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JSCE Magazine,“Civil Engineering”

土木学会誌

■土木学会誌2010年8月号モニター回答


■  土木学会第98代会長 阪田憲次 [聞き手]黒坂 敏正、大内 雅博

新会長インタビューで、「土木は広報が重要だ」を共感を持って読みました。インフラ整備の意義や重要性については、一般の方は勿論のこと、土木屋でも分野が異なれば、理解することはなかなか難しいと思います。また土木学会賞の記事の中で、名張川の洪水調節が、「隠れた土木」だということが理解出来、大変有意義でしたし、神戸地区で実施されている鉄道交差部の工事が、国内最大の借り受け工事だということも、今回はじめて知り、広報の重要性を実感しました。
(氏名:原 繁雄)

新会長は、土木学会100周年を迎えるに当たって、これまでの100年の総括と同時に、これからの100年の展望をどうするかの大切さを強調されていたが、私も同意見である。今我が国に必要なのは、社会基盤整備を単なる費用対効果の問題や、短期的な景気対策として捉えるのでなく、100年先の我が国のあるべき姿を見据えた上で、財源を含めてどのようにそれを実現してゆくかという議論であると思う。また、土木に夢を感じることに関連して、平成21年度土木学会技術賞を受賞した三重県名張市の3ダム統合操作による洪水調整の事例に言及されていたが、このように土木技術が国民の生命・財産を守っているということを、積極的にPRすることで、土木の正当な評価、イメージアップが促進されることを期待する。
(所属:清水建設 氏名:河田雅也)

新会長が述べられている通り、土木学会は、新しい世紀に向けて今日の社会基盤整備の状況をふまえてのビジョンを明確に提示することが必要だと思いました。とくに、社会基盤の老朽化、維持管理、地球温暖化、防災、少子高齢化、東アジア諸国の経済発展の中で、多岐に渡る課題が山積する中で、我が国の土木技術を継承し、技術開発を推進することが、今日の諸課題を解決するためには必要だと思います。とくに、若い土木工学の技術者と学際領域の技術者に土木学会のビジョンを伝えることで、新たに土木工学を専攻する者を開拓する上でも意義のあることだと感じます。
(所属:五洋建設 氏名:向井 健)

笑顔の阪田会長の写真がとてもよかった。今までの写真は新任挨拶のような厳しい(?)表情が多く少し近寄りがたい雰囲気があった。インタビューの内容も笑顔を裏付けるような内容で共感できた。特に最後のところで、土木の広報の重要性を強調されているのが 印象的で1年間という短い任期ではあるが是非、成果を挙げていただきたいと思った。もちろん、学会委員が協力をしていく必要があるのはいうまでもない。
(氏名:高橋麻理)

今回の記事により改めて、土木技術者の日々における学習の重要性について再認識できた。高度経済成長に併せて、諸先輩方により、土木技術に関する設計マニュアルの整備や各種計算プログラムの研究開発等の、多大な功績が残された。一方で、その利便性に甘んじ、実務での設計において、理論や根拠に対して十分に認識できていない場面が見受けられる。このようなことが無い様に、今後も引き続き、学生時代に学んだ理論等を復習し、今以上の説得力のある技術者になれるように日々研鑽に努めたい。
(所属:三井共同建設コンサルタント株式会社 氏名:原田紹臣)

■  第69回  (株)大林組 取締役専務執行役員 土木本部長 金井 誠さんに伺いました
[聞き手]日比野 直彦、木村 亮

建設業界に携わる一員としてとても興味深く読ませていただきました。 建設業界を取り巻く現状の問題点として、未来を見据えた国家ビジョンの欠如、土木技術者が財務、会計、哲学や歴史観を学ぶ機関がないこと、ゼネコンの技術の安売り、官と民とのリスクの分担の有り方など、わかりやすく述べられておりとてもためになりました。我々のような若手技術者としては、これらの問題点に対してすぐにできることは少ないかもしれないが、広い視点でもっと勉強しなければならないと改めて感じました。
(所属:五洋建設 氏名:井瀬 肇)

現在と将来に対する明確なビジョン・哲学に関する議論に土木技術者こそが参加すべきという意見に興味を持ちました。日本で技術と言われると、設計や施工に関する純技術だけを指すことが多いと思いますが、金井氏の言われるように哲学や歴史観に裏づけされた将来像を語ることのできる技術者になるには、純技術だけでは無理があるのだろうと感じます。純技術を身に付けることはもちろんですが、さらに広い視点を持ち、俯瞰的にものごとをとらえわが国の将来像を議論できる技術者になりたいと思いました。
(所属:前田建設工業(株) 氏名:奥田文)

■  特集2 高精度気象観測にもとづく列車運転規制手法の開発 島村 誠

自然現象の影響によって列車が止まり、駅に足止めされた経験を持つが、1両あたり20〜30トンある車両が浮くほどの突風や、豪雨による築堤や盛土の崩壊のことを考えると、もどかしいが仕方ないとも感じる。そういった中で、突風やゲリラ豪雨が起きた際の安全対策や、抑止時間の短縮等を考慮された開発がなされていることに感銘を受けた。より一層の技術向上に期待したい。
(所属:戸田市役所 氏名:諸井 敬嘉)

ここ近年、極端気象の発生による大きな被害が全国で相次いでおり、安全性の確保が第一とされる鉄道をはじめとした交通機関にとっては、その安全性を脅かす極端気象は大きな脅威となっている。極端気象がこれほど注目されるのには、その規模もさることながら従来の手法では予測・探知が困難である点があげられる。今回の研究は発生後の早期探知を目的としたものであるが、鉄道の安全確保だけでなく、広く社会に貢献しうる技術であり、一刻も早い技術の確立が求められる。
(所属:東日本旅客鉄道(株) 氏名:伊東寛)

2005年12月25日,羽越本線砂越〜北余目間第2最上川鉄橋付近における特急『いなほ14号』脱線事故の件は,今でも鮮明に記憶しております。以前にもモニターの声で報告いたしましたが,小生は,この庄内地区に家を所有しております。幼少の頃は,寝台特急『あまのがわ』,その後は,上野発の特急『いなほ』と乗り継ぎ,現在は,自家用車で定期的に通っております。当時は,雪も多く,また吹雪くこの地域への訪問は,レールのある電車が安全と思っておりました。しかしながら,本報告にも記載されているように,昨今の極端気象が思いも寄らぬ天災や事故を誘発していると推測しております。今回の取り組みでは,最先端の気象レーダー設置や3次元雨量計の開発等,極端気象への対策が必要不可欠になってきていると実感しました。
(所属:日本ポリウレタン工業(株) 氏名:田中一幸)

■  特集5 インタビュー われわれは極端気象にどう対応していくのか
[語り手]山田 正、[聞き手]森屋 陽一、岡崎 慎一郎

確率についても十分に理解していない小生ですが、200年確率の意味をしっかりと捉えていませんでした。勉強になりました。極端気象に周期が見られることが、地震と似ていると思いました。土木工学に篭らず、気象学など守備範囲を広げねばと感じました。
(氏名:越石暁)

近年、地球温暖化などの影響により局地的な豪雨など極端気象の発生による被害が多発している。また各学会講演会などにおいてもこうした極端気象などに関連するセッションが増えてきており、我々技術者の防災意識も高まっている。このような極端気象による被害を最小限に防ぐには、ハード面だけではなくソフト面が重要だと思う。局地的に発生する豪雨などを単に予想するだけではなく、如何に迅速に住民に情報を伝達するかだ。これにはテレビやラジオによる警報だけではなく、氾濫が予想される河川付近へのサイレンや避難場所の設置などの他の手段も考えなければならいと思う。しかし、こうした対策に対する住民の理解が得難い現状にあるという。今後とも当学会が行っているような一般への意見の発信を継続されることが重要だと思う。
(所属:東洋建設株式会社 氏名:澤田豊)

近年、時間降雨量が50mmを超えるゲリラ降雨量が頻発し、急傾斜地における土砂災害や中小河川の洪水氾濫、都市地下空間に対する浸水被害等が発生しており、極端気象に対する現象の精度良い予測とその対策を講じることが課題となっていると思います。治水安全度を確保するために適切な河川管理は、流域全域とした対策が有効だと思います。極端気象に規則性の存在の可能性、屋上緑化、屋上貯留といった山田先生のアイデアは示唆に富んでおり、効果を検証する必要があると思います。改めて、他分野の専門家との積極的な交流により、その知見を取り入れ総合化して社会基盤整備に活かすことが土木技術者に課せられた使命でもあると思いました。
(所属:五洋建設 氏名:向井 健)

今年度の夏は、梅雨が明けたと同時に、気温がいきなり上昇し、猛暑となった。毎日、救急車が町中を走る音が聞こえ、事故も何度も見た。ロシアでは山火事で、原子力発電所への接近に対する危惧を表明する報道がある一方で、パキスタンでの大水害の報道もあった。そうした中で、今回の特集は非常にタイムリーだと思った。異常気象と思えていたことが、人為的要因を少なからずもつにせよ、実質的には気候変動による極端気象のもたらす自然災害であることを、ようやく実感した。そうしたことから、「われわれは極端気象にどう対応していくのか」インタビュー記事は、さらに自然災害を分析されており、まさに、現状は一体どうなっているのだろうかという疑問に答えてくれる内容になっている。記事にも書かれているように、一つの分野だけの閉じた構造ではなく、幅広い縦横的なシステムにおいて、それぞれの分野からの「発見」を是非、期待したい。
(氏名:横田美行)

大変タイムリーな特集でした。今夏の猛暑、ゲリラ豪雨等を受けて、多くの国民が極端気象に対する対応策に注目していると思います。私も含め多くの国民は、「どんな対策がなされているのかはよく知らないが、大災害にはならないような対策がとられているはずだ」と感じていると思います。しかし現状の対策の計画雨量に対して、現実のゲリラ豪雨ではその倍もの雨量が降っているということに驚きました。この事実を広く国民に知ってもらい、一人ひとりに危機意識を持たせ対策の整備を進めるために国民の理解を得る努力をするべきだと感じました。
(所属:前田建設工業(株) 氏名:奥田文)

■  特集を終えて…森屋 陽一

インタビュー『われわれは「極端気象」にどう対応していくのか?』 えっ!「極端気象?」恥ずかしながら、この名詞は知りませんでした。異常気象・気候変動・地球温暖化・ヒートアイランド・猛暑の夏・熱帯夜・集中豪雨からゲリラ豪雨へ・そして道路崩壊・家屋流出などの土砂災害の発生、海川での水難事故の続出、気温上昇に伴う自然火災事故の発生、海洋性巨大地震の発生予測、生態系変状の連鎖etcテレビから流されるこれらのニュースは数え上げたらキリが無い。しかし、「極端気象」と言う名詞を耳にした記憶が無い。この名詞には、品格も余裕も感じない。むしろ、恐怖さえ覚えてしまう。「極端気象」の先には、一体何が待ち受けているのか?地球の崩壊と人類の滅亡しかないのでは無いかとさえ感じてしまう程の恐ろしい言葉である。
そして、読めば読む程に日本国の「極端気象」に対する備えや国家的ビジョンが立ち遅れていることが判った。しかし、今後はそういう訳にはいかない。国民の安全と安心を確保するための確固たる国家の方針を打出さなくてはならない。特集では「土木技術者は極端気象問題も真剣に研究し治水社会を構築する・・・」と結んでいるが、果たしてその程度で良いのか?「極端気象」の夏、今日もどこかで熱中症に生死を彷徨う人や土砂災害で家族や家屋を失い途方にくれている人々がいる。一刻も早く「極端気象」の備えとして、国家的戦略の基に社会資本整備の推進が急務であり、その必要性を社会に発信しなければならない。
(所属:(株)大林組 氏名:大井和憲)

特集1〜5を読んで、近年の異常(?)気象に備える土木の取り組みを知った。どの報告でも、気象の変動を調査・予測する理学的研究部門とそれを元に防災に当る工学的部門とが連携する必要性が唱えられている。今後は幅広い機関との連携と、防災方針の明確化や広報が求められる。特に、気象の予測値などの数値がそれを算出した条件を無視してマスコミなどで一人歩きすることがないように正しい情報伝達が重要だと思う。
(氏名:高橋麻理)

■  第5回 木曽三川 [文・写真]大村 拓也

日本の夏は雨が多く蒸し暑く,決して過ごしやすいとはいえない.しかし,この気候は稲作には適しており,田んぼの水面が鏡のように光る様子は日本人の原風景のひとつといえるだろう.大切な水ではあるが,多すぎれば洪水となって我々の命や財産を奪いかねない.水に恵まれた地域においては荒れ狂う水との戦いが繰り返され,その過程で治水技術が進歩してきた.写真のような穏やかな風景を,多くの犠牲のうえに培われた土木技術が支えていることを忘れずにいたい.
(所属:鹿島道路 氏名:金井利浩)

■  第8回 数字で記号化された交差点 千葉県・成田市 石坂 哲宏

この記事を読み、人生の半分以上を千葉県で生活しているのにも関わらず、成田の交差点が数字で記号化している理由を初めて知りました。土地勘の無い人に対して、分かりやすく案内するために数字で記号化するということは、国道の路線名を番号で表していることと似ていると思います。これからも、このような取組みに関する周知を含めて、ドライバーに優しい標識・地図作りが発展していくことを願っております。
(所属:首都高速道路(株) 氏名:石原 陽介)

千葉県成田市,成田山新勝寺は,火の神様である不動明王を守り神としたお寺です。小生は,年に3回,『しょうごうくう(正月,五月,九月)』お参りしています。このしょうごうくうとは,本来ならば,毎月のお参りが必要ではあるが,年に上記記載の月にお参りする事により毎月のお参りに相当すると言われているようです。と言うわけで,少なくても年に3回,それが40年以上と馴染みの深い場所となっております。この数字記号の書かれた交差点は,成田国際空港の頃からか目に付くようになり,ニュータウン化に伴い,似たような町並みが続くために設置された標識と思っていました。実際自家用車で現場を走行してみると,確かに,判りやすい第2の標識です。昨今では,某テレビ局で珍●景という意味不明な標識がやり玉に上げられていますが,こういったポジティブ指向のPR活動も重要であると思っています。
(所属:日本ポリウレタン工業(株) 氏名:田中一幸)

■  第12話(最終回) 縦から横への発想転換 窪田 崇斗
連載を終えて 喜多 直之

毎月「技術開発ものがたり」を楽しみにしておりました。今月号が最終号とのことで残念な気持ちです。しかし、連載一覧を見て、この1年で紹介された工法一つ一つが、目からうろこが落ちるような普段我々が気づかなかった身近なものがヒントとなり発明されたものだったと思います。一つ一つの技術が、今日の日本を支えていると思うと、技術者の偉大さが改めて感じさせられます。このような素晴らしい連載を企画された委員の皆様に改めて感謝したいと思います。
(所属:首都高速道路(株) 氏名:石原 陽介)

毎回、技術開発の裏話を楽しみにしていた。最終回ということで少し残念である。今回のは、私の理解力が不足しているのか、少しわかりにくかった。図には文章中の用語を引き出してほしい。シートロールやガイドポストなど。
(氏名:高橋麻理)

■  水不足の世界で 曽野 綾子

海面が上昇したら、今まで利用できた地下水も利用できなくなる事態が発生するのではと思いました。
(氏名:越石暁)

■  企画趣旨
トピックス1 羽田空港再拡張事業の概要 石原 正豊

羽田空港の特徴と歴史、拡張事業の概要と意義を簡潔に理解できる好特集だった。またトピックス(2)で指摘されている「東京エゴの無自覚」には、ドキリとした。羽田空港をはじめ全国的な社会基盤は東京の土木技術者が計画する。近年、我々自身が「無自覚な東京エゴ」で計画していないだろうか。
(所属:東日本高速道路(株) 氏名:伊勢田敏)

■  トピックス2 羽田空港再拡張の意義 屋井 鉄雄

「タブー解消」「エゴの無自覚」「タブーへの挑戦」こうした大胆な言葉に緊張感を覚えたが、国際競争力の強化、効率的な国土運営のために不可欠な視点だと感じた。全国に空港を作りすぎて無駄だと悲観するばかりでなく、我国の国土の特性や充実した地方空港の存在を踏まえ、将来を見据えた交通体系を考えていくことが必要であろう。
(所属:首都高速道路株式会社 氏名:小林 雅彦)

首都圏における空港整備は、過去の成田空港の開港時の大規模な紛争に始まり、羽田空港の国際化にあたってナーバスになっていた面があったと思う。成田スカイアクセスの開業に伴い、時間的にも心理的にも都心との一体感が増した成田空港と羽田空港の一体的な運用を考慮した空港利用計画を立てないことには、利便性の高い空港とは言えない。過去に起きた紛争と、首都圏に離れた所に存在する2か所の空港、これを打ち消すことは出来ないであろうし、むしろ、今の状況を活かすために空港政策について、どういった政策が必要であるかの議論がもっと多くされてもよいと感じた。
(所属:戸田市役所 氏名:諸井 敬嘉)

■  首都高速さいたま新都心線見沼田圃地区でのビオトープの整備・育成・管理 金井 直

さいたま新都心から1kmあまりしか離れておらず、かつ高架下という生態系にとっての悪条件の下、延長1.7kmにもわたるビオトープが整備され、順調に育成されているということに感銘を受けた。今年10月には名古屋でCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)も開催され、生物多様性に対する社会の関心、ニーズはますます高まって行くことが予想される。今まで土木事業において生態系に関する事項は、どちらかと言うと脇役的な立場だったが、これからは主役として扱われる事例も多くなるだろう。ビオトープ整備には当然コストの増がともない、育成・管理にも費用が必要であると思われるが、それでも整備に至る意思決定がなされた経緯について、もう少し詳しい説明があればよかった。
(所属:清水建設 氏名:河田雅也)

首都高の高架下にこのようなビオトープがあることをはじめて知った。環境保全、ビオトープの維持、地域との連携など様々な問題がある中で実験的に始められた試みと思うが、今後も是非このような取り組みを積極的に進めたい。今はフェンスに囲まれているビオトープが、いつか地域に開放されることを望む。ビオトープの位置を示す図に、ビオトープ区間だけでない首都高の路線を入れてほしかった。
(氏名:高橋麻理)

緑地空間の政策には、かねてより関心があった。高架下でのビオトープは、確かに聞いたことがなかったので、どういった状況になるのか、興味深く読ませていただいた。アセスメント調査よりモニタリング結果が上回るという結果も、嬉しいニュースだった。より多くの子供達が、人間を含めた生態系を体験して、一見矛盾するような、道路建設と自然の保全との共生に積極的な施策を講じてくれるような人間に育って欲しいと思う。土木学会誌でも、緑地空間に関する設計や事例紹介は、少ないように思う。場所もプランももうないのかもしれないが、もっと取り上げていただけたらと、個人的な意見ではあるが、お願いしたい。
(氏名:横田 美行)

■  スポーツ環境の創造に向けた土木の役割 木村 智博、福田 誠

スポーツを楽しみながら,健康増進を図る人が増えている.中でもウォーキングやランニングはそれなりの靴さえあれば,いつでもだれでも気軽に始められることから人気が高い.しかし,歩いたり走ったりする場所は事故防止の観点から慎重に選んだ方がよい.小生は,泊りがけで出張した際,早朝に軽く走ることがあるが,自転車などとの接触事故のない安全なルートを選ぶようにしている.スポーツ環境の創造に向けた対策には,舗装や景観の他,自転車道の整備やランナーが多いことを示す道路標識の設置など,多々あると思う.
(所属:鹿島道路 氏名:金井利浩)

■  土木技術映像の活用を目指して 土木技術映像委員会

技術継承、共有化のほかに、一般の方が土木に対する理解・興味を深めてもらうためにも、土木技術の映像化は重要である。しかし現状では、映像化するかどうかの判断は各プロジェクト主体に委ねられており、時間や費用がかかったり、映像化の検討をしていなかったり、色々な要因から映像化されていない事例も多いのではないかと考えている。少なくとも、大規模なプロジェクトについては、映像化を検討しているかどうかの確認をする等、映像化を促す主体の存在が必要なのではないかと考えている。
(所属:運輸政策研究所 氏名:梶谷 俊夫)


■  その他・意見等

[記事名:モニターの声 5.座談会 国家と土木のヴィジョン 東京急行鉄道 山口洋史さんの投稿について ]
山口さんの投稿の中で「土木構造物は(中略)無名性が魅力」「土木構造物には、特定の作者の思惑がないことで、そのものの美しさや面白さが露わになっている」という視点には、なるほどと思った。我々土木技術者に対してはその通りだと思った。しかし、「土木構築物においては(中略)特定の技術者名を銘板に刻むことのメリットはないのではないか」という指摘については、土木と一般の方との距離を縮めて行くべきと言う私の視点には逆行する考えであると感じた。一般の方に土木構造物を認識してもらうことは重要であり、この橋を作ったのはどんな人たちで、責任を持って管理しているのはどんな人たちか、今後はICTを活用して土木構造物の側から発信し身近に感じてもらう取組みも必要ではないかと考えている。
(所属:首都高速道路株式会社 氏名:小林 雅彦)

[記事名:土木学会の本「家族を守る斜面の知識」(広告)]
毎回土木学会の本の広告は気になりますが、今回の広告にとても心を打たれました。土木学会が一般読者に対して、防災や減災に対するメッセージを送っている。そのような強い思いが届いてくる紹介でした。土木学会の本というと、「かたい」「むずかしい」とのイメージが先行しがちですが、防災という観点から、様々な読者に対し、すぐに役立つ情報を提供してくれる素晴らしい本だと思いました。生活に根ざした土木という意味では、まさにこれぞ土木という本ではないでしょうか。私も、是非本書を購入したいと思っております。
(所属:首都高速道路(株) 氏名:石原 陽介)

[記事名:第96回土木学会通常総会 特別講演]
天草1号橋を題材にした50年の橋梁技術の進歩を俯瞰したのはとてもよかったが、横書きの文を縦書きページに収めるのは、少し無理があったように思う。確かに1ページごとに段落がまとまり、文の途中でページをまたぐことが無いように工夫されてはいたが読んでいて違和感があった。縦書きの編集のほうがよかったのではないか。
(氏名:高橋麻理)

[記事名:付録 第96回土木学会通常総会]
今号では,土木学会第96回通常総会報告が,付録として記載されていますが,非常に読み応えのある内容でした。学会推奨土木遺産は,一つ一つが素晴らしく熟読させていただきました。
(所属:日本ポリウレタン工業(株) 氏名:田中一幸)

[記事名:トピックス 完成間近 羽田空港再拡張事業とD滑走路建設工事 ]
羽田空港の記事については、アンケートには無回答とさせていただきました。基本的に、本当に必要かどうか、疑問に思っている部分があるからです。記事には、ネガティヴなところはあまりなかったので、無回答とさせていただきたくお願い致します。
(氏名:横田 美行)

© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会