● 委員会名称
複数微細ひび割れ型繊維補強モルタルの評価と利用研究小委員会(334委員会)
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● 構成
委員長:六郷恵哲(岐阜大学)
幹 事:宮里心一(金沢工業大学),国枝稔(名古屋大学)
委 員:15名程度
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● 活動の目的と内容
引張力下で複数微細ひび割れ挙動とひずみ硬化挙動を示す繊維補強モルタルの性能評価と利用について,技術の現状を整理し,研究と
実用化の方向について検討します。
調査ならびに検討結果をまとめ,委員会報告書を作成します。委員
会活動の報告と論文発表の場を提供するためのシンポジウムを開催
します。
活動期間は,平成16年9月から2年間。全国大会(愛知工業大学)期間中に準備会を開催し,9月下旬に第1回委員会を開催予定。
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● 応募方法
本委員会に委員として参加希望の方は,「氏名,所属,連絡先」を明記の上,幹事の国枝稔(名古屋大学)まで,E-mail(アドレス:
kunieda@civil.nagoya-u.ac.jp)でご連絡ください。その際,応募理由,興味のある研究内容や貢献可能な活動内容を簡潔に添えてください。
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● 提出期限 | : | 9月25日(土) |
● 補足説明
・材料:「複数微細ひび割れ型繊維補強モルタル」(ひずみ硬化型高靭性セメント複合材料)は,直径は10〜40μm程度,長さは10mm前後のビニロン繊維やポリエチレン繊維を体積比で1〜2%程度含有している。
・特徴:この材料が引張力を受けると,微細な複数のひび割れ(マルチプルクラック)が分散して生じ,材料全体としては擬似的なひずみ硬化挙動を示し,0.5〜1%前後の引張ピークひずみまで
大変形でき,破壊の過程におけるエネルギー吸収量が大きい。
・利用:この材料は,防食材,止水材,鋼材被覆材,エネルギー吸収材,緩衝材等への利用が期待されている。
・展望:性能を生かした利用をはかるには,利用を念頭においた評価項目,評価基準,評価試験方法の体系を整備し,解析用の材料構成則や設計施工の考え方を整備する必要がある。
・項目:具体的には,次のような項目について,調査検討が必要である。
(1)安定した製造方法の確立
作業性に優れた配合,少ない繊維で高い性能,製造の簡易化と大量化
(2)性能の評価方法の確立
フレッシュ性状の定量化(空気量,繊維分散性,作業性,流動性),引張性状の定量化(ひび割れ性状(間隔,幅),引張応
力ひずみ関係,ひずみ硬化挙動,引張軟化挙動,寸法効果)
(3)利用方法の考え方の確立と適用例の拡大
特徴を生かした利用方法の考え方の確立,利用の具体例の提案や性能の評価試験結果の提示,発注者や企業と共同で試験施工の実施
(4)構造物の耐久性向上や長寿命化への貢献の定量化
中性化や塩害から内部鋼材を保護する性能の定量化,疲労に対する性能の定量化,ライフサイクルの視点からの評価
(5)位置づけの明確化
建設材料,コンクリート,繊維補強コンクリートの中での位置づけと役割の明確化
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