土木学会岩盤力学委員会は,岩盤斜面に関連するさまざまな工学的
問題に取り組んできました。その間,いくつかの大規模な岩盤崩壊事故
を経験し,全体の公共投資削減の中で,社会の「安全・安心」への要
求に答えるため,どのような社会資本をどのように整備すべきかという
議論が避けられない状況になりつつあります。
岩盤斜面は,その成因からして多種多様で,その挙動はきわめて予測
しがたいものであります。すなわち,岩盤内部には,断層・節理など多
くの不連続面を含み,風化・劣化の影響をつよく受けていることもその
挙動を複雑化している原因の一つであり,その崩壊現象は,予測が極め
て難しいものの,崩壊したときの影響が大きく,社会資本整備の手順・
方法を検討する場合の最もよい事例です。
このように,問題点が不明確で技術的な判断を強く必要とされる岩盤
斜面問題に対し,小委員会では岩盤斜面の調査・試験法,得られた結
果の評価方法,安定性の評価方法としてのリスクの考え方および対策工
法選定について研究面,実務面で検討を続けてきましたが,このほどそ
の成果を「岩盤崩壊の考え方」として発刊の運びに至りました。特に,
今回の成果は,CD-ROMとすることにより,誰でもが簡単に最新の技
術情報を収集・整理できるように,ブラウザー形式の採用に,その特徴
があります.
本講習会は,このCD-ROMの解説を行うとともに,岩盤崩壊に対す
る斜面の調査・試験のやり方,結果の評価の仕方,それらの対策工への
生かし方などについて本書を使いながらより具体的に講習を行いますの
で,岩盤斜面調査,解析,設計,施工に携わる技術者にとっては,有意
義な講習会になるものと思われます。奮ってご参加くださるようお願い
いたします。
なお,各支部主催の講習会を予定しております.岩盤力学委員会ホー
ムページ(
http://www.jsce.or.jp/committee/rm/index.asp)等
でご確認ください.
● 主催 |
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土木学会(担当:岩盤力学委員会),北海道支部,中部支部,関西支部,中国支部,四国支部 |
● 東京会場
1)日時:2005年7月20日13:00-17:00
2)場所:土木学会 講堂(新宿区四谷1丁目)
3)応募締切:2005年7月11日(月)
4)定員:100名(申し込み先着順)
5)参加費:会員 5,000円,非会員 6,000円,学生 3,000
円(「岩盤崩壊の考え方」の代金を含む)
6)問合先:土木学会岩盤力学委員会(事務局担当:保科)
〒160-0004 新宿区四谷1丁目(外濠公園内)
TEL 03-3355-3559/FAX 03-5379-0125
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● 札幌会場
1)日時:2005年3月
詳細はホームページでご確認ください.
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● 大阪会場
1)日時:2005年1月12日(水)13:00-17:00
詳細はホームページでご確認ください.
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● 広島会場
1)日時:2005年1月19日(水)13:00-17:00
2)場所:広島市まちづくり市民交流プラザ
詳細はホームページでご確認ください.
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● 名古屋会場
1)日時:2005年2月16日(水)13:00-17:00
2)場所:名城大学11号館504特別教室
詳細はホームページでご確認ください.
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● 松山会場(予定)
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● 各会場における申込みはホームページをご確認ください。
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● 概略プログラム(講演者は各会場で異なることがあります)
12:30 |
開場
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13:00-13:10 |
開会挨拶
大西有三(京都大学)
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13:10-14:00 |
岩盤崩壊の特徴とその調査と解析
楠見晴重(関西大学)
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14:00-14:50 |
岩盤崩壊の予測とリスク評価
小俣新重郎(日本工営(株))
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休憩 |
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15:00-15:50 |
モニタリング技術および落石実験と数値シミュレーション
島内哲哉(明治コンサルタント(株))
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15:50-16:50 |
調査・設計と対策事例(CD-ROMの使い方)
中井卓巳(株)アーステック東洋)
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16:50-17:00 |
今後の展望
大西有三(京都大学)
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