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土木学会誌

委員会委員などの募集

14.構造工学委員会「土木構造物のライフサイクルマネジメント研究小委員会」委員募集

応募締切日:3月31日(水)

構造工学委員会では,下記の研究小委員会を発足させることになりました.積極的に活動に参加くださる委員を募集しますので,奮ってご応募ください.なお,本小委員会出席のための宿泊費や交通費等は支給されませんのでご了承ください.

・委員会名

土木構造物のライフサイクルマネジメント研究小委員会

・研究課題・趣旨

近年,公共投資額の減少,高度成長期に集中整備されたインフラの一斉老朽化,少子高齢化社会の到来といった背景より,土木構造物の長寿命化に向けた取り組みが精力的に進められています.このうち,各組織では,土木構造物群を資産(アセット)とみなし,ライフサイクルにわたる劣化予測とLCC評価により,合理的かつ効率的にその運用を図る,アセットマネジメントの概念が導入されつつあります.
これに対し,土木学会の各委員会では,これまでコンクリート構造,鋼構造,複合構造,土構造といった構造種別ごとに,その耐久性を論じてきた背景があります.また,我が国の土木構造物はそのライフサイクルにおいて,大規模な地震や台風といった作用,厳しい環境作用等を受け性能が低下しますが,これまで土木構造物の耐震性,耐風性,耐久性といった問題は個別に扱われてきたように思います.一方で,土木構造物の管理者や,これを利用する市民にとって,構造種別や作用は問題ではなく,丈夫で美しく長持ちする土木構造物の実現のみが求められています.さらに,土木構造物のこの種のマネジメントシステムの運用にあたっては,技術者が得られた成果を鵜呑みにすることなく,そこに内在する不確実性をも考慮し,信頼性に基づく判断を下す必要がありますが,このような技術レベルにある組織は極めて少ないのが現状です.
以上の背景より,今後土木学会において,土木構造物の長寿命化を目指し,構造種別によらず,ライフサイクルにわたる作用や材料・構造特性を包括した研究課題に取り組む必要があると思います.そして,この難題に取り組めるのはこれらの分野の専門家を有し,横断的な議論が可能な構造工学委員会だけではないかと思います.そこで構造工学委員会では,新たに「土木構造物のライフサイクルマネジメント研究小委員会」を設立し,本研究課題に取り組むこととしました.
本小委員会では,コンクリート構造WG,鋼構造WG,複合構造WG,土構造・地震動WG,およびこれらをつなぐ信頼性WGと,これらを包括する主査・幹事会を構成し,はじめに土木構造物の構造種別および作用に関するライフサイクルマネジメントの現状を整理し,全体フレームに関する共通認識を得た上で,目指すべき方向性を明らかにします.その後,WG間の連携を図りながら土木構造物のライフサイクルマネジメントを実現するための方策について議論します.得られた成果は,自治体の管理者・技術者,市民に対して広く受け入れられるものとするため,ライフサイクルマネジメントに関する概念,研究・実施事例等を分かりやすくまとめたテキスト(マニュアル)を作成し,各地で講習会を開催します.
1年目:自治体の管理者,地元の建設業者を対象に,ライフサイクルマネジメントに関する概念,研究・実施事例等をわかりやすくまとめたリーフレットの作成
2年目:講習会用テキスト(マニュアル)の作成(講習会の実施)
・委員構成
委員長:鈴木 基行(東北大学)
幹事長:岩城 一郎(日本大学)
委員(コンクリート構造WG主査):久田 真(東北大学)
委員(鋼構造WG主査):白土 博通(京都大学)
委員(複合構造WG主査):中島 章典(宇都宮大学)
委員(土構造・地震動WG主査):中村 晋(日本大学)
委員(信頼性WG主査):松島 学(香川大学)

・活動期間

第1回委員会開催(2010年5月を予定)より2年間

・応募方法

本委員会に委員として参加を希望される方は,氏名,所属(組織名,部署,役職),連絡先(TEL,E-mailアドレス),希望WGを明記の上,応募理由,興味のある研究内容または貢献可能な研究内容を簡潔に添えて,下記申込先へE-mailにてご連絡ください.

・申込先

日本大学工学土木工学科 岩城一郎
E-mail:iwaki@civil.ce.nihon-u.ac.jp
© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会