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JSCE Magazine,“Civil Engineering”

土木学会誌

■土木学会誌2011年2月号モニター回答


■ 土木がわかると、未来がかわる 依田 照彦

巻頭言を読んでみて、すみませんが何を言いたいのかわかりませんでした。資格をとれば、土木がわかるのだろうか。未来のキャリアパスが見えにくくなっているのは、何も土木だけでなく社会全体が変革期で、いろいろな想定外な問題が生じ、見通しが立てられないからではないだろうか。土木もつくる時代から生かす時代に変化しつつあり、また成長から縮小へと変革期の真っ直中である。しかしながら基本的には、土木はシビルエンジニアリングであって、市民生活にはなくてはならない技術分野である。また、人のため、公共のため、自分自身のため幅広い知識を蓄積し、経験を積み、総合技術として人のよろこぶものをつくる技術&ェ野である。おおいに胸を張っていい技術であることを、学生、若い社会人に教えれば、未来がかわってくると思う。大学の学科は近頃環境≠ホかりであるが、私は常々土木工学科≠ナいいと考えている。もし、変えるのなら、地球デザイン科≠フ方がよっぽど的を得ていると思う。
この巻頭言の題目には、土木がかわれば、未来がかわる≠フ方がよりふさわしいと考えます。
(氏名:金原義夫)

■ フーバーダムバイパス コロラドリバー橋の建設 高徳 裕平

写真も多く使われており、大変良い記事であったが、関連するCEリポートが後ろの離れたページにあるのは非常に読者にとって不親切だと思った。関連する記事なのだから、通常の並び順にこだわらず続けて記事を掲載した方が、せっかく美しい写真で惹きつけた読者が記事を見逃さないと思う。
(氏名:宅間 朗)

記事を見てすぐに、思わず一言「すごい!」と言ってしまいました。フーバーダムとの景観、橋をかける谷の深さ、橋の構造、そして何より橋の建設方法。こんなすごい物の建設に日本の企業が携わっていると思うと、心底日本の土木技術を誇りに思います。
(所属:日特建設 氏名:田中 尚)

昨今,日本の土木技術の多くが世界に進出しているが,本記事のコロラドリバー橋もまた,米国の歴史に大きな花を添えた.壮大なスケールのブラックキャニオンの中に「道」を創造した点は,誰もが度肝を抜かれたことと思われるが,直下には米国最大のフーバーダムがどっしりと構える中での施工管理は並大抵ではなかったであろう.世界最長への挑戦も加わったこのプロジェクトの成功は,低迷する日本の土木業界にとって,未来を明るく照らしてくれる,そんな要素になる.海外工事は様々なリスクがあるが,日本の土木技術は世界を牽引する力があることを前面にアピールし,マネジメントできればと考える.
(所属:西松建設(株) 氏名:高橋 雅)

■ 第75回  パラリンピックアルペンスキー 金メダリスト・(株)電通パブリックリレーションズ 大日方 邦子さんに伺いました[聞き手]武居 秀訓

「天気や雪とケンカしない」、「自然を相手に、いかに自然と調和していくか」という大日方さんの言葉、それは、障がいを持ちながら、スキー競技者として自然を相手に戦うのではなく、自然にとけ込むことで培われた精神だと思います。この言葉は、これは、まさに土木技術者にも共通の視点ではないでしょうか。自然と調和した人としての生き方を模索中の我々には共感できる言葉です。
また、障がいを持つ方の視点として、バリアフリーについて、いろいろな課題を提示していただいております。ユニバーサルデザインを考える上では、このように、より多くの立場の方々のご意見が聞ける機会があると良いと思いました。
(所属:(株)建設技術研究所 氏名:上原 励)

インタビューの中での大日方さんのお話にある、「一時的な工事であっても…もう少し思いやりを持ってほしい」という点や、工事中の見学会を断られた話など、「地域の人のため」にしているはずの土木にとって耳の痛い話をたくさん気づかされた感がある。是非こういう業界外からのご意見をこれからも聞かせてくれる学会誌であってほしい。
(氏名:宅間 朗)

「障がいには二つの意味があり、その一つが社会的な整備や制度上の不備ゆえの障がい」との大日方さんのお言葉があり、非常に参考になるお話でした。本件については、モノを造る側の配慮により、改善できることであると考えます。土木技術者の使命それは、構造物を作り日本の社会資本に貢献していくことと共に、その造ったモノ(造るまでの過程も)が、様々な方に受け入れていただくことができるようにすることと考えます。私も現在、駅工事を担当しており、特に駅は様々な方にご利用していただく所でありますので、旅客導線や通路幅員等の検討についてはお客さま目線に立つとともに、気持ちよく施設をご利用していただけるように心がけております。
(所属:東京急行電鉄(株) 氏名:杉山 圭大)

新しい施設はユニバーサルデザインの考え方に基づいて計画されていることと思いますが,記事にあるように施工中の仮設等では配慮が不足していることが多いと感じます.また,バリアフリーの観点のみならず,計画時に利用者の立場になって考えることの重要性を再認識しました.
(所属:五洋建設(株)  氏名:原 基久)

相手の目線に立って物ごとを考えるということは、何をするにおいても非常に重要なことであると思う。例えば、新たな電化製品の開発や、職場環境の改善などにおいても、同様の考えが根底にあるのではないだろうか。この点で、土木業界の果たせる役割は大きい。老若男女問わず快適に過ごせるようなインフラ整備を目指し、人の暮らしを豊かなものにすることこそ、土木技術者として心の中に持っていなければならないものだと、今回改めて感じた。
(所属:京都大学 氏名:高井 敦史)

『障碍には二つの意味がある』ということにこの記事を読んで初めて気づいた。『身体的な意味での』という部分に関しては、今までに考えたことがあるが、『社会的な整備や制度上の不備』という点に関しては今までに考えたことがほぼ無かった。しかし、本当に考えなくてはいけないのは後者についてなのだと思う。難しいことであるのは百も承知だが、障碍者や高齢者の立場に立った意見をもっと取り入れ、世の中のインフラ等を充実させていくことがこれからの世の中では重要になることだと思う。そしてそのような社会になるように自分ができることを今後少しずつ考えて生きたい。
(所属:日本水工設計(株) 氏名:森脇隆一)

障がい者からの視点でのご意見で「社会的な整備や制度上の不備ゆえの障がい」は土木技術者として、大変耳の痛いものであった。大日方さんの「皆さんが障がい者になるかどうか、わかりませんが、誰もが高齢者になることはまちがいありません」との意見は全くそのとおりであり、肝に命じていきたいところである。私自身、昨年トンネルの避難設備の検討に際して、障がい者の方々から色々なご意見を頂戴する機会があったが、今後ともこのような取り組みが大事であると考えている。
(所属:阪神高速道路(株) 氏名:志村 敦)

■ 地震時家具崩落時の身体に与える損傷に関する解析 宮野 道雄

見えないものを可視化するという観点から,身体に与える損傷をFEMで解くのは当然の発想かもしれないが,医療分野でも力学の考え方を用いて身体のモデル化を行っていることに驚いた。個人的には,骨や筋肉に与える物性値の具体的数値や境界条件について示していただけると,どういった問題を解いているかがイメージしやすいように感じる。今後は,本研究成果を基に人的被害の防止対策にまで踏み込んで検討して頂けると,本研究の素晴らしさや将来的用途がより分かりやすく伝わると思う。
(所属:新日本製鐵 氏名:久積和正)

■ 記事2 撮影機器による可視化(2) インタビュー X線CTによる体内の可視化と診断 [語り手]中村 優子、[インタビュアー・カメラマン] 岡崎 慎一郎

土木技術においても技術の信頼性などを担保するためには確かな技術やそれを評価するための客観的な評価手法が必要だといえます。医療という高い信頼性の求められる分野においても土木分野に応用可能なシステムがあるはずです。異分野の事例を積極的に参考にすることで、更に高い技術力を得るための足がかりとなればと思います。
(氏名:坂上 聡史)

■ 記事3 江戸の都市景観の再現 清水 英範、布施 孝志

記事に登場する日本橋は、家から近いこともあり、ほぼ毎週末訪れています。日本橋川の上に架かる高速道路が景観上好ましくないことは常々感じていましたが、今回、江戸時代の再現図を拝見し、「やっぱり高速道路は地下化した方が良い」と今まで以上に考えさせられました。我々土木技術者が今一番考えていることは、これからの時代において、土木技術者としてどのように社会に貢献していけるか、という点だと思います。本記事のようなCG技術は、社会的な合意形成などにももちろん役立つとは思いますが、やるべきことが見えにくくなっている土木技術者にやるべきことを自覚させるという点においてもおおいに役立つのではないかと感じました。
(所属:鹿島建設 氏名:嵩 直人)

■ 海中ロボットによる深海底探査 川 真一

人類が月面着陸して40年以上が経過し、また昨年は小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワから帰還するなど、宇宙開発の調査技術は確実に進展しているなかで、深海の調査技術は未だ発展途上である。そういった意味では深海は月より遠い所なのだと感じた。光も届かなく、水圧が非常に高い深海の調査は過酷であることは想像に難くないが、現在では広範囲の深海底の可視化まで行えるということに正直驚いた。日本周辺の海には豊富な資源があるとされている昨今、海底調査の技術発展は日本が世界に生き残るためには非常に重要なものである。これらの技術が大いに飛躍することを期待しながら記事を読ませていただいた。
(所属:東洋建設株式会社 氏名:山崎 圭)

■ 見えないひび割れを可視化する 川端 雄一郎、徐 超男

コンクリートひび割れを通常見えない個所も可視化することは、土木技術にとって技術革新であり、今後の土木業界において重要な役割を果たすと思う。日本のような成熟都市において、今後のコンクリート構造物は、新設するよりも現状の構造物をどう延命させるかという視点で診断することが重要となる。50年、100年といわれているコンクリート構造物自体を可視化することで、構造的に脆弱している部分、改良や補強工事をする上で既設構造物の鉄筋配置などの見えない中身を正確に読み取ることは、適切なメンテナンスや構造物延命のための改良や補強をしていく中で欠かすことができない時代になってくると考える。
(所属:東京急行電鉄 氏名:鶴池 康介)

高度経済成長期に建設された道路や橋梁の老朽化へどのように対応していくかが、今後の社会資本整備の重要なキーワードになります。アセットマネジメントの概念で効果的な維持管理を推進していくことは非常に大切だと思います。ただ、年々縮減されていく予算と対照的に、増え続ける老朽化構造物の補修を計画的に実施して、長寿命化を図っていくことにもすぐに限界がくることは明らかです。そのような背景の中で求められてくるのは、ある限界点が来るまで常にモニタリングし続けていざという時が来る手前で適切に対応するという考え方になるのかもしれません。しかも、そのモニタリングは専門家でなくても誰にでも簡単に分かりやすく、かつ経済的でないといけません。今回の特集記事にあった「応力発光体を用いたひび割れの可視化」などはそのような新しいモニタリング方法への活用にも期待が持てそうだと感じました。
(所属:株式会社福山コンサルタント 氏名:金子俊之)

特集を小職が若い頃に開発に携わっていた地下空洞情報化設計施工システムを懐かしみつつ拝読した。これは現場で計測した変位・歪と地質データに基づき岩盤内部の応力状態を把握し、その条件を逐次に支保設計に反映させて設計の最適化、工事安全の確保を志向したものである。最終的には地質データに基づき3次元の地質状況とFEM解析結果を組み合わせて岩盤内部の応力分布を可視化することをも目指していた。様々な方々の協力により相当程度の内容に仕上がったと理解している。当時はシステム開発も大変であったが、それ以上に様々な地質、岩盤変位データをどの様に活用するかというノウハウを確立することに苦心したと記憶している。この確立を現場での経験を通して取り組んできたが、現在では適用する現場も見あたらず技術研鑽も滞った状態である。その辺りが技術革新の真の課題だと記事を読みつつ久しぶりに土木の状況を顧みた。
(所属:東京電力 氏名:篠原 弘之)

■ 記事5 建設マネジメント分野の可視化 草柳 俊二、五艘 隆志

建設工事は地域々々で個別に建設される生産システムで実施されている。従ってある工事のデータは別の工事には利用できないと言われているが筆者が述べているように個々の作業のデータはその作業条件と組み合わせて活用すれば貴重な情報となる。しかし今まで工事の施工に関するデータは技術者の主観的な目で収集し、その活用も限定された範囲で活用されていた。建設プロジェクトをマネジメントする上で一番重要な基礎データが軽視されていたと思う。この記事のように施工のデータを科学的に作業条件も含めて収集管理することは大切な事である。今後この様な工事データ収集・管理を積極的に推進し、より高度な工事管理を目指す必要があると思う。
(所属:NPO法人シビルまちづくりステーション 氏名:比奈地 信雄)

生産性管理データにおいて、『結果の管理』ではなく、『経過の管理』を考慮することは、非常に大切なことであるが、同時にそれを考慮することは非常に困難なことであると感じる。そのような中で、この記事のように最新機器を使用して、作業員の作業状況等のデータを可視化し、把握することが可能になることは大きな進歩であると考えられる。ただし、可視化という部分に関して、もう少し誰でもわかるようにできないものかとも思う。現在記事に載せてあるデータからでは専門家しかわからないように思う。この辺りを今後改善し、更なる進歩を遂げることに期待している。
(所属:日本水工設計(株)氏名:森脇隆一)

情報通信技術の発達により、建設現場の個々の作業員の動作状況がリアルタイムに把握することが可能になりつつある。建設現場におけるリソース投入の効率化の新しい世界を予感させるものである。これは建設現場に限ったことではなく、様々な分野で実現しつつある(例:スマートグリッド)。本稿では「本システムは作業員の業務監視を行うためのものではない」とあるが、遅かれ早かれそのような使われ方をするであろうし、そうなると、作業員のヘルメットから「作業のペースを落とせ」とか「作業が遅れています」といった指令が自動で出される時代も来るであろう。
(所属:国土交通省 氏名:佃誠太郎)

■ 特集を終えて…岡崎 慎一郎

今回の記事では、(1)中身が見えないものの可視化、(2)現状確認しにくい場所等の可視化、(3)可視化による過去の復元、(4)音などのように普段見るという感性が無いものの可視化など、他分野も含めて分かりやすく紹介がされた。
現状存在しているものの可視化評価は、対象物自体が正しく捉えられるので表面上で見えない中身でも見せ方によって相手に伝える信頼性は高い。今回特段土木の事例としては挙げられなかったが、交通や旅客流動、災害等の将来予測のシミュレーション分野では今後、経験や実績の積み重ねも含めて一般的にも信頼を獲得していく必要があり、その得た信頼性を住民説明などのツールとして活用していかなければならないと思う。
(所属:東京急行電鉄 氏名:鶴池 康介)

■ 第11回 松尾鉱山跡 [文・写真]大村 拓也

松尾鉱山跡の遠景をみて、何か感じるものがあった。「廃墟ブーム」という言葉は、書店でその種の写真集を見て知っていた。我々土木技術者は「創造」に関わることはもっぱらであるが、廃墟を見て何かを考える機会はあまり多くない。何がきっかけでこの「ブーム」が発生したのかは知らないが、廃墟写真を見ていると時代の流れを否応なしに見せつけられ、心が揺さぶられる思いを感じるのは確かである。これはもののあはれを感じとる日本人特有の感性であろうか。鈴虫の声を「ノイズ」と言う欧米人には理解できない感覚かもしれない。我が国のこの繊細な感性と他の追随を許さない伝統の力を国際的イニシアティブの獲得に発揮できないものかと思う。国土の整備はその第一歩であり、牽引役を土木が担うことができればと思う。
(所属:西松建設 氏名:蔭山武志)

■ 第2回 どこまで橋は耐えられる!? 水野 雄一、澤村 康生、澁谷 容子

石橋製作にあたって,谷づくりから支保工を取り外して載荷試験をするまで時系列的に実際の描写を踏まえながら描かれているので製作イメージを同期しやすかった。今回は製作時にいくつか問題が発生したが,小さな石橋だったので比較的容易に対応できたと思う。しかし,実際の橋梁ではそうはいかない。そのことを考えると,昔の石工の技術力の高さ(正確さ,施工の速さ)を改めて認識させられる。
(所属:新日本製鐵 氏名:久積和正)

前回の記事で技術について触れられており、この第2回を楽しみにしていました。実際の技術についてなかなか実践する場が無く、机上で完結してしまいがちな学生にとっては貴重な機会だったと思いました。今後、このような実験を総合学習の授業などで小学生などに水平展開し、土木に興味を持つ機会になればさらに良いと思います。次号以降の特集も期待しています。
(氏名:坂上 聡史)

アーチ式の石橋を現在手軽に入手できる材料で実際に作成するという単純であるけれども大切なことであると感じた。きれいなアーチ型の石橋がなぜ崩れることもなく存在するのか、土木構造を学んでいない方々はその理由は分からないが、形状の美しさに魅かれる人は多い。橋の利便性については実感しても、その力学について「楽しく」実感できる場があまりないのではないだろうか。圧縮力等構造や力学など土木の知識を活かし、実用面で応用することが出来るのが、土木技術者の醍醐味であると思う。さらに、基盤整備に寄与することが出来る構造や力学のおもしろさを一般の人々に分かりやすく示すこともまた、技術者であるからこそ出来ることであると考える。このような好例が、広く実施して欲しいものであると感じた。
(所属:戸田市役所 氏名:諸井 敬嘉)

■ 第2回 小野寺 吉生 さん 盛岡さんさ踊り 吉田 忠司

祭りは、日常それぞれ行動している人びとを一つにまとめる力がある。私の地元姫路にもそれなりに大きな祭りがあり、その日になると全国各地で働いている人たちが、仕事もそっちのけで帰ってくる。そして小野寺さんも書かれているが、皆で声を出し、そして汗をかく、その充実感が魅力であると私も思う。不思議なのは、普段は少し悪そうな中高生や大人までも、その日は同じ掛け声で一つになって行動することができるところである。祭りを各地で盛り上げれば、もっと人と人のつながりが改善され、日本全体の活性化につながるのではないかとさえ思うほど、祭りには魅力がある。
(所属:京都大学 氏名:高井 敦史)

■ 第1回 総論 仁杉 巖

新幹線整備に際して土木技術者に求められる素養ということで今回は三つに絞ればということで、挙げられていますが、これらは新幹線整備に限らず他の交通政策にも通じるところがあると思われ、とても参考になりました。特に、限られた投資資源を生かした計画を練り上げる「長期計画」、計画に沿って、新規事業を立ち上げ、最終的な完成まで考えた「マネジメント」は重要な素養であると同時にとても得るのが難しい素養ではないだろうかと思いました。現在では、新幹線は多くの国民に利用され、あるのが当たり前にさえ感じられるようになっていると思われるが、それは多くの関係者の多くの努力の結晶であると思います。今後の連載で新幹線の計画段階から用地買収、設計、施工を経て完成に至る様々な段階が紹介され、新幹線の現場を感じることをとても楽しみにしています。
(所属:首都高速道路 氏名:飯島 雄一)

■ 北米最長のコンクリートアーチ橋 高徳 裕平

Photo Reportに続いて興味深く読ませていただいた。技術的に大変困難な工事であることや、その対策については詳しくわかったが、せっかくなので本工事で施工を行った外国の協力業者や資材調達、マネジメント面での難しさなど、海外工事ならではの事項についても詳しく知りたかった。いずれにしても、海外でのランドマーク的な構造物を施工する素晴らしい工事を完遂されたことは本当に素晴らしいと思う。
(氏名:宅間 朗)

■ 第53回 図解・橋の科学 [評者]木村 亮

専門とする分野ではありませんが、評していただいている本文を読み、思わず注文してしまいました。土木に携わる者として、橋の基本を知っておかなくてはという意欲が湧いてきました。大量の情報に埋もれる現代、自分だけではなかなか多くの情報を収集・把握することができません。このような本の紹介というのは、非常にありがたいものです。今後も、どのような本を紹介して頂けるか楽しみです。
(所属:日特建設 氏名:田中 尚)

この記事を読み、学生時代の授業の課題で橋梁模型を作成したことを思い出しました。この時の課題として、橋長、重量の制限は与えられていましたが、構造、材料の種類等については各自で考え、荷重をかけて最も強度の高い模型を作成し競うというものでした。この実験を通して、材料や構造の工夫によって耐力荷重が大きく変わっていくのを実際に体験できたことで、より一層構造物の考え方に興味を持てました。この著書の方針としてある「中高生に分かる記述」は、自分が経験したように多くの人に構造への興味を持たせてくれる一冊ではないかと感じた。
(所属:首都高速道路 氏名:浅野 靖)

土木の科学を一般の人にもわかりやすく解説した書籍を紹介していただいています. 公共事業や土木技術については,一般の人には正しく理解されておらず,むしろ間違った認識をもたれているのが現状です.このような本がきっかけとなって,一般の人にも興味を持ってもらえれば公共事業の正しい理解と適正な実施,さらには将来の土木技術の発展にも役立つことと思います.
(所属:五洋建設(株) 氏名:原 基久)

© Japan Society of Civil Engineers 土木学会誌編集委員会