記
1.委員会名称 | : | コンクリート構造物のヘルスモニタリング研究小委員会 (328委員会) | ||||||||||||
2.研究目的
インフラ構造物,特にコンクリート構造物のヘルスモニタリング
(実時間的な健全性の監視)技術の研究開発現状に関する取りまとめ
を行うとともに,実用化を目指すための発展方向やヘルスモニタリン
グシステムの理論体系を確立し,本技術分野の研究活動を一層強化す
ることを図る. | ||||||||||||||
3.構成 | : |
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4.研究趣旨および活動内容
近年,構造物のヘルスモニタリングと呼ばれる新しい概念が提唱さ
れつつある.ヘルスモニタリングとは,スマートなセンシングにより,
構造物の健全性を常時にモニターしようとするものである.従来,ひ
ずみ計などの電気的なセンサーやAE法などの非破壊検査技術による
モニタリングなどは種々あるが,コンクリート大型構造物を常時監視
するには,膨大なセンサー数が必要であることや,その耐久性,信頼
性および維持管理費用などの問題点が山積している.これに対して,
近年,構造物のヘルスモニタリングに関する研究開発は時宜を得た研
究テーマとなり,各種インテリジェントマテリアルを用いたセンシン
グ技術や情報科学を活用したモニタリングシステムの開発が国内外で
盛んに行われるようになっている.海外の状況を見ると,例えば,ア
メリカNSFは,NASAやARPAのような宇宙や軍事用研究機関の
推進により展開してきたスマートセンシング技術の土木インフラへの
応用に関する研究を積極的に推進し,欧州共同体はOSTIC(Optical Sensing Technologies for Intelligent Composites)巨大プロ
ジェクトにより得られた成果を土木構造物などへの応用に発展させよ
うと急いでいる.カナダでは,95年より200人以上の研究者や開
発者の参加によるカナダISIS・COEネットワークにより,光ファイ
バーなどの先進センシング技術を活用した高度な土木建築構造物の創
出に関する研究活動は推進してきている.日本においても,いくつか
の大型プロジェクトの展開および最近の年次大会や学術シンポジウム
の発表状況から見て,本技術分野の研究活動が非常に活発化してい
る.以上のことからも,これまで構造物のヘルスモニタリングに関す
る研究成果がかなり蓄積されており,これらの研究成果に関する調査,
整理および評価が必要な時期になっている.また,各種の先進センシ
ング技術を踏まえて,コンクリート構造物の健全性に関する各種性能
指標を意識した実用的なモニタリングシステムやブロードバンド計測
手法の構築に関する指針を見いだすことも必要と痛感している.さら
に,各種センシング技術やヘルスモニタリングシステムの理論体系を
構築することによりコンクリート構造物のヘルスモニタリング技術を
より大きく発展させることも大いに期待されている.提案する本研究
小委員会は,これらのことを活動の方針とし,上記の研究目的を達成
するための委員会活動を展開する.具体的に,以下のWGを設けて活
動を実施する予定である.
要素技術検討WG(予定):
*光ファイバセンシングによるモニタリング(BOTDRなどの分布型,FBGなどの高精度型など)WG
*自己診断センシングによるモニタリング(例えば,炭素繊維センサー,形状記憶合金ワイヤー,TRIP鋼材センサーなど)WG
*従来の各種センシングを活用したモニタリングWG
*ヘルスモニタリング情報システムWG
総合技術検討WG(予定):
ヘルスモニタリング設計手法WG | ||||||||||||||
5.活動期間 | : | 2年 | ||||||||||||
6.応募締切日 | : | 7月末日 | ||||||||||||
7.申込方法
本委員会に参加を希望される方は,勝木幹事長宛に所属,氏名,連
絡先,E-mailアドレスその他ご意見を明記のうえ,E-mailまたは
FAXにて締切日までにご連絡ください.
勝木 太:芝浦工業大学工学部 土木工学科助教授 〒108-8548 港区芝浦3-9-14 TEL 03-5476-3050/FAX 03-5476-3166 E-mail:katuki@sic.shibaura-it.ac.jp |