土木学会誌2007年10月号モニター回答
高速道路ネットワークが形成されて、利便性の向上などが図られたと思います。
土木学会誌として、道路規格などについて触れられているが、全体的には、高速道路会社が発表している内容とほとんどかわらないのが残念だと思います。計画系で、道路整備効果や、観光交通についての研究も行われているので、そのあたりの紹介もあるとよかったかなと思いました。
(所属:筑波大学 氏名:浅見知秀)
永らく接続していなかった館山道が全線開通し、房総半島の交通アクセスが格段に向上したことは、利用者の一人としても大変嬉しく思います。高速道路ネットワークが形成されたことにより、街路交通の渋滞緩和、観光施設へのアクセス性が向上されたほか、災害時、緊急時の代替輸送路が確保されたことは、本事業の大きな整備効果であると思います。今後とも首都圏の高速道路ネットワークの整備の必要性を再認識できました。
(所属:首都高速道路 氏名:高橋三雅)
本線が開通したことで、南房総と首都3県との地域交流、さらには南房総地区への首都圏からの集客・経済発展への寄与も期待されています。開通前は君津で降りて富津中央に乗るまで僅か10km弱の区間であるにもかかわらず、渋滞により1時間以上も要したことがあると聞いたことがあります。あまりにも地道の渋滞がひどいため目的地まで到着できず、行楽を諦めた観光客も少なくないようです。今回の区間が開通したことで、そのようなことがなくなり、南房総の経済発展に寄与されることを期待しています。なお、せっかくのphoto reportなので施工中の写真も掲載して頂ければよかったと思います。
(所属:中研コンサルタント 氏名:岡田八千代)
余部鉄橋は、いろんな意味で有名な鉄橋であります。
1.過酷な設置状況,2.景観,3.事故
以前列車に乗って旅する紀行番組で、余部鉄橋の下で営業されている民宿から見る光景に感動した小学生が民宿の窓から鉄橋を通過する列車の絵を描きたいのが夢だと言って、実現させていた番組を思い出しました。
テレビの影響もあってかコンクリート橋に架替えられる前に訪れようとする人も少なくないようです。変化していくことをただ受け入れるしかないと諦めるしかないのでしょうか。是非鉄橋の一部保存が実現されればと期待しています。
(所属:中研コンサルタント 氏名:岡田 八千代)
本特集,大変興味深く読ませていただいた.「もったいない」は,安井 先生の仰るようにメンタリティの問題でしょうが,各個人がある事象に 対して有価か否かの判断をし,有価と思うにもかかわらずそれが損なわれることに対して思う気持ちと思います.この意味で様々な切り口から 著者の「もったいない」を読ませていただき,それぞれの著者の信条を 垣間見ることができたのは.おもしろい企画と感じました.佐々木先生 のご指摘された技術者の知恵が十分に活かされないシステムにも同感で す.我々が幼い頃に,弁当の蓋についた飯粒を一つ一つ拾って食べたこ とを思いだし,「いまに比べてずいぶん貧乏だったんだな」だから,橋 にしても道路にしても,技術的には低いけれどもみんな大事に使っていたんだな・・・と.いまは,「人の心が貧しくなっていくのがもったいない」
(所属:広島大学大学院 氏名: 藤井 堅)
今後の地球や日本を考えるために、「もったいない」という言葉をキーワードに、「環境」・「ヴァーチャル・ウォーター」・「資源」・「日本社会の今後」等といった切り口で書かれていました。それぞれ、興味深いものでしたが、「土木のもったいない」については、国土交通省公共事業コスト構造改革プログラムなどの取り組み等についても、載せて良かったのではないかと思いました。
(所属:鉄道・運輸機構 氏名:小川 逸作 )
一部にエコノミスト批判もありますが、多くの日本人が資源制約を考慮しない経済システムの中に組み込まれながら、豊かさを実感できない生活を強いられていることをあらためて認識できる大変興味を惹く内容でした。欲しいものが即座に入手できる暮らしが、反面地球環境に大きな負荷をかけているという事実は、巷の経済では無視され勝ちですが、インパクトのある事実だと思います。結局、必要とされるのは、国民の意識改革なのだと思いますが、潜在的に問題意識をもつ国民は相当数いると思われ、そのために、水、エネルギー、CO2等の個別論を教育・啓蒙活動に利用していくことは、非常に意義のあることだと思います。
(所属:鉄道・運輸機構 氏名:坂上 崇)
様々な視点から土木の「もったいない」について特集していて、大変興味深く読ませていただきました。特集全体を通して 土木 =「もったいない」と言うイメージが強い感じがしました。「もったいない」が日本古来の文化であれば、その「もったいない」の考えをいかした例が日本の土木にもあると思うので,そういった土木施設の例や視点の記事についても掲載していただけたら、より読みやすい特集になったのではと思います。
(所属:茨城県 氏名:黒澤 亮一)
様々な観点から「もったいない」を考えることができ、大変有意義なものだった。土木のみの問題ではなく、「大切にする」気持ちを常に心の中に持ちながら、取り組んでいきたいと思う。
(所属:清水建設 氏名:加藤 貴代)
これからの日本・世界に必要な考え方、土木の関り方、土木の重要性というものがよくわかりました。自分の勉強している土木という分野に誇りを持ち、社会に貢献できるよう勉学に励みたいと思いました。是非シリーズ化していただきたいです。
(所属:筑波大学 氏名:浅見知秀)
まず表題に非常にインパクトがある。「MOTTAINAI」は国際語となっているが MOTTAINAIは私たちの「生活」の中で、どう考えるかということで、産業の中で「MOTTAINAI」を位置づけるのは とても難しい、相反するものがあるのではないか。現場に行くと「混ぜればごみ、分ければ資源」といったような 分別の表示や、リサイクルの表記はあるが、もったいないというのは、個人的にはもっと前段階のことのように思っている。
そこでこの企画、「土木」と「もったいない」が、どう結びつくのか、非常に興味深く読んだ。
それぞれの論客が、それぞれの切り口で語っている内容は、門外漢の私には難しい部分もあったが 根底に流れる「MOTTAINAI」の思想が感じられ、何度か読み返してみたい企画となっている。
(所属:鹿島建設株式会社 氏名:小田 晶子)
大変興味深く読ませていただきました。土木の視点からだけでなく、他分野の先生方が、それぞれ違った角度から「もったいない」について考えを述べられていたのが良かったと思います。日頃から「もったいない」という 考えを忘れていないつもりでも、つい目前の仕事に関連する狭い範囲でしか物事を考えなくなってしまっている私にとって、グローバルかつ長期的な視野で書かれた本特集の内容はとても有意義でした。今後も、土木の枠に とらわれない広い視野から土木を見つめるような情報を期待しています。
(所属:前田建設工業 氏名:松林 卓)
土木の使命が社会基盤の整備である以上、その基盤整備が人々に有効に活用されるととともに、社会の安心・安全に寄与するものでなくてはならない。我々土木技術者は、その使命を果たすために、適切な計画、設計、施工の下で基盤整備を進めている訳であるが、一般社会や関係者に対し、十分に説得力を持って整備の必要性、合理性を説明しているか、今一度振り返る必要があるかと思います。そのためには、法規定、技術動向に精通しておくのは当然として、常識的な判断が如何にできるかがこれからの土木技術者に必要な資質かと思いました。
(所属:首都高速道路 氏名:高橋三雅)
最近、「もったいない」と言う言葉が急に注目されている。日常生活を送る上での「もったいない」はよく耳にするが、『土木』を『もったいない』という視点から見るのは新鮮だった。「もったいない」にもいろいろな視点があるため、記事の内容も多岐にわたっており、興味深く読むことが出来た。『「土木におけるもったいないって何?」と聞くと「公共事業そのもの」、と言われがちな風潮がある』と言う記述に、苦々しく思いつつも納得してしまった。
(所属:前田建設工業 氏名:陳友真)
最近,雑誌や新聞やテレビなど様々なメディアが地球の今後について取り上げる機会が増えた.それだけ切実になってきている.この特集は,地球が今置かれている状況の理解と人は今何を考え行動するべきかについての疑問を投げかける良い材料になったのではないか.もっとラディカルに考えていこうと思った.
(所属:名古屋大学 氏名:尾花まき子)
土木のもったいないは、「無駄なものはつくらない」から始まるのだと思います。これから社会資本が古くなっていって、どんどん維持修繕費にコストがかかるようになります。それを社会全体で維持して行くには、事業化するときに将来的なコストを加味して、その必要性や効果を吟味し、必要不可欠なものをつくっていくことが必要なのだと思います。
(所属:阪神高速道路 氏名:崎谷 淨)
一見関係がないようなワードをキーワードとして特集を組むというのはよくある手法ですが、今回は環境問題などとうまくワードがあっており、興味を引くという点では良い特集の組み方だと思います。
(所属: 氏名: 佐野 貴子)
各専門分野からの意見を興味深く読んだ。そのなかで、とくに安井・石井両先生が、日本古来の思想との関連を述べておられたのが印象的であった。文明や経済が発展しても、なぜか現代人は、心の安らぎが得られない。これは、物質至上主義がもたらした最大の弊害である。日本では、昔から「清貧の思想」が脈々と受け継がれている。究極の簡素が最も美しく、価値が高いとする考え方である。簡素な生き方こそが、地球環境、ひいては宇宙の原理とも調和しうるのである。「もったいない」が国際語となった今、環境面で日本が世界をリードするチャンスであると思うが如何でしょうか?
(名古屋工業大学 和久昭正)
幼少の頃から「もったいない」という言葉をよく耳にしてきましたが、土木業界の中でも「もったいない」といわれていたことには驚きました。その中でも、土木が将来の生活スタイルや価値観などに対応させなければならないことは、技術者にとっての大きな課題であると思いました。
10年、20年先のことを見据えることは非常に難しいが、この問題をいかに重要視するかが、今後の「もったいなさ」を解消するための糸口になると私は考えます。
(所属:金沢工業大学 氏名:高柳 大輔)
土木技術者としてこれからは設計、施工段階においてもその構造物が将来どのような形で
供用されるのか、地域性や将来の人口減少等の社会の情勢を考察しながら行なっていく事が必要だと思います。土木工学は市民工学であり、市民の視点で考えることが「もったいない」という意識につながってくるのではないでしょうか。
(所属:足立区 氏名:白勢 和道)
各国が経済活動を優先させるため,環境問題の解決は困難を極めています.京都議定書の定める温室効果ガスの削減目標値を達成するのに,海外と排出権取引をしたのなら,本当の意味で達成したことにはならないのではと思ったりもしますが,経済活動が絡むと良心に訴えるだけでは結果に繋がらないようです.人間の経済発展を求めるメンタリティを逆手に取った取り組みをする必要があると思いました.
(所属:九州大学 氏名:古川愛子)
プロポへ注がれるエネルギーが、かなりムダになっている事への警鐘である。応募された数々の提案のうち、選ばれなかったものがその後どのような扱いを受けるのか詳しく知らなかったが、応募者は、独自技術の追加開発や、企業内ノウハウの開示リスクに曝されるなど、身を削られる努力を続けており、その工事で採用されなければ、おおよそ他工事への技術転用は難しい事が殆どである。「プロポ疲れ」という状況がとても理解できる。発注者と請負者と利用者の立場が離れすぎているように思えてならない。(PC橋に架け替えられてもなお、"餘部鉄橋新橋"と呼ぶ筆者の鉄橋への思いが伝わってくる。)
(所属:川田工業 氏名:畠中 真一)
土木における「もったいない」特集を通じて、モノがもったいないという視点が多かったが、本文では技術者の知的な蓄積につながらないのがもったいないという論点を提起していたのを興味深く読みました。現状は、プロポ的な仕事であれば考えるのはタダ、営業努力の一環的な雰囲気があるように思いますし、定型的な仕事であっても意思疎通の欠如による手戻り等によってなかなか技術者のモチベーションの向上につながるような状況ではないと思います。技術の蓄積、ひいては品質の向上のためには、技術者のモチベーションが上がるようなシステムになっていかなければならないと感じました。
(所属:都市再生機構 氏名:丸田浩史)
プロポーザルに参加して選定されなかった無数の提案が公開されないのは確かに「もったいない」。
「提案の公開は、競争社会にある民間企業としてはかえってマイナスとなる」とあるのは、必ずしも知財戦略を想定しているのではないかも知れないが、知財戦略は知の共有と確実に衝突する。「知的所有権の議論も知が公開されての話である」とあるが、知が公開されたからといって、それを知的所有権に縛られずに自由に二次利用できないのなら、ソフトウェアのオープンソース開発に見られるような「衆人監視」による効率的改善・発展も望めないと私は思う。9月号の「中間地域における持続可能な地域マネジメントの展望」にも土地の利用権を国民全体のコモンズとして開放してはという提案があったが、各種資源(実体のあるものでも知的情報でも)の所有権を主張するばかりに資源を「もったいなく」死蔵するよりは、クリエイティブ・コモンズのような視点から
(短期的な自組織利益の視点からは不利な選択だとしても、公的貢献を通して長期的には自組織利益にもつながり得るといった視点から)少しでも資源を公開・共有利用する方向性の試みが科学論文やソフトウェア、芸術以外の領域でも成立しそうな運用モデルが出てくることに期待している。
(所属:秋田大学 氏名:後藤文彦)
プロポーザル等で提案された全ての創造知は公開されるべきだと思います。著作権や特許など機密事項は除く、概要だけでも公開することで選考にもれた提案側のモチベーションを下げることもなく、新たな創造知が一般に公開され、技術力の発展に影響を与えると思います。また、選定しなかった理由など、発注者側の情報を公開する事で工事や設計の透明性が図れる事ができ、双方の創造知の「財産」を有効活用できると思います。
(所属:足立区 氏名:白勢 和道)
ヴァーチャルウォーターとエネルギー問題を結びつけて考えるという点が非常に興味深かったです。本記事にもありましたが、日本や中東の産油国はヴァーチャルウォーターの輸入国であり、それに関わるエネルギーも大量に使われています。食糧自給率が低い国でも、他国から食糧を輸入すれば食糧需給を十分満たすことが可能です。しかし、自国で食糧需給を満たすのに比べて、輸入に必要な水・エネルギーがかかるため、食糧輸入は非常に「もったいない」行為であると思います。ヴァーチャルウォーターは、世界の貧困問題を解決するのに非常に有効である概念ですが、同時に世界全体がどれほど「もったいない」行為をしているかを表している概念であることを本記事を読んで感じました。
(所属:東京大学大学院 氏名:真田 圭太郎)
土木構造物のこれからの維持管理を考えてもスケルトン・インフィル工法のような割り切った考え方はもっと取り入れていくべきではないでしょうか?立法府の強力なリーダーシップに基づくバックキャスティング政策は必要でしょうが、結びの言葉にあるとおり、業界に関わる一人一人が頭を切り換えて役割を全うしなければ、ストック型社会への転換どころか、部分最適解だらけの負の遺産を作り続けるだけになるのでは?と考えさせられました。
(所属:大林組 氏名:齋藤隆)
分野ごとに特化した事で同じ工事を繰り返したり、土木・建築・都市計画で共有の認識が図れなかったり、組織、法制、慣習上の問題であったりと土木が携わるストックは少々無駄があったと思います。諸外国の都市の美しい調和の奥には「共有化」という認識があると思います。時代間、世代間ストックの調和もある種の「共有化」であり、こうした考え方は様々な無駄を省くことにもつながると思います。
(所属:足立区 氏名:白勢 和道)
これまで物理的なもったいなさを感じることはあったのですが、知的なもったいなさは、あまり意識したことがありませんでした。コラムを読み、特許などとは少し異なる視点からも、知的財産は重要であると認識を新たにしました。採用、不採用にかかわらずプロポーザル作品が公開されれば、それらの作品を見て土木を志す人も出てくるといった波及効果も期待できるのではないかと思いました。
(所属:所属は不記載を希望します。 氏名:笠原宏紹)
大通りを埋め尽くした無数のバイクの集団とゴーッというバイクの騒音、ベトナムを初めて訪れた時は、他のアジア諸国と違い強烈なインパクトを受けた。記事にも記載されている通り、日本の鉄道技術と言えば新幹線が代表的であるが、大都市圏における都市鉄道の整備技術、運営手法、駅前広場・周辺開発と一体となった駅周辺整備等においては、鉄道民営化が早くから進んだ日本の得意とする分野である。個人的には、近年発展が著しいアジア諸国の都市交通施策において日本の都市鉄道技術が貢献できると考えており、将来的にそういったプロジェクトに携われればと思います。
(所属:東京急行電鉄(株) 氏名:岩本 敏彦)
海外と比較し、日本の土木技術者の地位は残念ながら低く、社会生活の基盤を担っている割に、建築と土木の違いが分からないなど世間の知名度も低い。さらに、談合問題や公共事業削減、耐震偽装など建設業界への風当たりは強い。そんな逆風の中、将来に向けた継続教育に対して、モチベーションを高められない若手技術者は少なくないであろう(自分を含め)。しかし、団塊世代後の中堅、若手への技術の継承、継続教育は必須である。人間の社会生活がある限り土木技術は恒久的に社会の基盤を担うと意識を高めさせるために、CPDの存在やCPDの目的の根幹を(特に若手に)示すことが重要であると感じた。これによる土木技術力の底上げが、土木の「もったいない」でも取り上げられた水資源や農業・食料問題、エネルギー問題など現在抱える世界的な問題の解決の糸口につながると思うし、土木技術力を世間に見せ付ける(ピンチの中の)チャンスでもあると思う。
(所属:東亜建設工業 氏名:斎藤 崇嗣)
CPDについては、建設業界だけでなく、さまざまな業界で行われている取り組みだと思います。しかし、言葉自体は新しく聞こえるものの、実際のところこれまでも各組織の中で取り組んできた内容だと思います。言葉にして良くなることは、多くの人が意識できることです。活用事例の中にもありましたが、定期的に登録などを行うことによって、自分の技術の棚卸しができるところがもっともすばらしいところだと感じました。なお、記事の構成として、内容は充実し、すばらしいものでしたが、少し読むのが疲れました。土木学会での取り組みの体系や、事例などを参考にしたフロー図、概念図などがあると読みやすくなると思います。
(所属:東京急行電鉄 氏名:小里 好臣)
国内でも砂漠化に関する研究を行っている事に層の厚さを感じました。世界的な水不足が叫ばれている昨今、さらに進行すれば、食料の60%を輸入に頼っている我が国にも影響が及ぶものと思われます。対岸の火事ではなく、日本からも技術協力できるのはすばらしいことだと思います。
(所属:川田工業 氏名:畠中 真一)
研究センターの環境が良いと感じました。都内の喧噪のなかで研究をしている私にとって、鳥取砂丘の中で研究ができるということは非常にうらやましい限りです。過去に活躍した偉大な研究者たちは美しい大自然のなかで研究を行い、素晴らしい研究成果を残したと言われています。鳥取砂丘という美しい大自然のなかで研究を行っている乾燥地研究センターの皆様が、素晴らしい研究成果を残すことができるようお祈りしております。
(所属:東京大学大学院 氏名:真田 圭太郎)
今回の記事を読んで、安全に耐久年数を全うできる構造物が「良い構造物」であると実感しました。また、日本においても重要視しなければならない問題であると感じました。今後は、高度経済成長期に建設された構造物が耐久年数を迎え、作り直しや延命化のための維持管理などの対策が考えられると思います。その際に、今回の事故のように、適切な維持管理の検討が実施されていたにも関わらず落橋してしまったという事例を失敗学の教訓として生かしてもらいたいです。
(所属:東亜建設工業 氏名:水野雅仁)
突然の落橋という大惨事が、維持管理に相当な注意が払われたにも関わらず起こったという点で二重のショックを受けました。日頃、「そこにあって当然のもの」と考えがちな橋梁などの構造物は、必要な労力とコストを注ぐことによって、安全な利用が確保されていることを再認識すべきだと思いました。国内でも、ミネソタの事故を受け実施した調査で、市町村の約9割で橋の定期点検を実施していないという実態が明らかになり、懸念が広まっているようです。維持管理者には、まさに「石橋を叩いて渡る」という意識が求められるのではないかと思います。
(所属:鉄道・運輸機構 氏名:坂上 崇)
事故の一報を聞いて、落橋の瞬間を見たときは、信じられない気持ちだった。この事故は災害などではなく、突然崩壊したことが、極めて重要な意味を持ち、原因究明は急務であると思う。今回の記事のように、それを伝えることは大切なことであると思う。
(所属:清水建設 氏名:加藤 貴代)
テレビで見た衝撃的な映像は、忘れられない。ミネアポリスは、弊社が1981年からコンドミニアム3棟、オフィス3棟などの開発事業を地元ディベロッパーと行った都市で、アメリカの中でも特に親しみを感じる都市名だからである。人口約37万人のこの都市はミシシッピ川をはさんで州都セントポールとともにツインシティと呼ばれ、二つの町を隔てるミシシッピ川を高速道路6本と一般道15本(たぶん)がまたいでいる。この高速道路橋は改修工事が進められていたとのことであるが、凡人のわれわれは、まさか自分が車を運転しているまさにそのときに、この橋が崩落するとは夢にも思わないものである。アメリカの車社会による悲劇として片付けずに、今一度、私たちの普段の通勤に使っている橋は、道路橋、鉄道橋、歩道橋も含めて、大丈夫なのだろうかと思わずにはいられなかった。
(所属:鹿島建設株式会社 氏名:小田 晶子)
高速道路の保全の仕事をしているので、ミネソタ州の落橋事故には大変なショックを受けた。しかし、心の片隅では、われわれはきちんと維持管理をしているので大丈夫と思っていた。そんな私にとって、「この橋は相当な注意が払われ、詳細な検査や検討が行われていたが、・・・未然防止という観点からの橋梁工学の限界を感じさせる事故である。」という結びは、落橋の事実以上に大きなショックである。
(所属:首都高速道路 氏名:若林登)
大きく報道されたミネソタ州での落橋事故について、経緯が分かりやすくまとめられてあり、非常に興味深かったです。とくに、この橋は放置されていたわけではなく、再三の検査や補修が施されていたにもかかわらず、今回の事故に至ったということは、著者のまとめにもあるように、橋梁工学の限界を感じさせます。何か新しい評価方法を開発しなければならないのではないかと思います。また、ホームページで設計・改修時の図面や検査記
録がすべて情報公開されているという点は、日本の公共事業行政も見習うべきであろうと感じました。
(所属:JFE技研 氏名:林 正宏)
衝撃的な落橋の映像を見て、多くの土木技術者が事故の発生を知っているかと思いますが、その事故の詳細な状況、事故の背景等については、その後の報道も少なく、本報告により理解できたかと思います。多くの土木施設の老朽化が叫ばれる中、実質的な対策は各団体で未だ手付かずかと思います。警笛を鳴らす意味で本報告は非常に有意義であると思います。将来世代に良好な土木資産を引き継ぐためにも、維持管理の重要性を再認識し、対処の方策を考える契機となる報告であったかと思います。
(所属:首都高速道路 氏名:高橋三雅)
事前にこれだけの調査や検討がなされていた上での事故発生ということで、「未然防止という観点からの橋梁工学の限界」を感じた人も多いのではないかと思います。橋梁に限らず構造物の調査や維持管理は皆が必要性を感じながらも「手間とコストが非常にかかる工種」として、積極的に行われていないように感じます。官学民が協力して考えていかなければ今後は日本でもこのような事故が起きてしまうのではないでしょうか?
(所属:大林組 氏名:齋藤隆)
この出来事は日本にとって他人事ではないと思いました。原因は調査中ですが、供用中の道路を落橋させることはあってはなりません。日々の点検をしっかりと行い、異常のあるところを把握し、必要であれば補修等を行うことを日々行うことは当然ですが、その異常を見極める「技術力」を養い・保つことが必要なのだと思います。
(所属:阪神高速道路 氏名:崎谷 淨)
この夏ニュース等で報道されてから、(1)どのような状況で起こった事故なのか(2)被害程度(3)原因、について気になっていました。(2)については報道されていましたが、(1)、(3)についてはあまり情報がなく、今回の記事で現状がある程度分かりました。この規模の事故となりますと、原因究明にはかなりの時間を要すると思いますが、社会への影響、衝撃も大きなものでしたので、引き続き調査結果等の報告をお願いします。
(所属:氏名: 佐野 貴子)
緊急地震速報の実際(特に、速報の受信経験者談)が分かり、よかったと思います。地震の揺れが来て、身構えることがなくなるというのは、よいことであると考えます。
警報が流されたときに、どう対応するかが鍵となるわけですが、色々なところで使われるようになったら、揺れの到達まで時間があれば、受信機の場所や時刻に応じて対応方法も流れるとよいのではないかとは思いました。
(所属:鉄道・運輸機構 氏名:小川 逸作)
10月1日から運用が開始されたばかりの緊急地震速報に関し、10月号で早速話題提供されていたので思わず目を通しました。内容もわかりやすい図があったり、インタビュー形式で読みやすく書いてあったりと、さらりと読める内容になっていて良かったと思います。深く考えさせられるテーマも学会誌には不可欠ですが、肩の力 を抜いて気軽に最新情報を得られる記事が増えると、学会誌がより身近な存在になると思います。
(所属:前田建設工業 氏名:松林 卓)
まだ課題は多々あるかとは思うが、少しでも有効性があるならやる価値はあると考える。是非広い地域で普及して欲しい。実際に速報を受けた人の話をもう少し知りたかった。
(所属:前田建設工業 氏名:陳友真)
地震が起きたあとのテレビでの震度の速報は既に身近になっていますが、ゆれる前に情報が届く時代になったのか、と驚きました。ゆれの過小評価やタイミングのズレなど、試験運用での課題は、言われてなるほど、と納得しました。今後、正式運用されて精度がさらに向上し、天気予報のように広く利用されるようになることを期待しています。
(所属:所属は不記載を希望します。 氏名:笠原宏紹)
4頁という短い企画なのに、だからこそなのか、これだけの登場人物を配しながらも非常によくまとまっているという印象を受けた。96年に社内報の取材で東南アジア5カ国31現場を18日間でまわったことがある。安全靴と作業服、ヘルメットを渡しても次の日はまた、ぞうりで来る。ヘルメットは麦藁帽子の上に載せている、その安全靴が現場近くで売りに出ていることもある。現場の敷地内や、地下にはワーカーだけではなく家族、親戚、一族郎党の住む居住地域ができ、勝手に小売店や食堂ができていることもある。10年以上前のことだから、今は違うのかもしれないが、そういうアジアの匂いのする現場を懐かしく思い出した。「人としてきちんとすること」というのは、こういう異郷の地にいると余計に襟を正して・・・という思いを抱くのかもしれないが、どこにいても、誰に対してもそうありたいと強く思いながら、この企画を読んだ。海外の第一線でがんばっている方々に敬意を表する思いとともに。
(所属:鹿島建設株式会社 氏名:小田 晶子)
転職等をしない限りは海外で働く可能性がまずない私にとっては、新鮮な感覚で記事を読ませてもらいました。日本の土木技術を海外で生かすためには、あるいは他の先進国の土木技術を日本で生かすためにも語学とともに技術者として一人前である必要がある時代がくるのかと思いました。
(所属:都市再生機構 氏名:丸田浩史)
近年海外で働きたいという若者が増えているなかで、現在海外で活躍しておられる先輩方の様々な体験談が記載されているこの記事は、若者たちにとって非常に有意義な物であると思います。私は特に、ジャカルタの大塚さんがおっしゃっていた「紳士であること」という言葉が印象に残っています。海外で働くためには、きちんとした「技術力」も必要ですが、それ以上に社会人としてきちんとした行動ができなければならない、つまり「紳士であること」がなによりも重要であるという言葉に私も共感しました。これから海外で働こうと考えている若者たちには、技術力をつけるより先に「紳士」になってほしいと願っています。
(所属:東京大学大学院 氏名:真田 圭太郎)
読み物として、大変興味深かった。より技術的な詳しい記述が見たいと思える内容であった。
(所属:清水建設 氏名:加藤 貴代)
私が学生時代に、幾度となく足を運んだ利根運河の数奇な歴史をかいま見ることができ、改めて、土木遺産の重みを感じることが できた。特段有名ではない土木遺産を特集してもらうことで
今まで何気なくあった河川や橋を改めて見直すきっかけとなったと感じた。
(所属: 氏名:尾島 洋)
土木構造物の歴史に興味があり、いつも楽しく拝見している。一見すればただの川のように見えるものが放水路としての役割があり、さらにもともとは運河であったという話は、一般の人に「土木」について理解してもらう時に興味を持ってもらえる話ではないかと思う。
(所属:前田建設工業 氏名:陳友真)
「女性の本気」を求める、という発言は確かに昨年のインタビュー記事に掲載された。が、果たして筆者の引用された主旨と同じであったかという点に甚だ疑問を抱く。土木の仕事が「徹夜続きの専門性の生かせない作業の連続」であれば、男性である私でも離脱を選ぶのではないだろうか。広島の全国大会での男女のワークライフバランスに関する研究討論会に参加してきた私としては、筆者の見解もさることながら、土木学会としての見解にも一貫性が欠けると感じている。
(所属:川田工業 氏名:畠中 真一)
急激に萎んでいっている公共投資の中で、従来の土木技術のみではたして生き残っていけるのだろうか?という疑問と行き場のない閉塞感に我々土木を専攻したゼネコンに在籍する職員は悩まされている。会社では異業種、他産業との交流により、我々は何らかの突破口を探そうとしているが、全面的に不安を解決するものではない。そんな状況下、卒業した学校にも”土木”という名称がなくなり、寂しい思いをする一方で、これが次の時代への道筋や我々の行く先を照らしてくれるのではないかという期待して大学の学科名称の変更、カリキュラムの改変、状況の変化を見ている自分がいる。「環境」「社会」「創生」というキーワードとともに、女子大生の増加は”自然と闘う”といった旧来の土木のハード部門にプラスしてソフト部門へのシフトないしは融合を進め、今まで以上に自分たちの変化を加速しなければならないことを感じるとともに”本気の女性”が我々の窮地を救ってくれるような気がしてならない。土木に関わる職場が旧来の職域、概念にとらわれずに”本気の女性”がクリエイテブに活躍できる場を広げられないかと言う思いと、そのためには今自分が何ができるかを考えさせられるコラムであった。土木系教室の今後の”進化”を楽しみにしている。
(所属:熊谷組 氏名:後藤徳善)
最近とは限らないが、土木学会誌での記事が特集だよりであり、また、一つの内容を何度となく手を変え品を変えた記事としてかかれているようであり、途中であきてしまう。様々な特集を一冊に掲載させたほうがよいのではないかと感じた。
(所属: 氏名: )
モニターって疲れますね.いままで記事はあまり読んでいませんでした が,モニターになって読まざるを得なくなると,ずいぶんおもしろい記事があるんですね.疲れますが結構楽しい気分です.
(所属: 氏名: )
今後も継続して、今号のような記事を読みたいと思う。
(所属:清水建設 氏名:加藤 貴代)
今回は、全体に面白かった。これだけの頁のものを毎月作ることの大変さは、理解していますが、それでも、より良いものを作るための最善の努力をしていただきたいと思います。せっかくいい企画のアイディアが生まれても、それを具現化する力、チームワーク、人の意見や気持ちを聞く能力、それらを読ませる文章力、目に留めさせる写真やレイアウト、見出し・・・・土木という同じ土壌を学んだそれぞれ違う分野で活躍する方々がそういったものを複合的に組み合わせることにより大きな力を生み出すのだと思います。編集の仕事で学ばれたことは、元の分野の仕事にも役立つことと思いますのでぜひ、全力で何かを私たちに伝える努力をしていただきたいと存じます。
(所属:鹿島建設株式会社 氏名:小田 晶子)
記事によって縦書きとなっているもの(「見どころ土木遺産」や「忙中ペンあり」等)がありますが、あまり意味はないように思います。ページをめくった一瞬戸惑います。
(所属:前田建設工業 氏名:陳友真)
土木学会誌を拝見するのは初めてだったのですが、ページ数が少ないのに内容が非常に濃いものであったという印象を受けました。これからも内容の濃い記事を期待しております。
(所属:東京大学大学院 氏名:真田 圭太郎)
Copyright 1996-2007 Journal of the Society of Civil Engineers