糠平ダムは、北海道十勝川水系の電源開発計画の根幹をなす発電用ダムとして建設され、1953(昭和28)年に着工、1956(昭和31)年に竣工しました。形式は重力式コンクリートダム、大きさは堤高76m、堤頂長293m、総貯水容量1.94億?であり、建設当時わが国で第5位の規模でした。
建設地点は厳寒地のため約200日間で工事を進める必要があり、ケーブルクレーンやバッチャープラントなど、当時の我が国の最高水準の大型機械を採用し、工期短縮を図りました。またダムサイト下流にクラッシングプラントを建設、骨材を現地生産するとともに、ダム現場では前例のない電気養生や蒸気養生を実施しコンクリートの凍結を防止しました。 糠平ダムは北海道総合開発の一環として、今日まで65年にわたり、北海道内の電力安定に大きな偉力を発揮しています。糠平ダムおよびその貯水池である糠平湖は、大雪山国立公園内に位置し、周辺には旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群(2001年10月北海道遺産に登録)などがあり、北海道内外から多くの観光客が訪れます。 ※画像をクリックすることで拡大してご覧いただけます。
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