)
災害は、個人レベルで考えると、一生で何度も経験のできるものではありません。できることなら、生涯一度も経験することなく過ごしたいものです。一方、土木技術者として災害を振り返った時、被災に至る経過、その被害の実態など、災害によって得られた様々な教訓は、人の死や住居の破壊など多くの被害によって得られた貴重な情報です。積極的に情報収集に努め、その教訓をできるかぎり技術に生かしていくことが重要かと思います。準備時間の少ない中で、貴重な取材・編集のご苦労、あらためて感謝します。
(東亜建設工業(株) 奥信幸)
昨今の日本および世界各国における災害頻発による被害の状況を鑑みると今までの常識を超えるような災害もしばしば見られ、我々技術者の責任・役割はより一層重要になってきていると考える。
過去の先例に倣うだけではなく、近年の気象変動や最新の科学技術を踏まえ、国民が安心して暮らしていけるようより一層の努力をしていく必要がある。
特集「これからの安全・安心」のあとがきにもあったが「災害は必ずやってくる」という観点に立ち、各地域において防災への取り組みをハード・ソフトの両面から推進していくことが求められる。
防災は国民1人1人の命に直結する問題であり、我々も仕事をする上で今まで以上に災害への備えを念頭に持ち、安全・安心な地域づくりに少しでも貢献していかなければと再確認させられた。
(オリエンタルコンサルタンツ関西支社 佐藤貴行)
防災担当者として、ハリケーン・カトリーナには非常に関心があります。TVのニュースでは、災害が発生した後の被災者の状況について取り上げられていることが多く、土木構造物等への被害状況自体は、あまり報道されていなかったので、今回の記事は被害状況や災害対応の問題点を取り上げていて、とても参考になりました。記事にも書いてありますが、アメリカで特有の事例ではなくて、日本でも起こる可能性があるということ、単なる自然災害ではなく様々な社会的要因による人災でもあり、情報がいくらあっても、現地での対応が上手くいかないと被害が増大することに対して、もし自分がこのような災害時にどう対応すべきかとても考えさせられました。 今回は速報だったので、ぜひ現地調査の結果を記事にして欲しいです。その際には、日本とアメリカの両方の調査結果と、更にFEMAの担当者やニューオーリンズ市の担当者のコメントの掲載を希望します。
(国土交通省 杉浦健太郎)
ニューオリンズは過去に何度か訪れたことがあるので関心を持って目を通しました。しかし、記事の中に示された地図では市のどの程度のエリアが浸水し、被害を受けたかを理解することができませんでした。市電ルートや観光客が良く訪れるバーボンストリート、郊外の市電両側に並ぶ高級住宅街などの位置がベンチマークとして示されてあれば、より理解が深まったのではと思いました。このことは、次の「ハリケーン・カトリーナによるニューオリンズの高潮被害」の記事でも同じでした。現地調査ではなく、WEB上からの情報入手では止むを得ないことなのかも知れませんが。
(匿名希望)
新聞ニュース等からこの災害について知ったときまず疑問に思ったのは、何故アメリカのような豊かな国でかつ技術や情報の最先進国でありながら、このような初歩的な災害が生じるのかということであった。提供された報告から、原因のひとつとして 1) 地球温暖化による熱帯性低気圧の巨大化のため予想される以上の高波が発生した 2)災害に対する経費的な制約のため海岸堤防を補強することができなかったこと等が上げられています。私は特に経費的な制約に関心を持ちました。災害対策の現状は不十分なことが分かっていながら予算の不足から対処できない、このような事態はアメリカのみならずわが国でも多く見られることです。耐震・耐風・水害等災害に対する満足できる補強はどこまで可能なのか、国民の社会保障がどんどん縮減される中、どこへ限られた国家予算を回すのかは今後わが国においても大きな課題になると思いました。さらに、この災害がアメリカの自国中心主義政策がもたらした結果との指摘も同感できました。
(長大 山根哲雄)
学生会員による記事は毎回楽しませていただいています。現地の人たちに地震・津波防災に関する教育活動を行われた日本団体の皆さんの国際的な貢献活動で、素晴らしい活動だと思います。しかし、これから被害を少なくするためには、災害が発生した地域だけでなく、地震が発生する可能性のある地域にもこのような防災教育活動を行えれば良いのですが。特に発展途上国の人たちは、地震に関する予備知識があまりないので、インドネシア・スマトラ島のように地震が発生したら災害が大きくなってしまいます。
(徳島大学 スレン・ソッキアン)
記事においては,いろいろと工夫したことが伝わってきまして,その重要性が良くわかりました.ヌイグルミ等でキャラクターをたてるというのはすばらしいアイデアだと思います.しかし,災害直後は津波の恐怖から,防災に関心が高いのは当然でしょうから,防災という観点からは,いまだ被害の発生していない地域においても防災教育を展開する必要があると考えます.記事中にあった着ぐるみやクイズといった工夫により,いまだ危機感の無い国の人々にも防災教育が行われるようになってほしいと思いました.
(東京工業大学 田辺篤史)
この記事では,泊発電所3号機増設工事について記述されていました.放水路トンネルの発着側と到着側の大きな地盤変化に伴う工事の難しさ,厳しい気象条件の中で,安全かつ確実に施工するため,種々の工夫が紹介されており,興味深く読ませていただきました.
(京都大学 音田慎一郎)
これまで、JICAが各国で活動を行っていることは知っておりましたが、その活動、またその国の現状がどうかということを深く知ることはありませんでした。今回の記事ではそれらが非常によくわかり、また、このよう
な活動がいかに重要であるかが感じ取られました。今後もこのような海外の実情とわが国の取り組みを紹介して頂きたいと思います。
(清水建設(株) 牧野洋志)
カンボジアの土木事情を紹介して下さってありがとうございます。私はこのPreah Kossomak Polytechnic Instituteは聞いたことがありますが、詳しい事情はしりませんでしたので、興味深く読ませていただきました。
学生に土木工学の興味を持ってもらうために、授業にアンコール遺跡修復と土木工学というテーマを取り上げられたのは素晴らしいと思います。記事に書かれていたように、カンボジア人にとってアンコール遺跡は心の拠り所なので、生徒たちは喜んで勉強してくれたと思います。また、日本のような先進国の先生による授業は、良い刺激になったと思います。私は数回JSAの修復作業ミッションにお手伝いで参加したことがありますので、懐かしく読ませていただきました。 現状の課題について、記事に取り上げられたように、カンボジアの教師は公務員の給料だけでは生活できないため、副業に頼らざるを得ず本業に集中することができないのは大問題です。この問題を解決しないと、国を支えていくための人材育成が発展していかないと思います。カンボジア政府自身が解決しなければならない問題ですが、援助国がカンボジア政府に援助する際、一部を教師にも支援していただければ教師も良い励みになると思います。
(徳島大学 スレン・ソッキアン)
以前に勤務していた会社の先輩が、シニア海外ボランティアをされていたことから、興味深く読ませていただきました。国内で活躍されていた方々が、海外での土木に貢献されている様子が伺えて参考になりました。特にビデオCD等を活用された授業は、現地の学生にとって、そのテーマの選択を含めて大いに参考になったことであろうし、これを機会に社会資本の充実に目覚めた学生も居るのだろうと、想像をたくましくしました。
具体例をふまえた授業と我国での社会資本整備の技術移転に貢献しておられる努力に感心しました。同時に、今後の課題をコンパクトにまとめておられ、土木学会としてもなんらかの支援ができれば幸いと考えさせられる記事でした。いつか、カンボジアのその後の状況も報告していただければうれしいのと、さらにアジア諸国での他の事例も紹介していただき、我々も何ができるかを日々考え、いつか自分自身も何らかの貢献ができればさいわいと思いました。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)
日本では土木の不人気に嘆いているのに、カンボジアでは土木を学びたいという人が多いのだなと思った。日本の土木技術者が国境を越えて、技術そのものだけでなく土木自体の魅力も教えていきたいと思う。
(匿名希望)
土木学会誌の中で、かなり異色のコーナーですが、今回はさすがに悪乗りしすぎているのではないかと
思います。「談合掲示板」という試みは面白いと思いますが、掲示板の書き込みをそのまま紙面に載せる
のは良くないと感じました。今回のような内容は、土木学会誌においては、相応しくないと思います。もし「談合
掲示板」を紹介するのであれば、アドレスの紹介だけで良かったのではないでしょうか。
(匿名希望)
談合は必要悪などと開き直っているから公共事業不要論が出ていることを再認識してもらいたい。アメリカナイズされた日本では「悪」は「悪」なのである。時代の流れが全く判っていない発言である。
(匿名希望)
中津港の重要性は十分に伝わりますし,港の状況もよくわかるものの,題目にある経済効果がいくぶん漠然としており,謳い文句的な印象を受けました.この連載は土木施設の使用者側からの記事なのかと思いますが,メインとなる部分には専門家からの註釈や具体的な数値があるとよいのではないかと感じました.
(東京工業大学 田辺篤史)
産業活性化には、やはり土木施設の整備が不可欠であり、そのよいお手本だと思います。しかし、アクセス向上により、観光客が来やすい環境になったことは確かですが、それが直接観光客の増員になるとは一概には言ません。魅力ある街づくりは、地域の人の無数の努力で育んでいくものと思ってます。
(新日本製鐵(株) 黒澤辰昭)
今回より始まったこの企画は、土木を楽しむ方法を各方面の方より示していただくということで、非常に興味深くまた土木業界のイメージアップにつながる企画だと感じ、今後期待したいと思います。
ただ、1回目となる今回では、土木を楽しむ活動というより、自然を楽しむ活動という面が大きく感じられ、土木との関連性が薄く感じられました。もう少し、土木との関連性をうちだしたほうがよいと感じられました。
(清水建設(株) 牧野洋志)
この記事を読んで昔の気持ちを思い出しました。私が住んでいたところはこの記事のようなきれいな川では
ありませんでしたが、よく川に入って遊んでいました。虫を取ったり、船を流して遊んだり、今となってはなぜ
したのかわかりませんが、時には川の中で野球をしたりしていました。知らず知らずのうちに川に興味を持ち、川と触れ合っていました。現在の都市では川に入ること自体を禁止しているところも少なくなく昔のように川で遊ぶ事は少なくなってしまったのだと少しむなしくなりました。
(長崎大学院 岡崎久典)
子供の頃の田舎を思い出しながら楽しく読ませていただきました。今回の記事はあるがままの自然の良さを感じさせてくれる記事でした。今後は、「土木で遊ぶ」をテーマに施設と人とのかかわり方や、土木と自然とが調和できるアイデアが掲載されるよう期待しています。
(東亜建設工業(株) 奥信幸)
記事を読んで、小さい頃近くの川で遊んだことが懐かしく思い出されました。しかし、今その川に行って同じ遊びをやれるか、やる気がおこるかと言うと、水質汚濁などを考えてしまい、まずその気にはならないと思います。近くに十勝川のような清流があればと、記事を読んでいてうらやましく思いました。著者はNPOを主宰していらっしゃるようですが、生活の中でどの程度の時間をこのNPOのために費やしているのかなどについても触れられていれば、より興味を持って読むことができたと思いました。
(匿名希望)
私も近所の川で魚とりをし、自宅の水槽にその川を再現しています。川遊びは、近頃 家にこもりがちな子
供達が 自然や環境に目を向け、科学に興味を持つ始まりだと思います。水の流れ、川岸の様子、魚や貝、虫や水草、鳥・・・子供達に上手く動機付けをしてやれば、すばらしく楽しい学習教材になります。40年も前の子供達の遊び場は山、川、竹薮、田・・・今の子供達は そんな遊びには触れずに育つのでしょうか。今こそ、親が、学校が、地域の人達が その様な遊び場を 子供達に教えてやらなければいけない時期ではないでしょうか。知識としてではなく、自然を体感し、生活の知恵、自然の中で生きる術を体得する事こそ、人間として、そして身近な土木に触れる第一歩であると思います。
(大成建設 戸崎達也)
私も以前、十勝川でラフティングを体験したことがあったが、船でしか行って見ることのできないもの(地層・イワツバメの巣など)があることを知った。これからもこのような活動を通して、自然を知るおもしろさを多くの人に伝えてほしいと思う。
(北海道大学大学院 余川雅彦)
前回の構造工学シリーズの一覧表や構造工学委員会の取りまとめ方が非常に分かりやすかったです。今回は、文章により記載されていたので今後、その他委員会の諸活動については表形式などでコンパクトにわかりやすく記載していただくと、より理解しやすいものになるのではと思いました。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)
毎回、思うのですが、2ページでは十分に内容が伝わらない気がします。もっと、紹介するテーマを限定するか、逆に、十分にページを割いてもらえるとありがたい。
(東亜建設工業(株) 奥信幸)
【編集委員会より会員の皆様へ】
7月号に投稿しました私のモニターの声に関連して、談合問題を12月号で取り上げて頂けるとのことで、非常に感謝しております。今まで聖域のように口に出すことさえためらってタブー視されていた話題に対して土木学会誌が取り上げることはとても勇気がいると思います。また委員長がお書きになりました通り、単純な議論は困難なことは十分承知しておりますので、編集長はじめ編集委員の方々のご苦労をお察し致します。
鯰太郎の『談合掲示板』の中に、「談合は必要悪」とのコメントがありました。また、「談合は日本の文化だ」という意見もあります。でも、「(必要であり、文化なのだから)どんどんやりましょう」と胸を張って言えないところに問題があるのでしょう。談合を必要としている背景は何なのか? 多くの人が必要だと思っていることを、後ろめたさを感じながら実行しなければならないというのはおかしな話です。なんらかの不都合を解決する手段としてもし談合が必要であるならば、“必要悪”を“必要善”に変える方策を議論すべきだと思います。12月号の記事が、今後の議論につながる“初めの一歩”になるように期待しております。
(正会員 石塚敬之)
【表紙】
毎号の美しい写真を楽しみにしています.また,それぞれの構造物をめぐる歴史等の解説文も面白くとても興味をそそられます.今後も,中身まで読みたくなるような魅力的な写真と解説文を期待します.
(大阪大学大学院 橋本基)
ちょっと聞きたいのですが、学会誌の裏に定価1,800円と記載がありますが、実際に定価で買ってる方はいるんですか?またいるとしたらどのくらいの部数が出てるのでしょうか?
(匿名希望)
最近のわが国の災害時の活動をはじめとする防災時の活動度を踏まえると、国の中央政府をはじめとする行政から、企業や個人にいたるまで、それぞれのレベルで総合的防災力の向上を可能とする環境整備とそれを具体化する防災マニュアルの作成は最も重要な緊急課題である。災害の脅威から都市や社会をまもるためには、都市施設や治水施設の整備だけでなく、被害軽減を目指した社会のあり方を考えることが大切である。(社)土木学会防災関係委員会の総力と活力がいかんなく発揮されることに期待しています。
(シーエーアイ技術本部 畔柳剛)
いつも最終ページに次月号の特集について記載されていますが、もう少し大きく、かつ、次月号のみでなく”今後このような特集記事を掲載していきます。”というような今後の展開についても予告があればと思います。なかなか、編集期間との兼ね合いもあり難しいかもしれませんが、今月号、次月号のみならず、先に今後の特集がわかれば、さらに興味が湧くのではと思います。
(シバタ工業(株) 西本安志)
【編集委員会の回答】
いつも貴重なご意見ありがとうございます。学会誌は企画・編集・校正を各編集委員が分担し、手作りで行っています。そういった事情を踏まえるとなかなか2ヶ月先の特集内容を予告することは厳しいのが本音です。
恐縮ですが、こういった状況をご理解下さりますようお願いいたします。
私の上司でどこの現場に行っても、植物を見て「あれは○○だ」と言う方がいました。自然にやさしい土木構造物が望まれている現在、植生などで植物に接する機会が多い反面、植物については知らないことが
多いです。そこで、要望として土木学会誌で植物の特集を行って欲しいです。どのような植物が植生に相応しいか、外来種の問題・過去の植生における問題点と対策・伐採した草木の効果的な利用方法など、基礎的な説明を中心として海外の事例も含めて分かりやすく紹介して欲しいと思います。
(国土交通省 杉浦健太郎)
平成16年の台風災害でダムが被害を軽減した事例が多く報告されている。「安全・安心」と「環境保全」の両面から、改めて「ダム不要論」をテーマとして取り上げて頂きたい。
(南海測量設計(株) 友近榮治)
ここのところ、新しい企画が多く始まっておりますが、いずれも非常に興味深いところに目をつけられており、「読みたくなる」企画だと思います。新企画には賛否両論だと思われますが、私としては、今後も読みやすく、
読みたくなる企画を多くし、学会誌の魅力をあげて頂きたいと思います。
(清水建設(株) 牧野洋志)
首都高速道路(株)は自社の技術やマネジメントのノウハウを自治体やほかの道路会社などに提供する
新事業に乗り出しますが、このような時代の流れとともにタイムリーに得られるビジネス情報についても提供されるとおもしろいのではと思いました。
(東日本旅客鉄道(株) 齋藤聡)
読み疲れて、あらためて開いたページを眺めた時、ある記事の漢字の多さに驚きました。正直なところ、論文集と違い、もっと軽い記事が多くならないかと思います。十分に配慮されていることとは思いますが、さらに、図や挿絵、ミニ情報の掲載など、増やす方向で検討されてはいかがでしょうか?
(東亜建設工業(株) 奥信幸)
台風、豪雨、地震、各種災害や、その危機管理についての記事がタイムリーに 数多く掲載されており、災害直後の多忙な中での執筆者の御苦労に敬意を表します。このように常に、災害の情報に接することにより、
読者としても 災害に対する心構え、意識が醸成でき、いざという時に、役立つものと思います。今後、地球温暖化によりますます災害発生の危険性は高まっていくのでしょう。一方、人口減少、地方の過疎化が進み、かつ行政の財政事情も逼迫の中、過疎部の防災対策をいかに考えていくべきか、今後、故郷は どうなっていくのでしょうか?
(大成建設 戸崎達也)
ここに書くべきかどうかわかりませんが,「NEWS」にある「こんなに強くていいのか」は記事の中で浮いて違和感を感じました.
(東京工業大学 田辺篤史)
今月号もカラーも適切で、わかりにくいと感じた記事は見あたりませんでした。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)
現在、建築構造物における耐震構造設計計算に耐震強度偽装問題が大きく報道されています。土木技術者の技術者倫理が少し前から提言されていますが、実際のところ土木の世界ではどうなのかを今一度真摯に訊ねることが必要と思います。早急にこのテーマを取り上げて、学会誌に掲載されることを希望しま
す。多くの土木技術者が真面目に毎日自己の業務に取り組んでいる姿を見ているだけに、できれば安心できるような記事を望みたいのですが。
(中部土質試験協同組合 坪田邦治)
【編集委員会の回答】
耐震強度偽装問題について、土木構造物も建築構造物も市民の信頼を得るものを提供することは同じです。土木学会としても考えなくてはならない重要な問題と認識しております。
土木構造物の設計や検証の方法などと合わせた企画として検討していきたいと考えております。
災害及び災害復旧の速報的な記事はいろいろな雑誌で目にしますが、災害が起こってから数年後の追跡記事というのは極端に少ない気がします。今後も、土木学会誌では、災害復旧の途中経過、また検証等を載せて頂ければと思います。
(匿名希望)
今後とも皆様のご意見、ご要望を聞きながら、よりよい紙面づくりに取り組んでいきたいと考えております。今後ともご支援、ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。
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