1.設置の趣旨
2002年2月に予定されている路線バス事業の参入撤退規制緩和
に伴い,採算性確保が困難で既存バス事業者の撤退が避けられない地
域ではマイカーを利用できない住民の移動機会が確保できないなど交
通問題が一挙に深刻化する一方,採算性の高い都市部では新規事業者
の参入など競争的環境が新たに出現するなど,これまでにない大きな
状況の変化が予想されています.また,規制緩和後は自治体がサービ
ス提供の主体となることとされているため,自治体の意識や取組み方
の違いにより,変化の様相に少なからぬ差異が生じるものと予想され
ます.このような背景の下,本研究小委員会は,公共交通サービス分
野での“壮大な社会実験”の経験を共有化し,サービスを適切に提供
しうるための技術的基盤の確立と今後の政策論の展開に向けた研究・
調査を行うことを目的として設置されました. |
2.活動内容
以下の内容に関する研究・調査を行い,利便性の高いバスサービス
を持続的に提供するための知見の蓄積を図ります.
(1)路線バス事業の規制緩和に伴って現に生起し,または生起する
可能性があるさまざまな問題の抽出と整理.
(2)各地域における路線バス事業者,自治体,利用者の意識と動向
に関する規制緩和前後の一定期間にわたる持続的な観測と記録.
(3)バスサービスの提供に係わる変化の構造分析と,地域の特性に
即した生活交通確保方策や住民・自治体・事業者などの関連主
体が果すべき役割等に関する理論と実証両面からの検討.
(4)施策の有効性を分析・評価するツールの開発など,学術的・技
術的基盤の整備.
収集した情報と研究成果を交換し活発な議論を行うため,シンポジ
ウムワンディセミナー等を開催するとともに,土木計画学研究発表会
にスペシャルセッション,企画論文部門等を設けるなど,幅広い討議
の機会をもちたいと考えています.また,研究・調査が比較的広範囲
にわたるため,遂行にあたっては,委員(バスサービスの提供に関す
る研究・技術開発を行う)と協力メンバー(バスサービスに関わる各
地域の動向を調査し,情報交換を行う)から構成される研究体制をと
る予定です. |
3.活動期間と方法
2002年4月から3年間を予定しています.小委員会の開催は年
間数回とし,可能な限りE-mail等を利用して議論と情報交換に努め
たいと考えています.旅費等の活動費の支給は行いません. |
4.応募方法
小委員会の委員または協力メンバーに応募を希望される方は,@,氏
名,A,所属,B,連絡先住所,電話番号,FAX番号,E-mailアドレ
ス,C,応募理由および関連するこれまでの研究・業務,D,本研究小
委員会について関心をお持ちのテーマ,E,希望する参加形態(委員,
協力メンバー),を記した申込書(様式自由)をE-mailまたは郵送で
下記の提出先までお送りください.なお,希望者多数の場合にはご希
望に沿えないこともありますので,ご了承ください. |
5.応募締切: 2月末日 |
6.申込書提出先および問合先
〒680-8552 鳥取市湖山町南4-101 鳥取大学工学部社会開発システム工学科 谷本圭志(本研究小委員会事務局) TEL 0857-31-5310/FAX 0857-31-0882 E-mail tanimoto@sse.tottori-u.ac.jp または喜多秀行 TEL 0857-31-5309/FAX 0857-31-0882 E-mail kita@sse.tottori-u.ac.jp |