軽量で優れた機能や性能を有する製品開発を迅速に行うことは製造業に
あって急務の重要な課題です.特に輸送機器の軽量化に象徴されるよう
に,エネルギー問題や環境問題と強い関連があり,今後ますます重要度が
高まる技術です.そこで軽量化設計を行うための高強度鋼板,アルミ,樹
脂等の材料選択や形状最適化の設計手法について基本解説を行うととも
に,自動車,鉄道,航空機,大型構造物から電気・電子機器やモバイル
機器に至るまで各分野の最新の応用事例について説明を行います.それぞ
れの分野で直接開発や設計の実務に携わる方のみならず興味のある多くの
方の参加を期待します.
1.主催 |
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日本機械学会 |
2.協賛 |
: |
土木学会関西支部ほか25団体 |
3.日時 |
: |
2002年1月30日[水]9:10−17:00・31日[木]9:30−16:50 |
4.場所 |
: |
建設交流館 7階 702号室
大阪市西区立売堀2-1-2 TEL06-6643-2551
地下鉄四つ橋線「本町」下車,南側23番出口より中
央大通りを西へ300m,なにわ筋交差点を南へ50m,
西側黒い8階建ビル |
5.題目・内容・講師
●1月30日[水] |
9:10−10:20/ |
「自動車車体へのアルミ材適用の状況とその周辺技術」
叶_戸製鋼所 アルミ・鋼カンパニー小西晴之 |
近年,自動車軽量化の目的から,車体へのアルミ化が盛んに検討さ
れている.自動車用のアルミ合金の種類や車体への適用例について紹
介するとともに,その成形加工,溶接などにおける最近の話題につい
て述べる. |
10:30−11:40/ |
「軽量化を支える自動車用高強度鋼板とそのメタラジー」
新日本製鐵梶@技術開発本部 川崎 薫 |
自動車用部品には,衝突安全性と車体軽量化の両立を目指し,高
強度鋼板が適用される部材が増加している.そこで,各部材に必要な
特性を付与すべく,成分と製造条件の最適化によって開発された高強
度鋼板とそのメタラジーについて紹介する. |
12:40−13:50/ |
「樹脂製品開発における軽量化設計技術とその応用」
東レ梶@名古屋事業場 寺島 毅 |
樹脂材料を活用する軽量化技術には,金属から樹脂への材料変更,
あるいは樹脂から他種類の樹脂への変更,また樹脂製品の形状工夫,
加工技術を適用する技術がある.設計上の留意点は,強度,環境,耐
久性および2次加工設計である.各々の軽量化技術において樹脂材料
特性,設計上の留意点,具体的な設計例を紹介する. |
14:00−15:40/ |
基調講演「形状最適化理論とその軽量化への応用」
豊橋技術科学大学助教授 機械システム工学系 畦上秀幸 |
AEが実験に替わる役割を演ずるようになって,それを最適化に結
びつける試みが盛んになってきた.本講演では,形状を対象にした最
適化の現状を概観し,さらに,われわれの研究グループが取り組んで
きた解析方法(力法)について紹介する. |
15:50−17:00/ |
「自動車の軽量化」
ダイハツ工業梶@技術開発部 田邉憲治 |
地球環境,特に地球温暖化防止への対応として欧州ではCO2排出
規制の動きがあり,国内では2010年に向けた燃費規制が本格的に
動きだし,低燃費のために軽量化競争が始まっている.そこで,自動
車のボデー・シャーシ分野における軽量化動向を紹介する.アルミや
樹脂を使った軽量化だけでなく,スチールを使っての軽量化でもさま
ざまな技術や加工法がある. |
●1月31日[木] |
9:30−10:40/ |
「開閉式ドーム大空間構造における軽量化設計」
三菱重工業梶@神戸造船所 吹原正晃 |
多雪地帯のドーム大空間構造は,積雪荷重により多大な影響を受け
る.そこで制御型積雪荷重を採用することにより設計荷重自身を低減
し,ドーム構造の軽量化設計を実現した事例を紹介する.また,ドー
ム大空間構造の特徴ある軽量化構造形式についても紹介する. |
10:50−12:00/ |
「鉄道車両用台車の軽量化設計技術」
住友金属工業梶@関西製造所 菅原繁夫 |
近年,鉄道車両の軽量化が進んでおり,まずその軽量化の必要性と
効果について述べ,次に台車および部品について軽量化の方策と事例
を紹介する.さらに今後の軽量化の方向と課題について述べる. |
13:00−14:10/ |
「航空機構造の軽量化設計技術と応用事例」
川崎重工業梶@航空宇宙カンパニー指熊裕史 |
軽くて強く耐久性に優れ,低コストであり,かつ飛行安全を確保し
た航空機構造の創出は永遠の命題である.これら要求を満足するため
の軽量化設計技術,低コスト加工技術,およびその応用事例について
紹介する. |
14:20−15:30/ |
「電気・電子機器の軽量化設計」
三菱電機梶@先端技術総合研究所 谷 周一 |
電気機器の設計事例として,GA(遺伝的アルゴリズム)を用いた
大容量変圧器タンク構造のコンパクト化およびCRTモニターのガラ
スバルブ軽量化設計について紹介するとともに,IT機器の構造軽量化
の事例を概説する. |
15:40−16:50/ |
「モバイル機器の軽量化設計技術と応用事例」
シャープ梶@生産技術開発推進本部 浅井重美 |
ITの急速な進展に伴い,モバイル機器も本格的な普及期に入ってい
る.モバイル機器に最も要求されるユーザーニーズは軽量化であり,
ノートPCを中心に軽量化設計技術と応用事例を紹介する. |
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6.定員 |
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100名 |
7.申込締切 |
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2002年1月23日[水]ただし定員になりしだい締切ります. |
8.聴講料 |
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[2日間の参加の場合]
会員30,000円(大学,官公庁関係15,000円,大学院生・学生員10,000円),会員外50,000円
[1日のみの参加の場合]
会員20,000円(大学,官公庁関係10,000円,大学院生・学生員7,000円),会員外30,000円
ただし,いずれも教材1冊分の代金含む. |
9.教材 |
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教材のみご希望の方は,1冊につき会員4,000円,会員外5,000円を添えてお申し込みください.(送料は不要)講習会終了後発送致します. |
10.申込方法 |
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任意の用紙に「関西支部第253回講習会申込」と題記し,(1)氏名・会員資格,(2)勤務先・所属部課名・住所,(3)通信先,(4)所属学協会名,(5)送金方法・送金額(内訳)・送金予定日および請求書の要・不要,(6)1日のみ参加の場合は参加日を明記のうえ,関西支部宛お申し込み下さい(FAX,E-mail可).聴講料は現金書留または下記口座宛ご送金下さい.当日支払いも受付けます.なお,郵便振替口座の場合には必ず通信欄に聴講者の勤務先(電話番号)・氏名と講習会名をご記入下さい.
※銀行口座 後日送付する請求書に記載の口座へお振り込み下さい. (社)日本機械学会関西支部 名義
※郵便振替口座 00920-4-75094(社)日本機械学会関西支部 |
その他(1)申込受付後,聴講券をお送りしますので両日とも必ずご持参下さい.
(2)協賛学協会員の方も本会会員と同様にお取り扱い致します. |
12.申込先 |
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(社)日本機械学会関西支部
〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4 大阪科学技術センター内
TEL 06-6443-2073/FAX 06-6443-6049
E-mail jsme@soleil.ocn.ne.jp |